用語

2015/11/30

「B/L」と「Sea Waybill」の違いを知っていますか?

「B/L」と「Sea Waybill」の違いを知っていますか?

今回の貿易用語は、「Sea Waybill(シー・ウェイビル/海上運送状)」の役割や用途についてご紹介します。Sea Waybillは、B/L(Bill of Lading/ビーエル/船荷証券)と比較すると把握しやすいので、簡単にB/Lの内容をおさらいしながら、ご説明していきましょう。

目次
「B/LとSea Waybillの違いは?
Sea Waybillはスピードを重視した取引に利用されている
Sea Waybillのメリットとデメリット

B/LとSea Waybillの違いは?

まず、B/Lとは、輸出地の船会社が発行する書類で、さまざまな貿易書類の中でも特に重要な書類です。以下の4つの性質を持っているのが、特徴です。

①運送契約の証拠:船会社と荷主(通常は輸出者)の間の運送契約を示す
②貨物の受領書:船会社が輸出者の貨物を受け取ったことを示す
③有価証券:裏書きによって転売することが可能
④貨物の引取証:貨物の荷揚港で貨物を引き取るときに必要(荷受人は裏書きが必要)

それに対して、Sea Waybillとは、この運送契約書(①)と貨物の受領書(②)を兼ね備えた書類ですが、B/Lと違って有価証券の性質がなく、裏書きによる譲渡はできません。また、貨物を引き取るときは、Sea Waybillの呈示とは関係なく、貨物の引き取りに行った人がSea Waybillに記載されたConsignee(荷受人)であることが確認できれば*、引き取ることができます。

*船が到着する際には、事前に「Arrival Notice(到着案内)」という書類が届きます。この書類は通常、Sea WaybillのNotify Party(到着送付先)欄に記載された宛先に届くのですが、その届いた「Arrival Notice」の書類上に、Sea WaybillのConsignee(荷受人。通常は輸入者)がサインすれば、そのサイン付き「Arrival Notice」が貨物の引き換え証となるのです。

ちなみに、B/Lでは、Consignee(荷受人)やNotify Party(到着送付先)を指定せずに「To Order」として貨物を送ることができますが、Sea Waybillは、どちらも宛先(会社名など)を記名する必要があります。この点は、B/LとSea Waybillの大きな違いです。

Sea Waybillはスピードを重視した取引に利用されている

以前、Surrendered(サレンダード/元地回収)B/Lについて、ご紹介したときにも触れましたが、近年はコンテナ船が高速化したことで、「貨物は輸入地に到着しているのに、オリジナルB/Lが届かないために貨物が引き取れない」という自体が発生しています。Sea Waybillは、こうした現状を打破するため、スピードが重視される取引の際に使われるようになりました。

では、ここで、B/LとSea Waybillの取引の流れを下図でみていきましょう。

オリジナルB/Lを使用した取引とSea Waybillを使用した取引の流れ

◇オリジナルB/Lの取引の流れ
船会社が輸出者にB/Lを発行
輸出者が輸入者に 「クーリエなど」「原本」を送付
輸入者のもとに原本が到着
輸入者がB/Lに裏書き
船会社にB/Lを提出し、
貨物を引き取る
◇Sea Waybillの取引の流れ
船会社が輸出者にSea Waybillを発行
輸出者が輸入者に「メール、またはFax」でSea Waybillを送付
輸入者のもとに届く
到着案内(Arrival Notice)が届いたら署名
船会社にConsignee(荷受人)であることを呈示し、貨物を引き取る

オリジナルB/Lを使用した取引では、発行されたB/Lそのものが荷揚港での貨物の引取証になるため、輸出者は輸入者にクーリエ(国際宅配便)などでB/L送付する必要がありますが、この工程には日数がかかります。

対して、Sea Waybillでは、その書類に記載されたConsignee(荷受人)に貨物を引き渡すため、原本を送る必要がなく、輸出者は船会社から受け取ったらすぐに輸入者にメールやFAXで送ることができます。そのため、手間や時間が短縮されるのです。

Sea Waybillのメリットとデメリット

ここまでご説明してきたように、Sea Waybillは書類発送の手間が減るという点、時間短縮ができるという点がメリットです。ただし、B/Lと違って、有価証券としての機能がないために、L/C(信用状)取引で使用されることはほとんどありません。

※関連記事:『「L/C(信用状)」取引における輸出入者と銀行の関係を理解しよう

B/Lは、書類自体に財産価値がある有価証券の性質も持っており、譲渡することで所有権を移転できるのが特徴のため、L/Cの担保になり得ます。しかし、Sea Waybillは有価証券ではないためL/Cの担保にはならないのです。

これはSea Waybillの特徴ですので、デメリットと言ってしまうと語弊があるかもしれませんが、B/LとSea Waybillにはそれぞれの特徴があることをご理解いただけたでしょうか。

また、Sea Waybillは、輸入者の代金支払の有無にかかわらず貨物が渡ってしまうため、輸出者にとってリスクが大きい(実質、後払いと変わらない)ということも特徴です。そのため、Sea Waybillは、一般的に、海外現地法人との取引や、長年の取引で信頼関係を築いた会社との間で利用されています。

「貿易・海外営業事務」関連記事一覧

「シゴ・ラボ」では、貿易取引に関する用語や知識など、貿易事務の方に役立つ記事を多数ご紹介しています。他の記事もチェックしてみてください。

貿易業界で働くための貿易用語チェックリスト【入門編】

貿易事務を目指す方に向けて、「まずこれだけは覚えておきたい」現場で頻繁に使われる貿易用語をeBookにまとめました。ダウンロードして、ぜひ利用してみてくださいね。

貿易の情報を網羅する、新サービス 貨物追跡から本船動静まで
貿易実務のプラットフォーム
Digital Forwarder

貿易の情報を網羅する、新サービス
貨物追跡から本船動静まで
貿易実務のプラットフォームDigital Forwarder

あなたの希望のお仕事がきっとみつかる! 「パソナJOBサーチ」
地域、職種、働き方などの
様々な条件でお仕事を検索

あなたの希望のお仕事がきっとみつかる!
「パソナJOBサーチ」
地域、職種、働き方などの様々な条件でお仕事を検索

派遣スタッフ満足度 クチコミ1位! 派遣のお仕事探しならパソナ
まずは1分!カンタンWEB登録

派遣スタッフ満足度 クチコミ1位!
派遣のお仕事探しならパソナ
まずは1分!カンタンWEB登録

実績40年以上の築かれた信頼 商社・メーカー・物流
あなたのキャリアを活かす
貿易のお仕事

実績40年以上の築かれた信頼
商社・メーカー・物流
あなたのキャリアを活かす
貿易のお仕事
みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。