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2017/01/31

【資格】改定版簿記2級のワンポイントレッスン~有形固定資産の圧縮記帳~

【資格】改定版簿記2級のワンポイントレッスン~有形固定資産の圧縮記帳~

改定版簿記検定2級で、2017年度(平成29年度)から新たに出題範囲となっている「有形固定資産の圧縮記帳」について、ぜひ押さえておきたいポイントをご紹介します。

複雑な有形固定資産の圧縮記帳は背景から理解しよう

固定資産には、
・有形のもの(土地、建物、機械、車両、備品など)
・無形のもの(著作権、商標権、ソフトウェアなど)
・投資やその他の資産(有価証券や出資金など)
があります。

今回説明する有形固定資産は、「有形=形がある」固定資産を指します。

圧縮記帳とは

圧縮記帳とは、補助金を利用して固定資産を購入した場合に行う処理のこと。簡単に言えば、受け取った補助金に対して法人税が課されないようにするための措置です。

圧縮記帳では、購入金額から補助金の額を差し引いた額を「税法上の購入価格」とします。

補助金の中には、特定の固定資産購入に対して給付される「施設補助金」もありますが、これは受贈益(資産を贈与または低額譲渡されたことによって生じた利益)と見なされ、課税対象になってしまうのです。

しかし、補助金に税金が課されてしまったら、受け取る意味が薄れてしまうことに。というわけで、固定資産の圧縮記帳が認められているのです。

圧縮記帳の会計処理には2種類ある

圧縮記帳の処理は、「直接減額方式」と「積立金方式」の2種類に分けられます。

直接減額方式

固定資産の取得原価を直接減額し「固定資産圧縮損(特別損失)」として費用計上するものです。

補助金を受け取る → 有形固定資産を購入する → 減価償却費を計上する、といった流れから、実際の会計処理について見ていきましょう。

補助金を受け取る

機械(ここは建物や車両の場合がある)などを取得するため、補助金1,000円を現金で受け取った場合の仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方
現金 1,000 国庫補助金受贈益 1,000
有形固定資産を購入する

上記の補助金と自己資金を原資として、2,000円の機械を取得、代金は現金で支払ったとします。

この機械取得にあてた補助金1,000円分について圧縮記帳(直接減額方式)を行った場合は以下のようになります。

借方 貸方
機械 1,000 現金 2,000
機械圧縮損 1,000
減価償却費を計上する(決算時)

国税庁が定める「法定耐用年数」と「償却率」を踏まえ、減価償却費を計算するようにしましょう。計算方法については、『決算書作成に必要な「減価償却」の考え方』で復習しておくと理解が深まります。

借方 貸方
減価償却費 200 減価償却累計額 200

積立金方式

こちらは「固定資産圧縮損」という特別損失を計上するため、当期の確定した決算において「固定資産圧縮積立金」を積み立てる方法です。

一度補助金を利益計上し、その分増えた繰越利益剰余金を「圧縮積立金」に振り替えることで繰越利益剰余金を減らし、株主への配当財源から補助金収入を取り除く、というステップを踏むことになります。

補助金を受け取る

以下は、機械取得のために1,000円の補助金を現金で受け取った場合の仕訳です。

借方 貸方
現金 1,000 国庫補助金受贈益 1,000
有形固定資産を購入する

上記の補助金と自己資金を原資として、2,000円の機械を取得した場合の圧縮記帳(積立金方式)は以下になります。

借方 貸方
機械 2,000 現金 2,000
減価償却費を計上する(決算時)

減価償却費の計算方法は直接減額方式と同じですが、積立金方式では固定資産の減額処理をしません。固定資産の取得に要した金額をもとに、減価償却費を算定してください。

借方 貸方
減価償却費 500 減価償却累計額 500
圧縮積立金を計上する(決算時)

続いて、圧縮限度額を積立金として積み立てします。積立金の積み立ては、固定資産取得時ではなく、決算時にするということも覚えておきましょう。

借方 貸方
繰越利益剰余金 1,000 圧縮積立金 1,000
圧縮積立金の取り崩し(決算時)

最後に、当期の減価償却額に合わせ、積み立てた圧縮積立金の取り崩しを行ったら完了です。計上の反対ですから、借方と貸方も逆になります。

借方 貸方
圧縮積立金 250 繰越利益剰余金 250

実務をイメージしながら理解を深めよう

このように、「直接減額方式」よりも「積立金方式」の方が、経理処理は煩雑で高度になります

ですが、固定資産の帳簿上の取得原価と実際の取得原価が等しくなる、本来は費用性がない圧縮損を損益計算書に計上しない、といった点から、積立金方式が合理的なやり方と考えられているのです。

簿記2級の合格を目指して計算方法をひたすら暗記するのも大切ですが、実務で使えないことには意味がありません。なぜ煩雑な経理処理をする必要があるのか、といった背景まで考えながら勉強することで、さらに理解が深まりますよ。

 

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参考サイト:

 

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