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2017/03/21

【未経験】決算への道は「転記」から始まる

著者: パソナ キャリアコーチ(経理担当)

【未経験】決算への道は「転記」から始まる

今回は、会計業務の基本作業「転記」についてご紹介します。正しい決算書を作るためには、正確な転記をすることが何よりも重要。転記の基礎知識を理解すると、より正しい決算書の作成につながりますので、しっかり頭に入れていきましょう。

正しい「転記」は決算を成功させるための第一歩

転記とは、記載された事項を他の場所に書き写す作業のこと。以下で紹介する会計業務においては、勘定科目ごとに仕訳をした取引を、総勘定元帳(GL)へ書き写す作業のことを指します。

すべての取引は「借方」と「貸方」に分けて仕訳帳に記録するのですが、取引内容が日付順に記載されている仕訳帳では、「いくら仕入れたのか」「現金がどれほどあるのか」といった情報をパッと把握できません。

そこで、総勘定元帳を作って、勘定科目を見れば残高を確認できるようにするのです。

貸借対照表(B/S)損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(CS)といった財務諸表(いわゆる決算書)を作成する際には、総勘定元帳が必要になります。

つまり、決算(年次決算)という大きな目標をクリアするための第一歩が「仕訳」であり「転記」だということ。ミスが許されないたいへん重要な作業ですから、しっかり覚えておきましょう。

転記の流れは「習うより慣れろ」

転記の流れは以下のとおり。最初はわかりにくいかもしれませんが、ルールはいたってシンプルです。

転記の流れは「習うより慣れろ」

仕訳に基づいて転記をしてみよう

実際の仕訳から、転記のやり方を見ていきましょう。

例として、「3月14日に消耗品1,000円を購入し、うち400円は同時に現金払い、残りの600円は翌月支払いとした」取引について見ていくと、仕訳は以下のようになります。

借方 貸方
消耗品 1,000 現金 400
未払金 600

次はこれを総勘定元帳に転記します。仕訳帳の借方に記載されている勘定科目はそのまま借方、貸方はそのまま貸方へ書き写すことになっています。

消耗品
日付 摘要 借方 仕丁 日付 摘要 貸方 仕丁
3/14 諸口 1,000 2
現金
日付 摘要 借方 仕丁 日付 摘要 貸方 仕丁
3/14 消耗品 400 2
未払金
日付 摘要 借方 仕丁 日付 摘要 貸方 仕丁
3/14 消耗品 600 2

このケースだと、消耗品の相手勘定が複数(現金と未払金)になっています。こういう場合は、相手勘定のところに「諸口(しょくち)」と記入することがルールとなっています。

転記まで完璧に習得して初めて一人前!

いくら仕訳が完璧にできたとしても、転記でミスをしてしまったら台無しです。誤った帳簿を作成してしまわないよう、転記も完璧に習得しておきましょう。

 

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参考サイト:

  • 経理を学ぶ|株式会社パソナ
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