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2019/09/15

【経理豆知識】決算書の「△三角」って何を意味するの?

みなさんは、決算書に記載されている「△」のマークを見たことはありますか?経理業務に馴染みのない方や、経理のお仕事を始めたばかりの方は、「数字の前に付いている△ってどういう意味?」と疑問に思われているかもしれません。

今回は、決算書でよく目にする「△」マークの意味や使い方をはじめ、なかなか周りに聞けない決算書に関する基礎知識をご紹介します。

目次
そもそも「決算書」って何が書かれた書類?
決算書に書かれた△は「マイナス(赤字)」を表す
では、どうしてマイナスを△で表すようになったの?
まずは初級レベルの知識を学んで、できる経理を目指そう!

そもそも「決算書」って何が書かれた書類?

経理としてのお仕事をはじめたばかりの方は、伝票の起票や仕訳処理などの業務がメインとなるため、決算書を見る機会はあまりないかもしれません。

正式には「財務諸表」と呼ばれています。

決算書は、株主などの出資者や金融機関、税務署、ステークホルダー(利害関係者)らが、企業の経営成績や財務状態を判断するための材料となる、いわば「会社の通信簿」といった書類。税務署への開示義務などがあるため、すべての企業で作成が義務付けられています。税法では「決算書」、証券取引法では「財務諸表」、会社法では「計算書類」と呼ばれるのが特徴です。

決算書は、いくつかの書類で構成されており、なかでも「財務三表」と呼ばれる代表的な資料は次の通りです。

貸借対照表(B/S:Balance Sheet)

企業が事業活動を行うにあたり、元手(株主などから集めた資本)がどれくらいあり、資金をどれだけ、何に使ったのかを明らかにするためのもの。「B/S」=バランスシート(Balance Sheet)とも呼ばれています。貸借対照表で「調達したお金(貸方)」と「お金の使い道(借方)」のバランスを見ることで、企業の財務状況や経営状況の安定度がはかれます。

※関連記事:『貸借対照表(B/S)|経理用語解説

損益計算書(Profit and Loss statement)

「P/L」と表記されることもある損益計算書は、企業の1年間の利益を表したもの。決算日など、ある時点における「収益(売上)」から、その収益を得るために使った「費用(原価)」を差し引き、その期間中にどれだけの儲け(利益)が出たのかをまとめた資料です。

多くの場合、損益計算書に記される期間は1年間ですが、決算日の変更や合併などがあった場合は、1年未満で損益計算書を作成することも。

※関連記事:『損益計算書(P/L)|経理用語解説

キャッシュフロー計算書(C/F)

キャッシュフロー計算書は、会計期間中の現金の流れをまとめ、収入と支出を管理するための資料です。キャッシュフロー計算書には、「期首と期末の現金を比較することで、期中のお金の動きを読み取ることができる」という特徴があります。

決算書に書かれた△は「マイナス(赤字)」を表す

それでは、本題である「謎の△」の正体についてご説明しましょう。

決算書の場合

個別経営成績(数値はイメージです)

売上高 営業利益
 

29年3月期
28年3月期

  百万円     %
45,045,176    (5.4)
44,005,345    (10.6)
  百万円     %
45,045,007   (△  4.7)
44,005,345   (△ 13.6)

△という記号は、上を向いているためにプラスを連想させやすいのですが、決算書における△は、マイナスを意味します。つまり、上の図でいうと2期連続で営業利益が赤字であるということ。なお、場合によっては△(白上向き矢印)ではなく、▲(黒上向き矢印)で表されることもありますが、どちらも同じくマイナスを意味します。

例えば、「▲300,000」や「△70,000」と書かれていた場合、それぞれ「-300,000」「-70,000」のことを意味しています。決算書を見るときは、頭の中で△や▲を「-」に変換して数字を読んでくださいね。

業務で△表記を使うこともある

決算書の表記にならって、経理業務で使う書類やシステムの中には、マイナスを△で表していることも多くあります。また、Excelでも「セルの書式設定」から、△表示を選択することができます。ぜひ覚えておきましょう。

株価の場合

株価の場合、決算書とは反対に上向きの「△」はプラスを意味します。また、掲載される媒体によって記号の塗り方や色が変わることも。ここでは、参考までにご紹介しましょう。

新聞

・プラス:△(上向き白矢印)
・マイナス:▼(下向き黒矢印)

WEBサイト

・プラス:(赤の上向き矢印)
・マイナス:(青の下向き矢印)

決算書と逆の意味なので混同しやすいですが、ぜひ覚えておきましょう。

では、どうしてマイナスを△で表すようになったの?

マイナスの金額を△で表すのは、実は日本独自のルール。大正時代、税務署の指導でスタートしたとされていますが、その由来には以下のような説が存在します。

  • 「-(マイナス)」は、別の数字などに書き換えられてしまう可能性が高いので、偽造防止のために後から数字を書き換えられにくい△を用いるようになった
  • 数字と区別しやすくするため
  • ギリシャ文字のデルタ(Δ)が由来
  • 微分と同じ「差分」という意味で三角を使っていた
  • △がいつのまにか派生して「マイナス、赤字」の意味になった

また、欧米企業の決算書では△ではなくカッコ()で表すことが多く、マイナス70,000円は、(70,000)と記載されます。欧米の方には△と書いても通じないということを覚えておきましょう。

まずは初級レベルの知識を学んで、できる経理を目指そう!

ご紹介した通り、日本で決算書に「△」という表記が使われるようになった由来は諸説ありますが、経理のお仕事をするうえで、「△=マイナスを意味する」というのは、大切な基礎知識です。今回ご紹介した内容を、ぜひ頭に入れておいてくださいね。

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参考サイト:

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