派遣登録時の「スキルチェック」は難しい?目的、内容を知って事前対策!
派遣会社に登録する際に「スキルチェック」を行うこともあります。初めて派遣会社に登録しようと考えている方の中には、「スキルチェックってどんなことをするのかな?」「難しいの?」といった疑問を感じる方もいることでしょう。
そこで今回は、スキルチェックの内容や目的についてご説明します。スキルチェックにはたくさんのメリットがあることを知り、前向きに受けられるようにしておきましょう。
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- 目次
- スキルチェックってどんなこと?
- スキルチェックを受けるメリット
- スキルチェックはいつ受けるの?
- 「PC操作スキル」の内容
- 「一般教養」の内容
- 「専門的なスキル」の内容
- 点数が低くても大丈夫
- スキルチェック対策に練習は必要?
- 緊張せずに自然体で受けましょう
スキルチェックってどんなこと?
スキルチェックとだけを聞くと、「自分にはチェックを受けるような高いスキルはないから…」と消極的な気持ちになり、スキルチェックを受けることに不安を感じる方もいるでしょう。
派遣会社で行うスキルチェックは、登録者のスキルに合ったお仕事を案内するためのもので、就業後の業務内容のミスマッチを防ぐことを目的に行います。「チェック」といっても、試験のように結果で合否が決まるものではありませんので、自分の今のスキルを確認する機会と捉え、当日は実力を発揮できるように落ち着いて取り組みましょう。
スキルチェックの内容
一般的に派遣会社のスキルチェックで確認されることが多い項目について紹介します。
実際の内容は派遣会社や希望する職種によって異なり、なかにはスキルチェックを行わない派遣会社もありますので、参考としてご覧ください。
PC操作スキル
WordやExcel、文字入力のスピードや正確性など、PCを使った仕事をする上で必要になるスキルの確認を行います。PC操作に苦手意識のある方は、テストとは思わず、次のお仕事に向けた現状のPC操作レベルを確認する機会として、できる範囲の実力を出せるよう心がけると良いでしょう。
一般教養
漢字の読み書きや計算、時事問題、電話応対、ビジネスメールの書き方など、ビジネスで必要になる基本的な学力やコミュニケーションスキルについての確認を行います。
専門的なスキル
英語を使ったお仕事や、経理や貿易など専門的な知識スキルが必要な職種を希望する場合は、それぞれの専門分野に対しての適性やスキルチェックを行う場合もあります。専門性の高いお仕事を希望する方には、自分のスキルを客観的に確認する良い機会だといえるでしょう。
スキルチェックの目的
スキルチェックは、登録者の就業に向けての確認事項の一つとして行います。派遣会社の担当者はスキルチェックの結果を一部参考にして、「どんな業務内容のお仕事に向いているか?」を判断します。
派遣社員は就業先から即戦力としての活躍を求められることも多いです。就業後の業務内容とスキルレベルのミスマッチを防ぐために、実際にPCを使用したり、実務に近い内容を記述式の設問にしたりしてスキルを確認します。
また、派遣会社は登録者のスキルを適切に知ることで、派遣社員が希望するお仕事に就くためのサポートを行います。例えば、登録者のスキルが希望しているお仕事の必須レベルより低い結果であった場合に、研修や講習の案内をしたりします。
スキルチェックを受けるメリット
スキルを可視化できる
専門性の高い仕事を希望している方や、長く特定の分野で活躍してきた方にとっては、スキルチェックを受けることで、培った経験や学習が数値化されたデータとなって可視化できます。プロフィール登録した職歴の内容だけでなく、実証されたスキルとして、得意分野やスキルを活かすお仕事探しに活用しやすいでしょう。
現在の自分のスキルを客観的に見られる
派遣登録をしてみようと考え始めたときに「できない」「自信がない」と思っていたスキルも、実際にスキルチェックを受けてみると、思ったよりもできたということもあります。反対に、「できると思っていたのに、やり方を忘れてしまった」ということもあるでしょう。
実際に働き始める前に、客観的に自分自身のスキルを見つめ直すきっかけとなり、確認したスキルに合うお仕事探しを行ったり、希望するお仕事に就くためにスキルアップを考えたりすることができます。
スキルチェックはいつ受けるの?
スキルチェックは、派遣登録面談の流れの一つとして行われることがあります。
派遣登録後も、「今までとは違う職種を希望したい」「経験を積んでスキルが向上した」「講座を受講した」といった際にも、スキルチェックを希望して実施することがあります。
今回は、パソナを例に派遣登録時のスキルチェックまでの具体的な流れを紹介します。
※ご紹介した情報は、2023年3月時点での情報です。掲載した時点以降に変更される場合もあります。
1.プロフィールの入力(MY PAGE作成)
Webサイトから、MY PAGEを作成してプロフィールの入力を行います。
2.登録面談の予約
Web上でプロフィールの入力が完了したら、「登録面談」の予約を行います。登録面談は、オンライン上で登録面談を完結できる「Web面談」と、派遣会社に訪問する「来社面談」のどちらかを選べます。
「Web登録」はスキマ時間を有効に活用して派遣登録を進めたい方に、「来社登録」は派遣会社のオフィスで雰囲気を知りたい方や、担当者と対面で直接相談したいという方におススメです。
「Web面談」の場合
希望の面談日時を事前予約して、オンラインで面談を行います。
「来社面談」の場合
全国にある拠点・支店から、希望するエリアを選んで個別面談の予約をします。来社面談当日は、事前予約した拠点・支店に訪問します。
3.派遣会社についての説明
派遣の仕組みや派遣会社の特徴、お仕事の受け方、派遣社員としての基本的なルール、派遣会社の福利厚生、社会保険、お給料の支給方法、サポート体制などのオリエンテーションを受けます。
4.スキルチェック
WordやExcel、PowerPointの使い方、タイピング(ブラインドタッチ)、一般教養などのチェックを行うこともあります。プロフィールの内容に応じて、英語力や経理、貿易関連の知識などに関するチェックも受けることができます。
5.個別面談
個別面談では、これまでの職歴やお仕事の希望条件などを詳しく派遣会社の担当者と話し合います。
仕事内容や給与面、休みの希望など、譲れない条件があれば伝えてください。
「PC操作スキル」の内容
PC業務があるお仕事で重視されるのは、主にタイピングとWord、Excelのスキルです。一般的に求められるレベルの目安を解説します。
タイピング
キーボード入力のスピードや正確性を評価するもので、求められるレベルは職種によって異なります。PC業務がある職種を希望する場合は、1分間に60文字程度をタッチタイピングできると良いでしょう。
Word
希望するお仕事内容に合わせて、以下のような操作ができるか確認します。
初級
基本的な文字入力、書式の変更、印刷設定ができるレベル
中級
表の作成や画像の挿入、インデントや段落の設定ができるレベル
上級
差込印刷、アウトライン、他のソフトと連携操作などができるレベル
最近は社内書類のテンプレートを用意している企業も多く、レイアウトの設定など一から書類を作る業務は少なくなっている傾向にあります。
派遣の一般事務の場合、必須PC操作スキルは初級レベルとするお仕事が多いようです。中級・上級スキルがあれば、より高度な技術を必要とするお仕事にエントリーできるようになるでしょう。
Excel
スキルチェックでは希望するお仕事の内容に合わせて、以下のような操作ができるか確認します。
初級
文字列や数値の入力、四則計算、基本的な関数(SUM、AVEなど)、書式設定、グラフ作成ができるレベル
中級
印刷の詳細設定や応用関数(IF、VLOOKUPなど)、データベース、グラフ作成などができるレベル
上級
マクロ操作や分析資料作成、VBAができるレベル
一般事務の募集要項で、Excel操作を必須・推奨スキルとしているお仕事は多い傾向にあります。
基本的な関数やグラフ作成など、初級レベルのスキルが身についているとスムーズにお仕事をスタートしやすいでしょう。集計やデータベース作成など中級スキルがあると、お仕事探しの選択肢が広がることも多いようです。
事前練習しておきたい場合は「MOS」をチェック
自分のPC操作スキルを客観的に測りたい場合は、「MOS」が参考になります。
MOSとは、マイクロソフト Officeのスキルを証明するための資格です。
Excel、Word、PowerPoint、Access、Outlookとツールごとに資格が分かれているため、お仕事で必要なツールに絞って受験することができます。WordやExcelの資格にはスペシャリスト(一般)とエキスパート(上級)の2種類があり、実務経験がある方はスペシャリストの合格を目指せるでしょう。
「一般教養」の内容
スキルチェックで確認する一般教養は、基礎学力とビジネスマナーの2つです。派遣会社によっては、時事問題などが設問になることもあるようです。
基礎学力
漢字の読み書きと計算のスキルを確認します。漢字は小学校で習う常用漢字が中心で、漢検5級以上の読み書きができれば問題なく回答できるでしょう。計算は2桁までの足し算、引き算、掛け算、割り算など、小学校3年生までに習った内容を中心にした確認が多いようです。
ビジネスマナー
ビジネスマナーは、お仕事を円滑に進めるために必要とされる基本のスキルです。
ビジネス知識、実務、コミュニケーションなど内容は多岐に渡ります。
スキルチェックでは、電話の受け方や取り継ぎ方、ビジネスメールの書き方について確認されることが多いです。正しい敬語が使えるかなどもチェックされますので、自信のない方は復習をしておくと良いでしょう。
事前練習しておきたい場合は「秘書検定」をチェック
ビジネスマナーを客観的に確かめたい場合は、秘書検定の参考書や問題集が参考になります。
秘書検定は1級から3級まであり、3級の試験問題で一般的なビジネスマナーを確認できます。
希望するお仕事が秘書や受付業務などの場合は、2級以上にチャレンジしてみるのも良いでしょう。
秘書検定について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
「専門的なスキル」の内容
スキルチェックで確認する職種別の専門スキルとは、どのような内容なのでしょうか。
今回は、経理事務で求められる「簿記」と貿易事務に求められる「語学力」について解説していきます。
簿記
経理事務のお仕事を希望する場合、簿記のスキルが問われます。
希望するお仕事内容が日次経理・月次補助などの場合、スキルチェックでは仕訳や試算表の作成などが確認されます。(日商簿記3級と同じレベル程度)
一方で決算にも関わるお仕事の場合は、決算仕分けや貸借対照表、損益計算書など日商簿記2級以上の中級・上級スキルを確認されることもあります。
語学力
貿易事務など、業務で外国語を使う職種を希望する場合は語学力が必要です。
ビジネス英語の読み書きが必要なお仕事では、TOEIC600点以上のスキルが求められます。
スキルチェックでは基礎の文法や単語が身についているかを確認しますので、復習しておくと安心です。
点数が低くても大丈夫
スキルチェックの点数が低かったとしても、派遣登録の手続きでは問題ありません。スキルチェックの結果が登録されて、派遣登録は完了します。
登録完了後、プロフィールに登録したスキル、希望する条件やスキルチェックの結果を一部参考にして、派遣会社の担当者から見合うお仕事を案内されます。
研修などを通して資格やスキルを取得した際は、プロフィールを都度更新しましょう。
派遣会社によっては、定期的にスキルチェックを再受験して、結果を更新することも可能です。実力に合ったお仕事を紹介してもらえるようにプロフィールは常に最新の状態にしておくことが大切です。
パソナでは、派遣登録後にスキルアップのための研修を受けることができます。
ビジネスマナーやPC操作スキルをはじめ、資格試験対策や専門職へのキャリアアップに向けた実践的な講座などを用意しています。
スキルチェック対策に練習は必要?
「PC操作スキルに自信がないけれど、事務職につきたい」という方にとって、スキルチェックの結果は気になるところ。基本的には練習をしたり、対策を練ったりする必要はありませんが、どうしても不安があるという場合は、ExcelやWordの参考書などで一通り基本操作の学習をしてから受けるのもおススメです。
タイピングに不安があるという場合は、タイピングの練習ができるフリーソフトやWebサイトで、練習ができます。すぐに速度が速くなることはなくても、「制限時間内に文字を打つ」ということに慣れておけば、スキルチェック時も慌てずにタイピングができるようになるでしょう。
緊張せずに自然体で受けましょう
スキルチェックは、派遣登録をした方に適切なお仕事を紹介するために役立つものです。
自分自身の現状を確認して今後のキャリアに役立てていくためにも、緊張せずに自然体で受けるようにしましょう。
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