派遣会社の登録に履歴書は不要?志望動機や職歴の書き方、プロフィール登録との違いを解説
派遣会社への登録は、履歴書の提出が不要であることが多く、代わりにプロフィールをWeb上に登録します。プロフィールの内容はお仕事探しに使用するので、履歴書と同様に自分の強みをアピールすることが大切です。
一方、派遣から正社員や契約社員に転職する際には、履歴書の提出が求められます。履歴書に派遣の職歴を書くときに、「派遣会社と就業先のどちらを書けばいいの?」と迷ってしまう方もいるでしょう。
今回は、派遣登録に履歴書の提出が不要な理由や、派遣の職歴の書き方について詳しく解説します。
派遣会社に登録するWebプロフィールの書き方についても紹介しますので、参考にしてみてください。
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- 目次
- 派遣における履歴書の考え方
- 履歴書の提出が必要なケース
- 派遣の職歴の書き方
- 履歴書に代わる「Webプロフィール」とは?
- 充実した履歴書やプロフィールを書くポイント
- 顔写真をWebプロフィールに登録するときのコツ
- 登録面談には、職歴のメモを準備しよう!
- 派遣のプロフィール登録はお仕事への第一歩
派遣における履歴書の考え方
派遣登録に履歴書は必要ではない
派遣登録に履歴書の提出は必要ありません。なかには提出を求める派遣会社もありますが、
「履歴書や職務経歴書の提出は不要」としている派遣会社が多くなっています。
最近は、履歴書の代わりに、プロフィールとして職歴や保有資格、お仕事の希望条件などの情報をスマートフォンやPCからオンライン登録する派遣会社がほとんどです。
派遣会社は登録者のプロフィールを見て、これまでの職歴やスキルが、就業先企業の求める条件とマッチするかを確認しています。そのため、プロフィール登録で必要な情報が得られれば、履歴書の提出は必要ではないという考え方が主流になってきています。
就業先に履歴書は提出されない
派遣会社に履歴書を提出した場合、「就業先に送付されるのでは?」と気になる方もいるでしょう。
就業先企業が、派遣登録時に提出した履歴書を確認することはありません。就業先が派遣会社に対して候補者の履歴書を送付させることは、労働者派遣法で禁止されています。
履歴書の提出が必要なケース
紹介予定派遣の場合は、円滑な直接雇用を行うために就業先への履歴書の提出が認められています。
紹介予定派遣とは、就業先との直接雇用を前提として一定期間派遣として就業する働き方です。
また、派遣から正社員・契約社員へ転職する場合も、基本的に履歴書の提出が求められます。
履歴書に記載する項目
記入する項目は履歴書の種類によって多少違いはありますが、JIS規格の履歴書の場合は大きく5つに分けられます。
- 基本情報(氏名・住所・電話番号・メールアドレス・証明写真)
- 学歴・職歴
- 免許・資格
- 志望動機・自己PR
- 福利厚生に関わる情報(通勤時間・扶養家族・配偶者の人数)
派遣の職歴の書き方
職歴は、これまでの業務経験を時系列に整理して伝えます。自分の希望に合ったお仕事を見つけるためにも、正確に詳しく記載・入力することが大切です。
ここでは、派遣社員としての職歴を履歴書に書く際のポイントや、一般的な履歴書の書き方との違いについて解説します。書き方のルールを理解して、これまでの業務経験や職歴、保有資格をしっかりアピールしましょう。
派遣元、就業先、業務内容、派遣期間を明記
派遣社員としての就業経験を職歴欄に書くときに、必ず押さえておきたいポイントは以下の5つです。
- 派遣元(登録した派遣会社)の会社名、登録年月を記入
(例)〇〇〇〇年〇月 〇〇株式会社に派遣登録 - 就業先の会社名を記入
- 契約期間を記入
- 部署名、職位は正式名称で記入
- 業務内容を簡潔に記入
(例)
A株式会社に就業(〇〇〇〇年〇月 派遣期間満了)
営業部 営業補助職として書類作成、請求・入金業務などを担当
記入例:1つの派遣会社に登録し、複数の就業先で勤務した場合
複数の派遣元で派遣就業した場合は、派遣会社ごとに分けて記載します。
記入例:複数の派遣元で、派遣就業した場合
「入社・退社」は使わない
派遣社員の場合は正社員と異なり、職歴に「入社・退社」という言葉は使いません。
派遣会社に入社はしていないため、「登録」と記載します。また、就業先での勤務についても
「入社」ではなく「就業」、「退社」ではなく「派遣期間満了」とします。
退職理由の書き方
派遣社員の退職理由の書き方には注意が必要です。理由によって使うべき表現が異なります。
派遣期間が終了して会社を離れた場合は「派遣期間満了につき退職」、転職など自己都合で退職した場合や、契約期間の満了前に自己都合で退職した場合は「一身上の都合により退職」、会社側の都合で辞めた場合は、「会社都合により退職」と書きます。
守秘義務のある勤務先での経験がある場合
職歴欄には、就業先の会社名を記載しますが、就業先企業と守秘義務を締結していた場合、職歴に就業先の企業名を記載することはできません。このようなケースでは「IT会社」「食品会社」など、携わった業界や業務内容のイメージが伝わるような記載をします。
記入例:守秘義務がある就業先で勤務した場合
派遣会社の名称は明記したうえで、就業先の企業名は伏せて記載してください。
就業先企業が多い場合
就業先企業が1〜2社であれば、スペースに余裕があるので企業名や業務内容も記載しやすいでしょう。
しかし同じ派遣会社で3社以上の就業先を経験した場合は、派遣会社と就業先を別の行に分けて書いていると、スペースが足りなくなってしまいます。
その場合は、派遣会社と就業先を1行にまとめて記載すると良いでしょう。
記入例:1つの派遣会社で3社以上の就業先を経験した場合
先頭に派遣会社を、2番目に就業先の企業名を記入します。
記入例:3社以上の派遣会社に登録した場合
アルバイト歴について
パートやアルバイト経験の中で、希望するお仕事に活かせそうなスキルがあれば記載してください。
例えば、顧客対応スキルやPCスキル、営業力などは多くのお仕事でアピールできます。応募するお仕事をイメージしながら、アピールできそうな職歴やスキルを振り返ってみてください。
正社員や派遣での職歴で職歴欄が埋まる場合は、無理に記載する必要はありません。
離職期間の書き方
職歴欄はできる限り、空白期間がないように記入することが大切です。長期離職期間がある場合、理由をあらかじめ文章にして記載しておくようにしましょう。資格取得や留学、育児、介護など、離職していた理由をわかりやすく記載することがポイントです。
例えば、「語学習得のためアメリカに1年半留学」「実家の稼業を手伝っていた」など、就業先企業が納得できるような説明で補足します。
病気やケガなど健康面が理由で長期離職していた場合は、現在は回復していることを書き添えましょう。病気療養中も「資格取得の勉強をしていた」など、就業準備をしていたことがアピールできると印象は良くなります。
志望動機の書き方
派遣会社から履歴書の提出を求められた場合、派遣登録時の志望動機の記入は不要です。
なぜなら、派遣社員が働く場所は派遣会社ではなく就業先企業なので、派遣会社に志望動機を提出する必要はないからです。
紹介予定派遣の場合は、直接雇用を前提にお仕事を紹介されますので、就業先企業に対して志望する理由を記入しましょう。
「郵送」で提出を求められたら?
派遣会社によっては、郵送で紙の履歴書の提出を求める場合があります。
経歴が正しく書かれていれば、フォーマットや書式は問われないことが多いでしょう。
派遣会社からフォーマットの指定がない場合は、JIS規格の履歴書をおススメします。Web上からダウンロードしたひな形を活用しても大丈夫です。
書き方の指定がなければ、手書きでもPC入力でも問題ありません。
郵送する時には履歴書が折れ曲がらないように、クリアファイルに挟んで封筒に入れます。
担当者の手元にできるだけ早く届くように、封筒の表面には「履歴書在中」と書くようにしましょう。
履歴書に代わる「Webプロフィール」とは?
派遣会社では、履歴書の代わりに登録する個人情報のことをプロフィールと呼んでいます。
ここでは、プロフィールの入力項目について解説します。
プロフィールはどこで入力する?
派遣登録する派遣会社のホームページから個人ページを作成し、プロフィールを入力します。
プロフィールが具体的であるほど、本人のスキルや希望条件に近いお仕事を派遣会社から案内されやすくなります。
入力項目
- 基本情報:氏名、住所、連絡先、生年月日など
- 学歴:最終学歴の卒業年月日、学校名、学部・学科名
- 職歴:社名、就業期間、職種名、雇用形態、業務内容
- 資格:資格名と取得時期
- スキル:PCスキル(Word、Excel、PowerPoint、Access)、語学力など
- お仕事の希望条件:就業開始期間、長期/短期、職種、業界、勤務エリアなど
派遣会社によって入力する項目は変わります。
充実した履歴書やプロフィールを書くポイント
より希望条件に近いお仕事を見つけるためにも、プロフィールを充実させましょう。
手書きかPCかは提出先の指示に従う
履歴書の場合、提出先企業から様式の指定がなければ手書きでもPC入力でも問題ありません。
書きはじめる前に、様式の指定があるかどうか募集要項を確認しておきましょう。
手書きの履歴書では書き間違えたときに、修正液や修正テープは基本的に使用不可とされています。
書き損じたときは、新しい用紙に書き直しましょう。
入力漏れがないようにする
職歴の意外な部分が評価されて、希望条件に近いお仕事に就業するケースもあります。アルバイトやパートなどの経験が、希望するお仕事に活かせそうであれば、入力しておくと良いでしょう。
業務内容は具体的に入力する
例えば、営業アシスタントの経験がある場合には、職種名だけではなく、業務内容を具体的に入力しましょう。使用経験のあるツールも入力しておくと、スキルが伝わりやすくなります。
■営業部のアシスタントとして業務に従事
【主な業務内容】
・会議の資料作成 (PowerPointを使用したプレゼン資料作成)
・営業メンバーのスケジュール管理
・電話応対、来客応対
・経費精算 (Excelを使用した会計処理)
正確な情報を心がける
プロフィールの入力に誤りがあると、就業先とのミスマッチにつながる可能性もありますので、正確な入力を心がけてください。身につけたスキルをリストアップして、実務で活かせたかどうか振り返りながら登録しましょう。
入力するかどうか迷う職歴やスキルなどがあれば、メモに書きとめ、登録面談で派遣会社の担当者に相談するのがおススメです。
優先順位をつける
プロフィールにはお仕事の希望条件を入力できます。主な条件は、職種や業種、仕事内容、勤務地、時給、勤務開始日、勤務曜日、残業の有無などです。希望条件が多い場合は「優先順位」をつけましょう。妥協できるものがあれば、それも明確にします。
妥協できる条件を明確にすることで、希望条件の一部を満たしていないお仕事へのエントリーを前向きに考えられるようになり、お仕事選びがスムーズに進むようになります。
前向きな表現を使う
志望動機や自己PRを書く場合は、明るくて前向きな内容や言葉遣いを心掛けることで、好印象を与えることができます。たとえ自分にとってマイナスだと感じる要素であっても、プラスの表現に変換してみましょう。
例えば、神経質な性格は「几帳面」、ひとりで抱え込む癖は「責任感が強い」などと言い換えることで、アピールポイントとして記入できます。
最新の情報に更新する
プロフィールの情報に変化があった場合は、随時更新しましょう。
新しいお仕事に就いたり、経験した業務やスキル、取得資格が増えたり、お仕事の希望条件が変わった場合には、プロフィールを更新します。最新のプロフィールに更新することによって、派遣会社から案内されるお仕事内容の幅が広がり、新しいお仕事にエントリーするきっかけにもなります。
顔写真をWebプロフィールに登録するときのコツ
派遣会社によっては、プロフィールに顔写真をアップロードします。
プロフィールに登録する顔写真は、スマートフォンを使った自撮りでも問題ありません。
ビジネスシーンを意識して、スーツやオフィスカジュアルを着用すると良いでしょう。
撮影の際は正面を向き、胸から上を撮影するようにします。口角を上げて自然な笑顔を意識すると、明るい表情になり印象も良くなります。
登録面談には、職歴のメモを準備しよう!
登録面談の際に、職歴やスキル、お仕事の希望条件をまとめたメモが手元にあると、派遣会社の担当者から質問されたときにスムーズに答えられるでしょう。プロフィールに登録するかどうか迷っている職歴や、保有資格があればメモをして直接相談するのがおススメです。
職歴メモは自分が確認するためのメモなので、提出の必要はありません。自身が分かる程度に職歴や業務内容について簡単にまとめておきましょう。
派遣登録の流れについての詳細は、以下記事をご覧ください。
派遣のプロフィール登録はお仕事への第一歩
派遣会社の担当者はプロフィールを見て、職歴やスキルに合うお仕事を案内します。自分の希望条件により近いお仕事を見つけるためにも、具体的に入力することが大切です。
入力に迷う職歴やスキルがあれば、派遣会社の担当者に相談してみてください。意外な職歴が評価され、これまでの経験を活かした新しいお仕事の可能性が広がるかもしれません。
また、派遣社員の職歴は、一般的な職歴の書き方とは異なる部分があります。提出を求められた際には、正しく記載するように心がけ、職歴やスキル、自分の強みなどが伝わるようにしましょう。
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