キャリアアップ

2019/08/27

経理の王道キャリアプランって?スキルアップ方法やキャリアチェンジ先についても解説!

専門性の高い事務職の中でも、安定した人気を誇る経理のお仕事。「景況に左右されず長く働ける」「資格を活かしたキャリアアップができる」といった点を魅力に感じて、経理へ転職したという方も多いのではないでしょうか。

しかし、毎日忙しく過ごしていると、3年後、5年後といった将来のキャリアプランについて考える機会がなかなかないという方も多いかもしれません。経理のお仕事は、目標を持ってスキルアップに励むことで、さらにキャリアの幅を広げることができるお仕事でもあります。

そこで今回は、経理のスペシャリストを目指す方や、新たな可能性を模索中の方にも参考にしていただきたい、経理の王道キャリアプランやキャリアチェンジ先、そして将来の希望を叶えるために必要なスキルアップ方法について詳しくご紹介します。

目次
経理の基本的な業務内容とレベルについて
経理における王道のキャリアプランとは?
経理にオススメの具体的なスキルアップ方法
経理の経験を活かせるキャリアチェンジ先とは?
経理としてのキャリアを考え、そのために必要なスキルを磨こう!

経理の基本的な業務内容とレベルについて

 

企業における経理とは、会社のお金の流れを管理する「会計」業務の一部を担っており、発生した取引や経費の出入金(過去のお金)を記録・管理するのが役割です。現在経理のお仕事をしているという方は、経理の基本的な業務内容についておさらいをしながら、自分の業務レベルを再確認してみましょう。

経理職の基本的な業務とは?

出納(すいとう)

出納は、現金や預金の出し入れを意味します。銀行振り込みなどの入出金業務、現金、小切手、手形や預金残高の管理のほか、交通費の建て替えや備品購入などで現金の出納を行うことも。

起票

日々の取引の履歴を証拠として残すため、新しく伝票に書き起こします。会計ソフトを使っている場合でも、手書きで作成することがほとんどです。

記帳

書き起こした伝票を、簿記のルールに従って「仕訳帳」「総勘定元帳」「現金出納帳」などの帳簿に記入します。帳簿の目的によって記載ルールは異なります。

集計

日々の取引を入力した帳簿のデータを集計します。現在はほとんどの企業が会計ソフトを使用しているため、集計作業は自動で行うことが可能。集計したデータをもとに、試算表や決算書(財務諸表)を作成します。

経理の「お仕事サイクル」に合わせて、業務レベルが上がる

経理は、簿記のルールに基づいて取引を起票・記帳し、決算書(財務諸表)にまとめるのが基本的なお仕事。さらに、日次、月次、年次で行うべき業務のサイクルが決まっており、それに合わせて業務レベルが上がっていくのも大きな特徴のひとつです。それぞれの業務レベルごとのお仕事内容を見ていきましょう。

日次業務(日常経理業務)

現金の出納管理、伝票起票・計上、仕訳、経費精算など、経理の基本業務である入力・集計を日次で行います。これらの基本業務には、簿記の知識が必須となります。

月次業務

月次業務では、取引先への請求、給与計算・支払い、社会保険料の納付、1ヶ月分の入力データチェック、前月との比較などを行います。また、月末には1ヶ月分のデータをまとめて、試算表・損益計算書を作成します。

年次業務

年次業務では、1年間の集大成となる年次決算書(財務諸表)の作成のほか、税務申告、株主総会で発表する報告書作成などの業務が発生します。日本では3月決算の企業が多いため、3~4月が繁忙期となるのが一般的。また、本決算のほかに、9~10月の中間決算や四半期決算を行う企業もあります。

経理における王道のキャリアプランとは?

経理の基本業務や、自分の業務レベルを理解したら、具体的にキャリアプランを考えていきましょう。

キャリアプランを考える際に参考にしたいのが、下記の経理の「STEP UP MAP」。経理としてのキャリアをイメージしやすいよう、実務レベルを4つのステップに分けたものが、この「STEP UP MAP」です。
今、自分はどのステップに居るのか、次のステップに行くためにはどんな経験・スキルが必要なのか見ていきましょう。

チャレンジ:経理アシスタント

実務経験がない方は、まず経理アシスタントを入り口として、経理のキャリアをスタートしましょう。中間決算を行う企業が多い9月や、年次決算期の2月、3月は特に求人が増える時期です。
経理未経験の方は、まず日商簿記3級の取得を目指しましょう。日商簿記3級は、経理部門だけでなく、営業や管理部門でも必要な知識として評価する企業も多い、汎用性の高い資格です。
<参考資格>日商簿記3級

STEP1:日常経理~月次補助

基本的な日次・日常経理業務を担当し、経理としての実務経験を積みましょう。
STEP1は、先ほどご紹介した経理の日次・日常業務レベルにあたり、毎日の仕訳や伝票の起票、請求書の処理、現預金管理、手形管理、売掛・買掛管理、帳簿への記入などを行います。簿記の知識と実務スキルを身につけながら、徐々に月次業務の補助にも業務の幅を広げていきましょう。
<参考資格>日商簿記3級~2級

STEP2:月次決算に関する一連処理

経理としての実務経験を1年以上積んだ方は、STEP2を目指しましょう。
STEP1の日常業務にプラスして、一人で月次決算の処理を行うことがSTEP2のゴール。月次業務を担当できるようになれば、会社や各部門の経営状況を読み取る力もつきます。そのほか、資産表や総勘定元帳、棚卸表の作成や年次決算準備の補助などを任されるようになるでしょう。
<参考資格>日商簿記2級

STEP3:年次決算に関する一連処理

月次業務をマスターし、経理としての実務経験を3年以上積んだ方は、年次決算に関わるSTEP3の業務にチャレンジ!
このレベルになれば、決算書(財務諸表)作成、連結決算、納税申告なども任されるようになり、「経理のプロ」として周りから認められる存在になるでしょう。ゆくゆくは、経営の意思決定に大きく関わる「管理会計」を担当するチャンスにも恵まれるかもしれません。
<参考資格>日商簿記2級以上

このように、アシスタント業務や日常業務からスタートして、実務経験を積みながら月次決算、年次決算と業務の幅を広げていくというのが、経理の王道キャリアプラン。自分の経理としてのキャリアプランを考える際は、この「STEP UP MAP」も参考にしてみてくださいね。

経理にオススメの具体的なスキルアップ方法

では、経理の専門知識や実務スキルを磨くためには、どのような方法があるのでしょうか。その答えのひとつが、資格の取得です。

資格選びのポイントは、「何のためにその資格を取得したいのか」という目的を明確にすること。資格は取得することが目的ではなく、資格取得のために勉強した知識をいかに業務に役立てるかが大切です。目的意識を持つことで、資格取得に向けた学習のモチベーションもアップすることでしょう。

ここでは、目的別にオススメの資格をいくつかご紹介します。

経理としての専門性を高め、業務の幅を広げたい方にオススメの資格

日商簿記

日本商工会議所が主催する日商簿記は、簿記の王道というべき資格です。独学でも学習をスタートしやすい初級を入門編として3級~1級までがあり、最上級の1級は合格率約10%という難関です。一般的に、経理職を目指すなら2級取得を目指すのがベストと言われています。

全経簿記

公益社団法人全国経理教育協会が主催する全経簿記は、基礎・3級~1級・上級の5段階。難易度は日商簿記よりも低めの傾向にあります。日商簿記の予行演習として受験する方も多く、全経簿記上級に合格すると、税理士試験の受験資格が付与されるという特典も。

FASS(経理・財務スキル検定)

FASS検定は、経理・財務の実務スキルレベルを客観的に測定する資格です。出題範囲は資産・決算・税務・資金の4分野となり、スコアによってA~Eの5段階でスキルを評価します。また、上記の4分野に回答した後、任意でオプション科目を受けることもできます。

なんといっても、簿記は経理にとっての必須資格。まずは日商簿記の3級を取得して経理パーソンとしてのキャリアをスタートさせ、実務スキルを磨きながら2級を取得するのが一般的です。よりハイレベルな経理の実務スキルを証明できる資格として、FASSもオススメです。

得意分野を伸ばして+αのスキルを取得したい方にオススメの資格

経理の実務スキルに加えて、何か+αの知識やスキルを身につけたいと考えるなら、自分の得意分野を伸ばすことのできる資格取得を目指しましょう。英語力を磨いて英文経理に転職したり、分析スキルを身につけて経営管理に転身したりと、ゆくゆくは別のキャリアへの道が拓けるかもしれません。

「税法の知識」を身につける

給与計算実務能力検定

給与計算には、社会保険の仕組みや税法などに関する正確な知識が求められます。給与計算実務能力検定資格を持っていれば、給与計算業務ができる証明にもなるでしょう。また、社会保険労務士などの資格取得につなげることも可能です。

所得税法能力検定法人税法能力検定消費税法検定試験

実務レベルが上がるにつれ、源泉徴収や確定申告(所得税)、法人税、消費税などの専門知識も必要になります。それぞれの税法に特化した検定を取得すれば、実務に活かすこともできるでしょう。税理士試験を目指す方の登竜門としてもオススメです。

「英文経理のスキル」を身につける

BATIC(国際会計検定)

IFRS(国際会計基準)の知識が問われる会計試験。英語での受験とはなるものの、東京商工会議所が主催するため、日商簿記との親和性が高い傾向があります。日商簿記2級以上を持っていれば、十分チャレンジできるでしょう。BATICを取得すれば、会計知識に加えて実務レベルの英語が使える人材として、外資系企業や監査などにも活躍のフィールドを広げることも可能です。

※関連記事:『転職に役立つ!?BATIC(国際会計検定)の資格

IFRS(国際会計基準)検定

IFRS検定は、BATICと同じく国際会計基準の知識をはかる試験ですが、日本語で受験できるという大きな特徴があります。世界規模で国際会計基準(IFRS)を適用する企業が増える中、国際会計基準(IFRS)の専門知識を持った人材のニーズもさらに高まっていくことが予想されます。今のうちにIFRS検定の勉強を進めておいて損はないでしょう。

「分析スキル」を身につける

ビジネス会計検定試験

財務諸表から企業の経理状況を把握する「経営分析」スキルを習得する資格です。このスキルを伸ばせば、将来的に経営コンサルタントを目指すことも夢ではありません。

「経営、財務管理スキル」を身につける

財務報告実務検定

上場企業に課せられた企業の経営実態についての情報開示「ディスクロージャー」に関する実務スキルを証明する資格です。こちらは、日商簿記2級の取得後にステップアップとしてチャレンジする方も多く、財務諸表の作成スキルを証明できることから、転職にも役立つと言われています。

※関連記事:『気になる経理の将来性は?

経理の経験を活かせるキャリアチェンジ先とは?

経理の王道キャリアプランは、実務レベルを磨いて「経理のプロ」を目指すことに他なりませんが、実は、他にも多様なキャリアプランが描けるお仕事でもあります。その一例をご紹介しましょう。

公認会計士、税理士

難易度の高い公認会計士・税理士の国家資格が必須ですが、大幅なお給料アップが見込めるだけでなく、将来的に独立も可能です。

英文経理

BATIC、IFRS検定など国際会計基準に関する資格を取得すれば、英語を使った経理業務を行う「英文経理」への転身が可能に。もちろん語学力も求められますが、憧れの外資系企業への転職も夢ではありません。

財務担当、CFO(最高財務責任者)

銀行折衝、資金計画、資金運用、資金面の管理など、財務担当者としてのお仕事に就くことも可能です。

経営企画

会計知識を極めて経営的視点を養えば、より上流から会社の経営をサポートする経営企画に転身することも可能。MBA(経営学修士)、中小企業診断士などの難関資格を取得すれば、さらに可能性は広がるでしょう。

IR

決算短信の作成や株主総会の運営などを担当するIRは、実はまだ新しい職種。「投資家向けの広報」という役割から、経理部または広報部として配属されることもあります。会計知識に加えて、高いコミュニケーション能力や英語力も求められる可能性があります。

※関連記事:『気になる経理の将来性は?

経理としてのキャリアを考え、そのために必要なスキルを磨こう!

ここまで、経理パーソンの王道キャリアプランや多様なキャリアチェンジ先をご紹介しましたが、自分の目指したい将来のイメージを掴むことはできましたか?

なんとなく見えてきたという方は、これまでの経験を振り返って自分の現状を把握し、目指したいキャリアプランに基づく目標を立てることも大切です。実務経験を積んだり、資格取得を目指したりと、今の自分に合わせた「できること」を考えて、具体的な行動計画に落とし込んでいきましょう。

とはいえ、自分にはどんな方向性が合っているのか分からずに、今後のキャリアプランを決めかねているという方は、パソナのキャリアコンサルティングを受けてみてはいかがでしょうか。専門資格を持ったプロのキャリアコンサルタントが、あなたの「できること」「したいこと」「すべきこと」を一緒に整理し、希望するキャリアアップ・キャリアチェンジの実現に向けてサポートさせていただきます。パソナに登録されている方は無料で受けられますので、ぜひご相談くださいね。
参考サイト:

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