企業には消費税を納める義務がありますが、経理の方にとっては、課税まわりの処理が複雑で混乱することもありますよね。

その中でも、消費税がかからない取引である「不課税」「非課税」「免税」の違いがよくわからないという方は多いようです。

そこで今回は、消費税がかからない3種類の取引について、それぞれ比較しながら分かりやすくご紹介します。

目次
そもそも消費税とは
「不課税」と決められたものには、消費税がかからない
課税対象でも「非課税」と決められたものは、例外的に消費税が発生しない
「免税」と決められたものにも、消費税はかからない
違いを理解して、正しい経理処理を心がけよう

そもそも消費税とは

令和元年(2019年)10月1日より消費税率が10%へ引き上げられたことから、消費税に関する対応を進めている現場も多いのではないでしょうか。この機会に、ぜひ消費税に関する知識を増やしておきましょう。

そもそも消費税とは、国内で取引される商品やサービスなどに対して課される税金のこと。商品やサービスを消費した人(消費者)が負担し、納税義務者である事業者が納める「間接税(税金を支払う人と納税する人が異なる税金)」のひとつです。納税の流れとしては、以下の通りです。

消費税の納税の流れ

  1. 商品を仕入れる際に、事業者が消費税分を支払う。
  2. 販売時、事業者は代金に消費税を上乗せして回収する。
  3. 売上にかかる消費税額から、仕入れにかかる消費税額を控除したものを税務署へ納付する。これを「仕入税額控除」と呼ぶ。

しかし、すべての取引に消費税がかかるわけではありません。それが、今回のテーマである「不課税」「非課税」「免税」の3種類の取引です。

「不課税」と決められたものには、消費税がかからない

すべての国内取引は、「課税取引」「非課税取引」「不課税取引」「免税取引」の4種類に分けられます。以下の図を参照しながら、それぞれの特徴を押さえていきましょう。

 

取引は、大きく「課税」と「不課税」の2つに分かれる

上の図を見てわかるように、まず取引は消費税がかかる「課税取引」と、かからない「不課税取引」に分けられます。

「不課税」とは、そもそも消費税の課税対象にならない取引。まずは、課税取引と不課税取引がどのように分けられるか、整理していきましょう。

課税(消費税あり)

消費税は、「国内で事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡」や「輸入取引」に対して課税されます。詳しくは、国税庁サイト『課税の対象』も併せてチェックしてください。

不課税(消費税なし)

上記の課税対象に当たらない国外取引や、「事業として行われていない」「対価を得て行わない寄附や譲渡や贈与」は不課税取引となり、消費税はかかりません。

<消費税の課税対象とならないものの例>
・給与・賃金:労働の対価であり、「事業」として行う資産の譲渡等の対価に当たらない
・無償による試供品や見本品の提供:対価の支払いがない
・株式の配当金や出資分配金:株主や出資者の地位に基づいて支払われる

課税対象でも「非課税」と決められたものは、例外的に消費税が発生しない

不課税と非課税は、税がかからない取引という点は共通していますが、その背景に大きな違いがあります。両者の違いをきちんと理解し、意味を混同しないようにしましょう。

先ほどもご紹介したように、消費税とは国内での消費にかかる税金です。課税対象となる取引の中でも、①消費税の性格になじまないもの(ex.消費が予定されていないなど)や、②政策上、課税が適当でないとされるものは、例外的に消費税を課さない「非課税取引」に分類されます。

では、どのような取引が非課税にあたるのかを、それぞれの理由別に見ていきましょう。

① 消費税の性格になじまない取引

② 政策上、課税することが適当ではない取引

非課税取引の例について、さらに詳しく知りたい方は、国税庁サイト『非課税となる取引』を参照してください。

なお、さきほど「仕入税額控除」についてご紹介しましたが、非課税の場合はそもそも「消費税が発生しない」ことから、原則として仕入税額の控除をすることはできません。ここも間違えやすいポイントですので、処理を間違えないように気を付けてくださいね。

「免税」と決められたものにも、消費税はかからない

消費税とは、国内で「消費」されるものに対して発生する税金ですが、国内で提供された商品やサービスであっても免税対象となる輸出取引に、次の2種類があります。

輸出(または輸出に類似する)取引における輸出免税

国際輸送や国際郵便など、外国にある事業者に対してサービス提供を行う場合。

輸出物品販売場(免税店)における輸出免税

日本に居住していない外国人旅行客などに対して、免税対象となる物品を一定の方法で販売する場合。免税店などはこちらに該当します。

不課税や非課税との違いは、「発生した消費税が免除される」というところ。免税の免は「免除」を意味すると覚えておきましょう。なお、理論上は「免税とは、税率が0%の状態を意味し、仕入れにかかった消費税を控除できます。

原則仕入税額を控除できない非課税取引との違いも再度、確認しておきましょう。

違いを理解して、正しい経理処理を心がけよう

消費税の概要や、0%課税の取引、課税対象とならない取引の違いについて、ご理解いただけたでしょうか。複雑に感じるかもしれませんが、「この場合はどう処理するのが正しかったかな?」と判断に迷ったときには、本記事や国税庁のサイトで確認し、正しい処理を心がけてくださいね。

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実務経験を積みながらスキルアップに励むことで、キャリアの幅を広げ、長期的に活躍できる経理のお仕事。

今回は、経理のスペシャリストを目指す方や、新たな可能性を模索中の方へ、経理の王道キャリアプランやキャリアチェンジ先、将来の希望を叶えるために必要なスキルアップ方法について詳しくご紹介します。

目次
経理の基本的な業務内容とレベルについて
経理における王道のキャリアプランとは?
経理にオススメの具体的なスキルアップ方法
経理のキャリアプランのお悩みとは?
経理の経験を活かせるキャリアチェンジ先とは?
経理としてのキャリアを考え、そのために必要なスキルを磨こう!

経理の基本的な業務内容とレベルについて

経理の基本的な業務内容とレベルについて

経理とは、企業や組織のお金の流れを管理する「会計」業務の一部を担っていて、発生した取引や経費の出入金(過去のお金)を記録・管理するのが役割です。まずは、どの企業でも共通する経理の基本業務として「出納」「起票」「記帳」「集計」についておさらいしておきましょう。

経理の基本業務

出納(すいとう)

出納とは、現金や預金の出し入れを意味します。銀行振り込みなどの入出金業務、現金、小切手、手形や預金残高の管理のほか、交通費の立て替えや備品購入などで現金の出納を行うことも。

起票

日々の取引の履歴を証拠として残すため、新しく伝票に書き起こします。会計ソフトを使っている場合でも、手書きで作成することがほとんどです。

記帳

書き起こした伝票を、簿記のルールに従って「仕訳帳」「総勘定元帳」「現金出納帳」などの帳簿に記入します。帳簿の目的によって記載ルールは異なります。

集計

日々の取引を入力した帳簿のデータを集計します。最近ではほとんどの企業が会計ソフトを使用しているため、集計作業は自動で行うことが可能。集計したデータをもとに、試算表や決算書(財務諸表)を作成します。

経理のレベル別の業務内容

経理の基本的なお仕事は、簿記のルールに基づいて取引を起票・記帳し、決算書(財務諸表)にまとめること。さらに、日次、月次、年次で行う業務のサイクルが決まっていて、それに合わせて業務レベルが上がっていくのも大きな特徴のひとつです。

日次業務(日常経理業務)

現金の出納管理、伝票起票・計上、仕訳、経費精算など、経理の基本業務である入力・集計を日次で行います。これらの基本業務には、簿記の知識が必須となります。

月次業務

月次業務では、取引先への請求、給与計算・支払い、社会保険料の納付、1ヶ月分の入力データチェック、前月との比較などを行います。また、月末には1ヶ月分のデータをまとめて、試算表・損益計算書を作成します。

年次業務

年次業務では、1年間の集大成となる年次決算書(財務諸表)の作成のほか、税務申告、株主総会で発表する報告書作成などの業務を行います。日本では3月決算の企業が多いため、3~4月が繁忙期となるのが一般的。また、本決算のほかに、9~10月の中間決算や四半期決算を行う企業もあります。

※関連記事:『経理とは|経理の仕事内容について詳しく解説!

経理に向いている人の特徴

あらゆるお仕事にも言えることですが、特に経理は向き不向きが分かれる業務のひとつです。一般的にどのような人が経理に向いているのか、その特徴をご紹介します。

数字に強く、計算や集計が得意な人

数字を扱うことが好きで、計算やデータ集計が得意なことも、経理にとって必要な適性のひとつ。

今では多くの企業で会計ソフトやExcelなどを使った自動計算が主流となりましたが、経理はPCを使ったデータ入力や集計が好きな人に向いているお仕事です。以前と比べると手計算をする場面は減ったものの、電卓を使った方が早いケースもあり、電卓の計算スキルも活かすことができるでしょう。

几帳面で、細かいことにも気を配れる人

たったひとつの数字のミス、項目の記載ミスなどが、大きな問題にもつながりかねない経理のお仕事。そのため、細かいことに気を配ることができ、几帳面かつ正確に業務に取り組める人も向いています。

また、経理は締め切りが厳格に決まっている業務が多いため、スケジュール管理をしっかりしながら、お仕事を進められる人が向いていると言えるでしょう。

地道に粘り強く、業務に取り組める人

経理のお仕事では、数字の確認や入力などの地道な定型業務も担います。一つひとつ丁寧に入力しているつもりでも、計算が合わない場面も出てくるでしょう。その際は、記入漏れや入力箇所の間違い、二重計上など、間違いの原因を探って解明していく必要があります。

コツコツした作業を日々積み重ね、トラブルがあったときには地道に粘り強く取り組める力も大切な資質です。

知識を学ぶことが好きな人

経理のお仕事では、基本となる簿記のほかにも、財務・税務・国際会計をはじめとする関連分野の専門知識が求められることがあります。それぞれの分野の専門知識を学び続けることで業務の幅が広がり、新たなキャリアの方向性が開ける可能性も。

意欲的に学べる人は、経理のお仕事にやりがいを感じながら、さらに成長できるでしょう。

※関連記事:『【適性診断】経理未経験の方必見!経理職が向いているのはこんな人

経理における王道のキャリアプランとは?

経理における王道のキャリアプランとは?

経理の役割や基本業務を理解したら、具体的にキャリアプランを考えていきましょう。

キャリアプランを考える際に参考にしたいのが、今回ご紹介する、経理の「STEP UP MAP」。経理としてのキャリアをイメージしやすいよう、一般的な経理の実務レベルを4つのステップに分けたものが、「STEP UP MAP」です。

今、自分はどのステップにいるのか、次のステップに進むためにはどんな経験・スキルが求められるのか見ていきましょう。

チャレンジ:経理アシスタント

経理の実務経験がない方は、まず経理のアシスタント職を入り口として、経理のキャリアをスタートしましょう。派遣の場合、中間決算を行う企業が多い9月や、年次決算期の2月、3月は特に求人が増える時期です。

また、経理未経験の方は、まず日商簿記3級の取得を目指してみましょう。日商簿記3級は、経理部門だけでなく、営業や管理部門でも必要な知識として評価する企業も多い、汎用性の高い資格です。

<参考資格>日商簿記3級

STEP1:日常経理~月次補助

経理の基本的な業務である日次・日常経理業務を担当し、経理としての実務経験を積みましょう。

STEP1は、先ほどご紹介した経理の日次・日常業務レベルにあたり、毎日の仕訳や伝票の起票、請求書の処理、現預金管理、手形管理、売掛・買掛管理、帳簿への記入などを行います。簿記の知識と実務スキルを身につけながら、徐々に月次業務の補助にも業務の幅を広げていきましょう。

<参考資格>日商簿記3級~2級

STEP2:月次決算に関する一連処理

経理としての実務経験を1年以上積んだ方は、STEP2を目指しましょう。

STEP1の日常業務にプラスして、ひとりで月次決算の処理を行うことがSTEP2のゴール。月次業務を担当できるようになれば、企業や各部門の経営状況を読み取る力も身につくはず。ほかにも、資産表や総勘定元帳、棚卸表の作成や年次決算準備の補助などを任されるようになるでしょう。

<参考資格>日商簿記2級

STEP3:年次決算に関する一連処理

月次業務をマスターし、経理としての実務経験を3年以上積んだ方は、年次決算に関わるSTEP3の業務にチャレンジ!

このレベルになれば、決算書(財務諸表)作成、連結決算、納税申告なども任されるようになり、「経理のプロ」として周りから認められる存在になれるでしょう。ゆくゆくは、経営の意思決定に大きく関わる「管理会計」を担当するチャンスにも恵まれるかもしれません。

<参考資格>日商簿記2級以上

このように、経理のアシスタント業務や日常業務からスタートして、実務経験を積みながら月次決算、年次決算と業務の幅を広げていくというのが、経理の王道と言えるキャリアプラン。自分の経理としてのキャリアプランを考える際は、今回ご紹介した「STEP UP MAP」を参考にしてみてくださいね。

経理にオススメの具体的なスキルアップ方法

経理にオススメの具体的なスキルアップ方法

では、経理の専門知識やスキルを磨くためには、どのような方法があるのでしょうか。その答えのひとつが、資格の取得です。

資格選びの重要なポイントは、「何のためにその資格を取得したいのか」という目的を明確にすること。資格は取得することが目的ではなく、資格取得のために勉強した知識をいかに業務に役立てるかを考えることが大切です。目的意識を持つことで、資格取得に向けた学習のモチベーションもアップすることでしょう。

今回は、目的別にオススメの資格をいくつかご紹介します。

経理としての知識を増やし、業務の幅を広げたい方にオススメの資格

日商簿記

日本商工会議所が主催する日商簿記は、簿記の王道とも言える資格です。独学でも学習をスタートしやすい初級を入門編として、3級~1級までがあり、最上級の1級は合格率が約10%という難関資格です。一般的に、経理職を目指すなら2級取得を目指すのがベストと言われています。

全経簿記

公益社団法人全国経理教育協会が主催する全経簿記は、基礎・3級~1級・上級の5段階。難易度は日商簿記よりも低めの傾向にあります。日商簿記の予行演習として受験する方も多く、全経簿記上級に合格すると、税理士試験の受験資格が付与されるという特典も。

FASS(経理・財務スキル検定)

FASS検定は、経理・財務の実務スキルレベルを客観的に測定する資格です。出題範囲は資産・決算・税務・資金の4分野となり、スコアによってA~Eの5段階でスキルを評価します。また、上記の4分野に回答した後、任意でオプション科目を受けることもできます。

なんといっても、簿記は経理にとっての必須資格。まずは日商簿記の3級を取得して経理パーソンとしてのキャリアをスタートさせ、実務スキルを磨きながら2級を取得するのが一般的です。よりハイレベルな経理の実務スキルを証明できる資格として、FASSもオススメです。

※関連記事:『【簿記】日商?全商?全経?3つの簿記検定の違いを解説します!

得意分野を伸ばし、+αのスキルを取得したい方にオススメの資格

経理の実務スキルに加えて、何か+αの知識やスキルを身につけたいと考えるなら、自分の得意分野を伸ばすことのできる資格取得を目指しましょう。英語力を磨いて英文経理に転職したり、分析スキルを身につけて経営管理に転身したりと、ゆくゆくは別のキャリアへの道が拓けるかもしれません。

「税法の知識」を身につける

給与計算実務能力検定

給与計算には、社会保険の仕組みや税法などに関する正確な知識が求められます。給与計算実務能力検定資格を持っていれば、給与計算業務ができる証明にもなるでしょう。また、社会保険労務士などの資格取得につなげることも可能です。

所得税法能力検定法人税法能力検定消費税法検定試験

実務レベルが上がるにつれ、源泉徴収や確定申告(所得税)、法人税、消費税などの専門知識も求められます。それぞれの税法に特化した検定を取得すれば、実務に活かすこともできるでしょう。税理士試験を目指す方の登竜門としてもオススメです。

「英文経理のスキル」を身につける

BATIC(国際会計検定)

IFRS(国際会計基準)の知識が問われる会計試験。英語での受験とはなるものの、東京商工会議所が主催するため、日商簿記との親和性が高い傾向があります。日商簿記2級以上を持っていれば、十分チャレンジできるでしょう。BATICを取得すれば、会計知識に加えて実務レベルの英語が使える人材として、外資系企業や監査などにも活躍のフィールドを広げることも可能です。

※関連記事:『転職に役立つ!?BATIC(国際会計検定)の資格

IFRS(国際会計基準)検定

IFRS検定は、BATICと同じく国際会計基準の知識をはかる試験ですが、日本語で受験できるという大きな特徴があります。世界規模で国際会計基準(IFRS)を適用する企業が増える中、国際会計基準(IFRS)の専門知識を持った人材のニーズもさらに高まっていくことが予想されています。今のうちにIFRS検定の勉強を進めておいて損はないでしょう。

「分析スキル」を身につける

ビジネス会計検定試験

財務諸表から企業の経理状況を把握する「経営分析」スキルを習得する資格です。資格取得を通して、こうしたスキルを磨けば、将来的に経営コンサルタントを目指すことも夢ではありません。

「経営、財務管理スキル」を身につける

財務報告実務検定

上場企業に課せられた企業の経営実態について情報開示を行う「ディスクロージャー」に関する実務スキルを証明する資格です。こちらは、日商簿記2級の取得後にステップアップとしてチャレンジする方も多く、財務諸表の作成スキルを証明できることから、転職にも役立つと言われています。

経理のキャリアプランのお悩みとは?

経理として実務経験を積み、スキルアップに取り組みながらも、悩みを抱えることがあるかもしれません。それは、たとえば常に慎重さと正確さが求められることに対するプレッシャーや、将来への不安ではないでしょうか。経理として働き続ける上で生じやすい悩みや、対処法についてご紹介します。

プレッシャーや緊張感があり、ずっと経理のお仕事を続けていけるか不安を感じている

経理は企業の大切なお金を管理する役割を担うため、計算ミスなどへの不安を抱える方も多いでしょう。または、専門業務ゆえに知識不足に悩んだり、実務経験が長い方ほど自分の実績を評価されにくいことを心配したりする方もいらっしゃいます。

ただ、プレッシャーとは「精神的な負担」という意味だけでなく、「周りから自分への期待を感じている」ことの証拠でもあり、実は、自分の内から来る「期待に応えたい」「成功させたい」という想いの表れとも言えます。

そのため、適度なプレッシャーは成長のチャンスだと前向きに捉え、やる気やモチベーションへ昇華させてみてはいかがでしょうか。

※関連記事:『経理ならではのプレッシャーって?乗り越えるためのヒントを伝授します!

経理としてどんなキャリアの方向性があるのか分からない

「自分がこれから経理としてどのように働いていくのかイメージできない」という方は、まず自分の目指すキャリアパスを考えてみましょう。一般的に経理には、大きく分けて「ジェネラリスト」「スペシャリスト」という2つの方向性があります。

日本におけるジェネラリストとは、「特定の分野に限らず、広範囲の知識や技能、経験を活かして活躍する人」を指すのが一般的です。ひとつの企業での長期的なキャリアを見据えて、経理をはじめ、幅広いポジションや業務を経験したい方や、ゆくゆくは管理職などのマネジメントや経営に携わりたいと考える方に向いている道です。

そしてスペシャリストは、専門性の高い特定分野で、経験とスキルを活かし、高いパフォーマンスを発揮できる方のことを指します。幅広い業務に携わるというよりは、経理の道を極めたいと考えている方や将来的に各分野の専門家として働いたり、税理士や会計士として独立したりすることを目指している方に向いているでしょう。

※関連記事:『専門性を深める?幅広く活躍する?経理のキャリアパスについて

経理分野の変化についていけるか、将来に不安がある

さまざまな業界でAI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)技術の活用が進む中、経理の現場でも、一部の定型業務はアウトソーシングや自動化が進められています。

「もしかしたらいつか自分のお仕事がなくなってしまうのではないか」と、時代の変化に対応できるか不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。ただ、データ入力や集計は自動化できても、データを読み解いたり、業務設計をしたりするのは、専門スキルを持つ人にしかできないことです。

新しい技術を使いこなす側になれるよう、経理スキルに加え、IT領域のスキルや、分析力のスキルなどを身につけることで、これからの時代に必要な人材として活躍し続けることができるでしょう。

※関連記事:『経理の仕事はどう変化する?これからの時代に求められるスキルについて

経理の経験を活かせるキャリアチェンジ先とは?

経理の経験を活かせるキャリアチェンジ先とは?

経理の王道キャリアプランは、実務レベルを積んで「経理のプロ」を目指すことではありますが、ほかにも多様なキャリアプランが描けるお仕事でもあります。経理経験を活かした代表的なキャリアチェンジ先をご紹介します。

公認会計士、税理士

公認会計士、税理士は国家資格の中でも難易度が高いことで知られていますが、お仕事を続けながら就業後や休日を使って資格取得の勉強に励む方もたくさんいらっしゃいます。

資格取得後、会計事務所や税理士事務所へ転職すれば大幅な給与アップが見込めるほか、将来的には独立や開業を目指すこともできるでしょう。

英文経理

BATIC、IFRS検定など国際会計基準に関する資格を取得すれば、英語を使った経理業務を行う「英文経理」への転身にもチャレンジできます。海外に子会社を持つ国内企業、外資系企業などでは、英文経理のニーズが高まっています。

世界で通用する英文経理のスキルを持っていれば、憧れの外資系企業への転職や海外勤務も夢ではありません。

財務担当、CFO(最高財務責任者)

財務 とは、企業経営に必要な資金計画や資金運用、資金面の管理、銀行との折衝など担当するお仕事。財務諸表を元にお仕事を進めることが多いため、経理の経験が大いに役立ちます。

財務としてキャリアを重ねることで、将来的には企業経営に携わったり、CFO(最高財務責任者)を目指したりすることもできるでしょう。

経営企画、コンサルタント

会計知識を極めて経営的視点を養えば、より上流から企業の経営をサポートする経営企画に転身することも可能です。MBA(経営学修士)、中小企業診断士などの難関資格を取得すれば、さらに可能性は広がるでしょう。

経営に関する知識を活かし、経営コンサルタントとしてコンサルティングファームで働いたり、独立したりする道も拓けます。

IR

決算短信の作成や株主総会の運営などを担当するIRは、実はまだ新しい職種。「投資家向けの広報」という役割から、経理部または広報部として配属されることもあります。

会計知識に加えて、高いコミュニケーション能力や語学力が求められることも。

※関連記事:『気になる経理の将来性は?

経理としてのキャリアを考え、そのために必要なスキルを磨こう!

今回は、経理の王道キャリアプランや多様なキャリアチェンジ先をご紹介しましたが、自分の目指したい将来のイメージは掴めたでしょうか?

「まだ漠然としている…」という方は、まずはご自身の経験を振り返って現状を把握し、理想の働き方を考え、それに近づくための目標を立ててみてください。実務経験を積んだり、資格取得を目指したりと、今の自分に合わせた「すべきこと」を考え、具体的な行動計画に落とし込んでいきましょう。

今後のキャリアプランを決めかねているという方は、パソナのキャリアコンサルティングを受けてみるのもオススメです。

専門資格を持ったプロのキャリアコンサルタントが、あなたの「できること」「したいこと」「すべきこと」を一緒に整理し、希望するキャリアの実現に向けてサポートします。パソナに登録されている方は無料で受けられますので、ぜひご相談くださいね。

参考サイト

「もう何年も手帳を使っているけれど、しっくり来る一冊に出会えない」「手帳を使っていても予定管理が上手にできない」など、手帳に関する悩みを持つビジネスパーソンは少なくないようです。
自分に合った手帳やスケジュール管理アプリの使い方を知っておくと、もっと上手にスケジュール管理ができるようになりますよ。

実は、スケジュール管理だけじゃない!手帳の役割をおさらい

最初にご説明したいのは、スケジュール帳には2つの機能があるということ。まずは、予定を書き込んで確実に実行する「スケジュール管理機能」です。これはみなさんご存知の通りですよね。しかしながら、2つめの「タイムマネジメント機能」は案外見落とされがち。タイムマネジメントとは、計画にしたがって動くことで生産性を上げる時間管理を意味します。この2つの機能をフル活用すれば、手帳はスケジュール管理だけでなく、生産性やモチベーションのアップにも繋がるツールになるのです。

「手帳を使いこなせない!」お悩み別・処方箋

毎年新しく手帳を買ってはみるけれど、なんだかしっくりこない。それどころか、いつのまにか手帳の存在すら忘れてしまう…そのような状態では、手帳を活用するまでには程遠いですよね。自分に合った手帳の選び方や使い方を、見直してみましょう。

お悩み「いつのまにか空白のページが増えてしまう」⇒ライフスタイルに合った手帳を選んで

使い始めのうちは念入りに予定を書き込むものの、次第にフェードアウトしてしまう原因は、そもそも手帳がライフスタイルに合っていないのかもしれません。近頃では、使う人のニーズに合わせた手帳がたくさん登場しています。手帳の種類が豊富に揃っているお店に行ってみたり、店員さんにアドバイスをもらったりして、自分にぴったりの手帳を探してみましょう。

お悩み「後から見返してもよくわからない」⇒手帳のテーマや記入ルールを決めて

手帳は誰に見せるものでもなく、自分ひとりに向けて書くもの。せっかく自分のために書き残した内容を役立てられないのは、残念なことです。まずは手帳で管理したいことを決めて、どんな書き方がよいかを考えてみましょう。たとえば日記やフィットネス、レシピなどのライフログや、タスク管理、アイディアノート、家計簿など、手帳の用途は人によってさまざまです。最初にテーマに合わせた書き方のルールを決めておけば習慣化しやすく、あとから見返したときもわかりやすくなります。

タイプ別におすすめ手帳タイプをご紹介

手帳には、大きく分けて3つの種類があります。自分にとっての「書きやすさ」「見やすさ」「管理しやすさ」という点を吟味して、相性のよい手帳を選びましょう。

カレンダー式(マンスリー)

見開きのページに日付ごとのマスが表示された、月間のカレンダータイプの手帳です。旅行や仕事などの長期間に及ぶ予定や、曜日ごとの予定を書き込むのに適しています。また、手帳のページ数が少ないため薄くて軽いのも特徴。ただし、1日あたりのスペースが小さいため、1日の予定件数が多い人や、細かい情報をたくさん書き込みたい人には不向きと言えます。

<こんな人におすすめ>
・1日に書き込む予定数が2~3件の人
・しばらく先の予定までを把握しておきたい人
・曜日ごとの予定が入りやすい人
・重たい手帳を持ち歩きたくない人

レフト式(ウィークリー)

レフト式は、見開きで左のページに1週間のスケジュールを書き込むタイプです。このタイプでは、右のページすべてをメモ帳として使えるので、工夫次第でさまざまな使い方が可能です。週ごとの予定と一緒にメモも管理できるため、タスク管理にも向いていると言えるでしょう。

<こんな人におすすめ>
・1週間分の予定を大まかに管理したい人
・マンスリーよりも細かく補足情報を書きたい人
・メモを書くスペースがたくさんほしい人
・企画やデザイン制作など、アイディアを書き留めるスペースがほしい人

バーチカル式(デイリー)

バーチカル(Vertical)とは「縦の」「垂直の」という意味の単語で、デイリー表記のバーチカル式は、3つのタイプの中で一番細かくスケジュール管理ができるレイアウトです。見開きページの横軸に日付、縦軸に時間軸が配置されており、1日ごとの予定を一目で把握できるのが特徴です。予定の開始時刻や終了時刻が一目でわかるので、スキマ時間を確保したい方にも使いやすいレイアウトです。
<こんな人におすすめ>
・アポイントや会議が多い人
・1日で完了するタスクが多い人

アプリを使ってみるのもひとつの方法

最近は、写真投稿SNSを日記代わりに使っている人も多いですよね。スケジュール管理のために手帳とアプリを併用している人や、アプリだけで予定を管理する人など、デジタルツールを上手に取り入れる人も増えています。手書きで予定を入力できる機能や他のアプリとの連動など、スケジュール管理アプリの機能も日々進化しているので、試しに使ってみてもよいでしょう。アナログ手帳とアプリ、それぞれの良い点を比較して最適なツールを選びましょう。

まとめ

今回は代表的な手帳のタイプをご紹介しましたが、他にも年・月・週の予定が同時に見られるレイアウト、ガントチャート形式など、個性的な手帳もたくさん登場しています。目的やライフスタイルに合わせて適切なアイテムを選び、自分に合ったスケジュール管理を実現しましょう。

仕事をスムーズに進めるためには、関わる人との円滑なコミュニケーションが欠かせません。そのために、普段から好印象を持たれるよう心がけることが大切ですよね。

好印象と聞くと、身だしなみや笑顔などの見た目を一番にイメージしがちですが、実は「声」も重要な要素。今回は、ビジネスに効く声の出し方について解説します。

「声」を意識すれば、もっと印象アップ!

一説によると、人の印象は出会って3~5秒で決まると言われています。「メラビアンの法則」によると、印象の判断材料になるのは、言葉:7%、声:38%、見た目:55%なのだとか。さらに、相手の顔が見えない電話の場合、ほぼ声のトーンや言葉づかいだけで印象が決まるといっても過言ではありません。見た目を変えることに比べれば、好印象を持たれるために意識して「いい声」を作るのは比較的カンタンです。ぜひ、トレーニングしてみましょう!

呼吸と姿勢を意識すれば、いい声が作れる!

では、好印象を与える声とは、いったいどんな声なのでしょうか。一般的にビジネスシーンで好まれるのは、ゆったりと落ち着いたトーンの聞き取りやすい声です。

しっかり声を出すためのポイントは「呼吸」と「姿勢」の2つ。ボイストレーニングの基礎も、吐く息の量を増やして腹式呼吸をすることから始まります。吐く息の量を増やすと、お腹周りの筋肉がゆるんで横隔膜が下がり、たくさん息が体に入ってくるのでクリアな声が出せるという仕組みです。このときに背中が丸まっていると、深い呼吸ができません。背骨をまっすぐにし、正しい呼吸ができるように姿勢を整えましょう。

相手に波長を合わせて心の距離を縮める「ペーシング」

心理学の世界では、呼吸や話し方を相手にペースを合わせる「ペーシング」というコミュニケーション手法があります。これは、話すボリュームやトーン、スピードを相手に合わせることで心地よさを与え、心理的な距離を縮めるというもの。相手に好印象を持たれる声を出すために参考にしたい手法です。

ただし、相手が極端に早口な人や声の大きな人の場合は、無理して同じようにマネしなくても大丈夫。あくまで波長を合わせることを意識して、ほどよく調子を合わせてみましょう。

抑揚をつければ、表情豊かなメリハリのある声になる

抑揚とは、声に強弱をつけること。英語では「イントネーション」と訳します。抑揚をつけることで声に表情が生まれ、相手の興味を引き、好印象を与えることができます。抑揚をつけるコツは、単語ひとつひとつを意識して話すこと。「本日はお日柄もよく」という言葉を例に、「ホンジツハオヒガラモヨク」と「ホンジツハ オヒガラモ ヨク」の2つを読み比べてみると、後者の方が抑揚をつけやすいことを実感できるかと思います。

また、実際に表情をつけながら話すことも大切です。コールセンターなどのお仕事では、自分の顔が見える位置に鏡を置き、表情をチェックしながら電話をするよう指導されることも。顔の表情は声にしっかりと表れますから、意識して表情を作りながら話してみましょう。

シーン別・適した声の選び方を知っておこう

最後にご紹介するのは、TPOに合わせた声の出し方。相手にどんな印象を与えたいかを考え、効果的な声を意識してみましょう。

挨拶は、深呼吸をして高いトーンで発声する

冒頭で述べた通り、人の印象は出会って数秒で決まります。だからこそ、第一声の挨拶がとても肝心!声を出す前に深呼吸して姿勢を整え、少し高いトーンで明るい声を出しましょう。電話口で挨拶をする場合も同様です。

会議やプレゼンの場では、遠くまで声を届けるように意識する

プレゼンや会議など、緊張しがちな場面では肩に力が入って、ボソボソとした低い声になりやすいもの。意識して背筋を伸ばし、声を遠くまで届けるように発声しましょう。まっすぐ通る声は自信を感じさせます。

電話ではファ・ソの音階をイメージして声を出す

電話を通した声は、実際よりも低めに聞こえるという特徴があります。低いトーンの声は、相手に威圧感やマイナスのイメージを与えてしまうことがあるので、電話では意識して高めの声を出しましょう。「ファ」「ソ」の音階をイメージすると、ちょうどいい高さになると言われています。

信頼感を与えたいときは、声を体の中に響かせてゆっくり話す

顧客からの電話やクレーム対応をするときには、声を体の中に響かせるようなイメージで、丸みのある声を意識しましょう。そして、一語ずつゆっくりと落ち着いて話すことも大切。ゆったりとしたあたたかな声は、相手に安心感を与えます。対面の場合は、やや低めのトーンで話すのも効果的です。

まとめ

「自分の言いたいことがしっかり伝わる」「コミュニケーションが円滑に進む」など、“いい声効果”はさまざまなところに波及します。また、いい声を意識すると自然と表情も豊かになります。職場でのコミュニケーションを深めるためにも、ぜひ実践してみてくださいね。

今回は、輸出者側から見た貿易取引の流れについてご紹介したいと思います。では、早速はじめましょう!

決まった流れがある貿易実務!先読みして作業効率をあげよう

どんな仕事でも同じだと思いますが、仕事の現場では、できるだけテンポ良く業務を片付けていく(作業効率を高めていく)ことが求められます。また、自分自身もなるべく早く仕事を終えたいという気持ちもありますし、仕事をしていれば、誰でも効率よく終わらせるにはどうすればいいかを考えると思います。

その具体策は職業や立場によって変わってくるとは思いますが、私がこれまで社内のいろんな方と話をしたり見たりして、仕事ができる人の共通のルールがある…と感じています。それが“仕事の内容をきちんと理解して覚えること”また“何のためにその仕事をしているのか、全体像を把握すること”、その上で“先読みして用意周到に準備すること”という3点です。この3つは、実際に貿易実務の作業効率アップにはとても大切な要素です。

もちろん、貿易実務と一口に言っても、会社により業務範囲は異なるのですが、貿易実務には基本の型(バターン)があるので、とりわけ前者の2点(業務内容の理解、業務の全体像・流れの理解)をしっかりおさえれば、少しずつ“先読み”ができるようになりますし、作業効率も上がります。

今回は、これまで個別にご紹介してきた「輸出業務の流れやポイント」をまとめてご紹介し、みなさんに全体像をつかんでいただけたらと思います。

5W1Hを意識して、輸出業務の流れとポイントをおさえよう!

では、一般的な輸出業務の流れを下図で見ていきましょう。

これから①~⑦の具体内容をご紹介しますが、輸出者の仕事は、輸入者はもちろん、フォワーダー、船会社、税関など、関係会社や公的機関に向けての業務が多いので、“なぜ、誰が(誰に)、何を、いつ、どこで(どこから、どこに)、どのように”といった5W1Hの視点でとらえることも大切です。

ひとつひとつの業務や流れが頭に入ると、輸出業務の全体像が浮かび上がり、仕事を先読みする力もつきますので、しっかりマスターしてくださいね。

① 取引相手(輸入者)の選定

貿易取引は輸出者と輸入者の出会いからスタートします。輸出者(売主)は国際展示会などの場、代理店やセールスレップの紹介、インターネットなどを通じて、輸入者(買主)と出会います。一般的に輸入者からの引き合いから交渉がスタートすることが多いのですが、輸出者自身も、その商品が相手国の消費者や使用者にマッチするのかどうか、取引相手となる輸入者の経営状況、ライバル会社が存在するのか、など調査することも大切です。

通常、商社や貿易会社、製造会社が輸出を企画する際には、交渉・契約の際に必要となる情報(商品価格、製造期間、梱包、決済条件、インコタームズなど)の詳細について社内で検討されており、輸入者と出会ったあとの交渉に備えています。

※関連記事:
商品価格とインコタームズの関係〜貿易取引の商品価格はどのように決まる?〜

② 交渉~売買契約を結ぶ

輸出者と輸入者は出会った場で、あるいはその後のメールを通じて、おたがいに希望条件を伝え合い、交渉を経て合意を得たら売買契約を交わします。一般的に、売買契約書は2枚作成し、おたがいにサインをした上で1部ずつ保管します。

※関連記事:「貿易取引における交渉の流れを知ろう!~勧誘・引き合い・オファー~

輸出業務の担当者は、売買契約書に沿うように以下のような必要業務について洗い出し、ひとつひとつ遂行していきます。

・商品を“誰が”手配するのか(例:営業と連携)
・商品を“いつ”出荷できるのか(例:製造部門にスケジュール確認)
・輸出梱包やシッピングマークをどうするか(例:配送部門とへ依頼)
・輸送費やスケジュール(例:フォワーダーに確認)
・商品を輸出するにあたり公的書類など他書類が必要かどうか

※関連記事:「貿易事務で『船積み・通関手続き依頼』の前にしていること

③ 信用状を確認する

決済条件(支払条件)が信用状決済(L/C決済)の場合は、輸出者の取引銀行を通じて、信用状が送られてきます。記載内容が売買契約と一致しているか(とりわけ日付やスペルが正しいか)、信用状統一文言があるか、要求されている書類は何か、などをしっかりと確認し、誤りや変更したい点がある場合は、ただちに輸入者に条件変更(アメンド)を依頼します。

※関連記事:「信用状(L/C)を受け取った輸出者が確認すべきこと(前編)(後編)」

※信用状決済以外の取引ではこの業務はありません。

④ 船積準備を始める

商品の輸出予定日が決まると、輸出者はフォワーダーに船積みや輸出通関を依頼します。その際、売買契約書をもとに(信用状取引の場合は、信用状の記載内容も踏まえて)以下の書類を作成し、フォワーダーに送ります。

・インボイス(Invoice)
・パッキングリスト(Packing List)
・船積依頼書(S/I: Shipping Instruction)※
・(公的機関の輸出許可証・承認書)
・(商品の成分などを記した説明書)
・(海上貨物保険の申込書)

※フォワーダーが輸出者の代理で行うこともあります。

※関連記事:「輸出者は必見!『船積依頼書(Shipping Instruction)』の記載内容を知ろう!

⑤ 輸出通関手続き

輸出者が作成した船積書類をもとに、フォワーダーは税関への輸出申告に必要な書類を作成し、手続きを行います。

※関連記事:
『輸出通関手続き』はどのように行われているの!?
フォワーダーが『船積み手続き』でしていることとは?

⑥ B/L(船荷証券)の入手

輸出許可が下りたら、船会社は商品(貨物)の船積みを行います。船積みが完了したら、船会社はB/L(Bill of Lading/船荷証券)を輸出者に発行します。CIPやCPT、DAPなど輸出者が海上運賃を負担する場合は、船会社にその費用を支払ってB/Lを入手します。

※実務ではフォワーダーが立替払いしていることが多く、輸出者は船積手続きや輸出通関手続きの費用と合わせて支払っています。

※関連記事:「『船荷証券(B/L)』を入手する流れを把握しよう!

⑦ 買取手続き

信用状決済条件で取引している場合、輸出者は取引銀行(買取銀行)に、B/Lをはじめ、インボイスやパッキングリストなど信用状の記載内容通りの書類の原本と為替手形を揃えて、銀行の買取依頼書を作成し、為替手形の買取を依頼します。

銀行が提出書類を確認し、提出した書類が信用状の内容と一致していれば買取が行われ、輸出者は商品代金を回収できるので、輸出貨物が無事に輸入者に届けば、輸出業務は完了となります。

※関連記事:
『信用状(L/C)』取引における輸出者の代金回収の流れとポイント
為替手形(Bill of Exchange)で記載すること

ちなみに、その他の決済条件についてもお話しますと、D/A、D/P決済条件での取引では、上のように船積書類と為替手形を揃えて銀行に買取依頼をしますが、輸入者が輸入地銀行で代金を支払ったあとで、輸出者は商品代金を回収できるという流れになります。

また、送金決済条件での取引では、輸出者はB/Lを入手した(⑥)あと、輸入者に書類を送ります※。そして、輸出入者のあいだで取り決めた送金条件(例:B/L発行日から15日後払いなど)で商品代金を回収します。

※オリジナルB/Lを使用する場合は、通常、船積書類一式をクーリエまたはEMSで送付します。B/Lを現地回収(サレンダード)した場合、または船会社にSea Waybillの発行を依頼した場合は、メールで送付するのが一般的です。詳しくは以下の関連記事をご覧ください。

※関連記事:『すばやく荷物を引き取れるB/Lの「元地回収」の仕組み』『「B/L」と「Sea Waybill」の違いを知っていますか?

貿易実務の仕事は常に誰かと誰かの仲介役となる仕事なので、社内や社外の方に進捗状況を問われたり、その状況を説明しなければならない機会がたくさんあります。そのためにも、今日ご紹介した基本の流れ、業務はしっかりマスターしましょう。

経理・会計・財務の畑で成長していきたい、と考えている方にとって、スキルアップにつながる資格は重要ですよね。取得している資格によって、転職の成功率や待遇が変わることもあります。

そこで今回のテーマは「全経簿記上級は役に立つのか?」について取り上げます。まずは全経簿記について簡単に説明します。

全経簿記上級が役に立つケースとは?

全経簿記は公益社団法人全国経理教育協会(ZENKEI)が主催している簿記能力検定試験で、昭和31年10月から試験が実施されている、歴史がある資格です。受験級は「4級」「3級」「2級」「1級(会計)」「1級(工業簿記)」「上級」の6種類。試験は平成26年度から年4回(2月・5月・7月・11月)の実施となっていますが、上級だけは2月と7月の年2回の開催です。

簿記1級では科目合格制が採用されていて、1年以内に会計と工業簿記の両方の試験をクリアすると1級合格となります。90分の試験で、合格ラインは100点満点中70点以上。上級のみ足切り(4科目中1科目でも40点以下の場合)があるため、試験準備は入念に行う必要があるでしょう。

「全経簿記」と「日商簿記」の違い

では、全経簿記は日商簿記とどう違うのか、という点が疑問ですよね。全経簿記の4級から2級は「落とす試験」ではなく「合格させる試験」とも言われていて、平均合格率が50%~70%と全体的に高いのが特徴です。求められる知識のレベルで言えば、日商簿記のほうが上と言えるでしょう。

そういった事情から、就職活動や転職活動においては日商簿記のほうが重視・重宝される傾向があります。資格自体を武器にしたいのであれば、全経簿記2級より日商簿記3級、全経簿記1級より日商簿記2級のほうがおすすめ言えるかもしれません。

全経簿記上級試験を受ける2大メリット

ここまでの話だと、全経簿記の資格取得を目指すメリットがあまり見えないかもしれませんが、「4~1級」と「上級」は別物。詳しくは以下でご説明します。

税理士試験の受験資格が付与される

これが最大のメリットです。全経簿記上級は日商簿記1級と同等の試験だと見なされているため、日商簿記1級を取らなくても税理士試験の受験資格が与えられます。日商簿記1級の平均合格率はおよそ10%ですが、全経簿記上級の平均合格率は20%前後。つまり、単純計算で約2倍合格しやすいということになります。スキルアップして税理士を目指したいという、経理・会計職のみなさんには打って付けと言えるでしょう。

試験勉強のモチベーションを維持する

日商簿記1級の試験は6月と11月に行われますが、11月の試験が終わったら次の試験まで7ヶ月近くブランクができることになります。最終的な目標が日商簿記1級の合格にあったとしても、2月に全経簿記上級試験を受けることで試験へのモチベーションを維持しやすくなり、また実戦経験によって試験に対する感覚が鈍るのも防げるでしょう。試験内容が重複している部分もあるので、覚えたことも無駄になりませんよ。

資格の取得はゴールではなくスタート

「全経簿記上級は役に立つのか?」という問いについて、「役に立つかどうかはみなさん次第」ということになるかもしれません。大きな目標や目的を持ち、その目標や目的のために受験するのであれば、きっとスキルアップやキャリアアップの役に立ってくれるだろう。

資格試験で得られる一番大きなメリットは、「自信」を持てることにあります。ある領域における専門知識を資格に保証してもらうことで、さまざまなスキルがさらに花開くことになります。資格試験は「取って終わり」ではなく、むしろ学んだことを活かすためのスタートだと考え、試験勉強という名のスキルアップを目指しましょう。

資格を取得すれば、今よりレベルアップした経理のお仕事に就くことも可能になるかもしれませんよ。

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