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2022/01/17

貿易事務とは|仕事内容やお給料、向いている人の特徴についてご紹介!

著者: パソナ キャリアコンサルタント(貿易担当)

貿易事務とは|仕事内容や給料、向いている人の特徴についてご紹介!

会社の貿易取引に伴う書類手続きや進行管理などを担当するのが、「貿易事務」です。専門知識と語学力を活かせる事務系専門職種として、人気のある貿易事務ですが、具体的にはどのような業務を行っているのでしょうか。貿易事務の仕事内容や向いている人、お仕事のやりがいについてご紹介します。

目次
貿易事務とは
貿易事務の業界別の仕事内容
貿易事務に向いている人
貿易事務をすることのやりがい
貿易事務をすることのメリット
貿易事務になるには?求められるスキルやキャリア
貿易事務のお給料はいくら?
貿易事務の勤務時間や業務の流れは?在宅勤務は可能?
派遣なら未経験から挑戦できる貿易事務のお仕事も!

貿易事務とは

貿易事務とは、国際間で商品の売買を行う「貿易取引」に関する事務業務を担当するお仕事です。

就業先によっても異なりますが、主に海外の取引先とのやりとりや受発注対応、輸送・通関手続きの手配、貿易書類の作成・確認、納期の調整などの業務を行っています。つまり、貿易取引がスムーズに進むよう、取引先と自社を結ぶ仲介役・調整役となるのが、貿易事務なのです。

貿易事務の就業先は、実際に輸出入を行う商社やメーカーが大多数。その他には、輸送・通関手続きを代行しているフォワーダー、貨物を輸送する船会社・航空貨物代理店にも、貿易事務の活躍の場があります。

貿易事務の業界別の仕事内容

同じ貿易事務の募集でも、どんな業界で働くかによって仕事内容は大きく異なります。それぞれ見ていきましょう。

商社・メーカー

主な業務は受発注、船積手配、海外との交渉です。日本企業の代理店として国内商品の海外輸出や海外メーカーからの輸入を行う商社では、貿易事務は輸出入の契約をはじめとする貿易事務全般の業務を同時進行で行います。

メーカーでは工場の在庫管理や出荷依頼、輸送手配、貨物を海外へ持ち出すための輸出手配などといった業務を担当します。企業規模によっては、海外工場への資材を他国から納入する業務もあります。

国際物流・フォワーダー・船会社

主に輸送に直接関わる業務を行います。フォワーダーは、商社やメーカーと輸送業者の間に立ち、輸送業務全般をコーディネートする存在です。また船会社は、自社の運搬手段を使って貨物に合った最良のルートで輸送を行います。

主な業務は関連会社との調整、折衝、交渉業務をはじめ、輸送スケジュールの調整、船積手配や書類作成などです。

海貨業者・倉庫会社

メーカーや商社の輸出入に関する一連の業務を代行し、貨物の通関書類作成や受け渡し、管理をメインに行います。輸出入に関わる業務全般を扱う商社やメーカーに比べると業務は限定されますが、貿易取引のルールや通関の流れを学べます。

貿易事務に向いている人

貿易事務に向いている人

貿易事務は貿易取引の進行管理役として、関係者とのやりとりや必要書類の作成・確認を行っています。

こうした業務の特徴から、どんな人が「貿易事務のお仕事に向いている」と言えるのでしょうか。ここでは、貿易事務に向いている人の特徴についてご紹介していきます。

英語の読み書きができる人

多くの貿易書類は英文で記載されており、海外の取引先とのメールでのやりとり(コレポン)も英語でのコミュニケーションが大半。そのため、基本的な英語の読み書きができる人は、貿易事務のお仕事でそのスキルを活かすことができるでしょう。

なお、貿易事務のお仕事では、英語を「話す・聞く」というスキルよりも、「読む・書く」というスキルの方が重視される傾向にあります。異なる商習慣を持つ海外企業との貿易取引では、メールなどでやりとりの履歴を書き残しておく必要があるため、読み書きのスキルがより重要となるのです。

※関連記事:『貿易事務の募集要項で見かける「コレポン」って何?

計画的に物事を進められる人

受発注対応や輸送手配、出荷・納期確認など、取引関係者との各種調整を任されることも多い貿易事務のお仕事。貿易取引の現場では、わずかな遅れが大きな損失につながることも珍しくありません。

常に納期・締め切りを意識しながら、段取り良く計画的に業務を進められる人は貿易事務に向いていると言えるでしょう。

細やかな気配りや確認ができる人

商品や代金の受け渡しに特有の貿易書類が必要となる貿易取引。それら貿易書類の作成・確認は、貿易事務にとって、重要なお仕事のひとつです。書類に記載されている英文や数字をしっかりと確認し、情報を正確に伝える細やかな気配りが求められます。

そういった細やかな気配りや確認ができる人は、貿易事務のお仕事に向いていると言えるでしょう。

※関連記事:『【適性診断】私は貿易事務に向いている?適性と現場で求められるスキルをチェック!

貿易事務をすることのやりがい

貿易の最前線で活躍する貿易事務は、どのような点にやりがいを感じられるのでしょうか。ここでは貿易事務のやりがいや魅力にフォーカスします。

日常的に英語に触れることができる

多くの貿易書類やメールに目を通すので、英語の読み書きのスキルを磨けます。ただし書類やメールの内容にはある程度決まった型があるため、高度な英語力は必要とされていません。電話対応が必要なポジションであれば、英会話のスキルも向上できるでしょう。海の向こうにいるネイティブの担当者と日常的にやりとりをしながら、生きた英語を学べる点も魅力です。英語が好きな人にとって、このうえない魅力的な環境ではないでしょうか。

海外と関わることができる

海外の担当者とのやりとりの中で、各国の文化に触れる機会もたくさんあります。また相手国の情勢や為替の動向などにも関心が向き、グローバルな視野が得られるのも貿易事務の醍醐味です。国や言語を超えて海の向こうの担当者と信頼関係を構築できれば、やりがいもひとしおでしょう。

専門知識を身につけられる

貿易実務に特化した事務職である貿易事務は、貿易特有の専門知識を身につけることができる専門職種です。未経験からでもチャレンジしやすいほか、働きながら知識を身につけることで、長く活躍できるお仕事でもあります。

また、貿易実務検定(R)やTOEIC(R)などの資格・検定試験を受検することで、実務経験が無くても熱意をアピールできるでしょう。

※関連記事:『【経験談あり】貿易事務のやりがいって?貿易事務でキャリアを積むメリットをご紹介します!

貿易事務をすることのメリット

派遣で働く場合には研修制度が充実していることが多い

貿易事務の場合、派遣会社が一般事務向けに行う基本的なビジネスマナー研修やPC研修に加えて、実務研修やTOEICなどの資格取得サポートなどを受けられる場合があります。ただし派遣会社によって内容が異なるため、派遣登録時の面談などで事前確認しておくことをおススメします。

「通関士」の資格取得がしやすくなる

貿易事務のお仕事では、輸出入や貿易の一連の流れに関する知識が身につきます。貿易関連でただひとつの国家資格、「通関士」の資格取得も十分に可能です。資格を取得すれば通関士として働けるだけでなく、メーカーや商社、通関業者などさまざまな業界で活躍の場が広がります。

専門知識が身につくため転職などにも役立ちやすい

貿易取引の専門知識や輸出入に関わる一連の業務ができれば、転職にも役立ちやすいでしょう。また結婚や出産などでブランクが生じても、専門知識を持った実務経験者として企業に評価されやすい傾向にあります。復職のしやすさという意味でも、貿易事務は人気の事務系職種のひとつです。

貿易事務に求められるスキルやキャリア

貿易事務に求められるスキルやキャリア

英語の読み書きのスキル

日常的に英語を使う貿易事務では、英語の読み書きのスキルが欠かせません。輸出入関連の書類の作成やチェック、英文でメールのやりとりができるレベルの英語力は、最低限備えておきたいところです。就職する業界や担当業務によっては英会話のスキルが求められることも。

また英語の他にも中国語や韓国語、スペイン語などの多言語スキルがあると、より有利に転職活動を進められるかもしれません。

貿易取引に関する基礎知識

語学力に長けていても、貿易取引に関する基礎知識がなければ貿易事務のお仕事は務まりません。実務経験がない場合は、転職活動をしながら貿易実務検定(R)の取得を目指すのがおススメです。

まずは独学でも合格しやすいC級を目標にすると良いでしょう。C級は貿易事務の実務経験が1~3年以上のレベルを想定しているため、取得すれば貿易事務の定型業務を担当できる程度の基礎知識があるとみなされます。

事務処理能力

貿易事務のお仕事は、ExcelやWordなどを使った文書や資料作成など、PCを使うものがほとんどです。勤務先が業務管理システムや独自のツールを使用している場合は、その操作を覚える必要があります。とはいえ、そこまで高度なPCスキルは求められず、一般的な事務職と同程度と考えて良いでしょう。

貿易事務のお給料はいくら?

貿易事務は、貿易取引に関する専門知識や英語スキルが必要となる専門職種のため、一般的な事務職と比べると、給与も高めに設定されている傾向にあります。ただし、貿易事務とひとくちにいっても、担当する業務範囲やレベルによって、給与も変わってくるでしょう。
そこで、今回はパソナの派遣のお仕事の業務レベル別に、貿易事務の時給例をご紹介します。

[STEP1] 貿易書類作成業務レベル:目安時給1,600円~1,800円 (東京都内・パソナ時給例)*

STEP1は、インボイス船荷証券(B/L)をはじめとした貿易書類の作成・確認など、貿易取引に関する一部業務を担当する業務レベルです。

大規模の商社では貿易実務関連の業務が細分化されており、貿易書類の作成・確認が専門の部門があることも。貿易事務未経験の方は、このような部門のアシスタントとして、貿易書類作成業務レベルからスタートすると良いでしょう。

[STEP2] 貿易取引全体の事務業務を担当するレベル:目安時給1,800円~1,900円(東京都内・パソナ時給例)*

STEP2は、貿易取引で発生する事務業務全般を担当するレベル。STEP1の貿易書類作成・確認業務に加え、取引先とのメールでのやりとり(コレポン)、輸送・通関手続きの依頼、スケジュール設定・調整などの業務を担当します。

貿易事務のお仕事の募集では、このレベルの求人が最も多い傾向にあるようです。

[STEP3] 非定型的な業務も行うレベル:目安時給1,900円~(東京都内・パソナ時給例)*

STEP2の一連業務に加え、関係先との交渉やイレギュラー対応も行うのが、STEP3の業務レベルです。

商品によっては、公的機関に提出する書類を用意したり、貨物の積み方について関係会社と相談したりといった判断を要する業務も発生する可能性もあります。

貿易取引に特化したより高度な知識を身につけ、実務経験を積むことで、給与アップを目指すことができるでしょう。
*2022年1月時点・パソナの東京都内の参考時給

貿易事務の勤務時間や業務の流れは?在宅勤務は可能?

より具体的にお仕事をイメージできるよう、貿易事務の勤務時間や業務の流れを追ってみましょう。

平均の勤務時間

一般的な企業と同じく、朝9時から夕方18時までのケースが多いようです。ただし取引相手の国との時差によって多少の差はあるでしょう。中国や東南アジア諸国との取引では、時差がさほど大きくありませんが、ヨーロッパとの取引では時差が10時間近いことも多いので、取引先とやりとりできる時間を確保するために勤務時間が調整されることもあります。いずれにしても1日あたりの労働時間は8時間、休憩は1時間程度が平均的です。

1日の流れ

商社で貿易事務として働く人のタイムスケジュールを見ていきましょう。

9:00 業務スタート
海外との時差があるため、朝一番は溜まったメールやFAXなどの確認業務からスタート
10:00 受発注手配
海外の取引先に発注や見積依頼、送られてきた貿易書類のチェックなど
12:00 お昼休み
13:00 業務再開
問合せ対応や貿易書類の作成
15:00 郵送物の発送手配
16:00 伝票処理、書類のファイリングなど
18:00 退社

在宅勤務の有無

職場によっては自宅で貿易事務のお仕事ができる場合もあります。在宅勤務を希望する方は、実際の求人情報をチェックしてみてください。

パソナ:首都圏 / 外国語事務・貿易事務

派遣なら未経験から挑戦できる貿易事務のお仕事も!

貿易事務のお仕事では、未経験からチャレンジできる貿易事務アシスタント職から、非定型業務対応もあるハイレベルな貿易事務のお仕事までさまざまです。将来を見据えて「専門スキルを身につけたい」「英語スキルを活かしたお仕事に挑戦したい」と考えている人にとっては、貿易事務はおススメの職種と言えるでしょう。

ご自身の現在のスキルやライフスタイルに合った貿易事務のお仕事を探す際は、さまざまなお仕事を紹介可能なパソナに相談してみてはいかがでしょうか。

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