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2017/05/29

輸入者が貨物にダメージを発見したら取り寄せる「デバンニングレポート」って何?

輸入者が貨物にダメージを発見したら取り寄せる「デバンニングレポート」って何?

貿易業界では、コンテナに貨物を積み込むことを「バンニング」、コンテナから貨物を取り出すことを「デバンニング」と呼びますが、今回はデバンニング時に検数業者が作成する書類、「デバンニングレポート」についてご紹介します。

※関連記事:「『バンニング』『デバンニング』って何のことかわかりますか?

保税地域でコンテナから貨物を取り出すときに作成

「デバンニングレポート(Devanning Report)」とは、通常、LCL貨物保税地域のコンテナ・フレート・ステーション(CFS)でコンテナから貨物を取り出すときに発行されるものです。

※関連記事:「『FCL』と『LCL』の違いって?積み込む手順と流れを図式でご紹介

トラブルは頻繁に発生

輸入貨物の引き取り時に貨物のダメージを発見するというトラブルは、小さいダメージを含めると頻繁に起きています。

商品に影響がないと判断される軽い損傷のものは記載されないこともあるようですが、パレットから箱が崩れ落ちていたり、箱が大きく凹んだり破損しているなど、明らかな異常が見受けられるときには、検数業者(チェッカー)が摘要欄(Remark/リマーク)にその内容を記載します。

なお、こうしたトラブルがなくても、船会社が輸送した貨物が間違いなく届いているか確認するため、LCL貨物ではコンテナから貨物を取り出すときには必ず検数業者による検査が行われており、「デバンニングレポート」が作成されています。

ちなみに、FCL貨物はコンテナを開けることなく保税地域を出ることも多いため、「デバンニングレポート」は作成されません。ただしFCL貨物でも、輸入者が自ら検数人を手配すれば、レポートを発行してもらうことはできます。

デバンニングレポートの主な記載事項
・貨物の取り出し日
・本船名
・コンテナの種類
・コンテナ番号・コンテナシール番号
・船荷証券の番号(B/L No.)
・船積港
・荷受人名
・商品名
・検数の依頼者
・検数業者(検数人)名

*書類の様式は検数業者によって異なりますが、記載事項は同じです

貨物保険の保険金請求の際に必要

先ほど、デバンニング時に何か異常が発見された場合には、摘要欄にその内容が記載されるという話をしましたが、この記載内容は“輸出地から輸入地への輸送中に発生したもの”と認められ、貨物保険の求償のための証拠として扱われます。

※関連記事:『貨物にダメージ発見!保険金請求の流れ

また、貨物保険を請求しない場合でも、リマークの入った「デバンニングレポート」は輸出者に提示し、輸出者の梱包やコンテナ詰めの甘さを指摘する証拠書類としても使われています*。

そのため、輸入者は貨物に損傷を受けた場合には、フォワーダーに連絡して「デバンニングレレポート」を取り寄せるようにしましょう。
*逆に言えば、デバンニングレポートにリマークがないものは輸送中の事故とは認められず、船会社に責任を求めることができなくなります。

ちなみに、コンテナ貨物ではなく在来船の貨物をチェックしたときに発行されるレポートは「ボートノート(Boat Note)」と言います。デバンニングレポートと合わせて、覚えておいてくださいね。

 

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参考サイト

 

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