キャリアアップ

2019/11/29

専門性を深める?幅広く活躍する?経理のキャリアパスについて

経理のお仕事をされている方の中には、「今のお仕事に満足しているけれど、もっと活躍の幅を広げたい!」「キャリアアップしたいけれど、何から始めたら良いのかな…」など、経理パーソンとしての“これから”について検討中の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

キャリアに関する目標や具体的な実行プランがあれば、毎日の業務のモチベーションアップにもつながることでしょう。今回は、経理職の方に向けた「キャリアパスの描き方」についてご紹介します。

目次
経理のキャリアパスにおける2つの方向性
【ジェネラリスト】のキャリアパス例
【スペシャリスト】のキャリアパス例
経理職におけるキャリアアップの王道は「資格取得」!
自分の目指す方向に合わせたキャリアパスを考えよう

経理のキャリアパスにおける2つの方向性

皆さんは「キャリアパス(Career path)」という言葉を耳にしたことはありますか?「なんとなく想像できるけれど、正しい意味は知らない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

キャリアパスとは、“キャリアアップの道筋”のこと。皆さんが今後経理として働いていく中で、どんな経験を積みキャリアを築いていくのか、その道筋のことを「キャリアパス」と呼んでいます。

一般的に経理のキャリアパスは、大きく2つに分けられます。経理として目指すキャリアの理想像を考えてみたとき、自分はどちらに当てはまるか考えてみましょう。

ジェネラリスト

ジェネラリストは、英語の「general(一般の、全般の)」が名詞化した「generalist(多方面の才能・能力を持つ人)」が由来となる言葉。日本におけるジェネラリストとは、「特定の分野に限らず、広範囲の知識や技能、経験を活かして活躍する人」を指すのが一般的です。

経理の経験を活かして、将来的に管理職や経営に携わりたいと考えているなら、ジェネラリストを目指すと良いでしょう。

会社の管理部門として機能する経理の特色をふまえ、総務や労務、財務などの役割を俯瞰的に把握し、総合的な知識を身につけることで、会社の中核として活躍することを目指します。

ひとつの会社の中で、長期的なキャリアを築いていきたい人に向いている道と言えるでしょう。

スペシャリスト

スペシャリストとは、一言で言えば特定の分野の専門家。専門性の高い特定分野で、経験とスキルを活かし、高いパフォーマンスを発揮できる方のことを指します。

スペシャリストは、広くさまざまな業務に関わるよりは、経理のお仕事を極めたいと考えている人に向いていると言えるでしょう。

経理実務のスペシャリストとして、さまざまな企業で経験を積んでいきたい人や、将来的に国際会計や税務、財務管理、経営分析など、各分野の専門家を目指している人、いずれは税理士や会計士として独立したい人に向いているキャリアプランです。

【ジェネラリスト】のキャリアパス例

ここからは、大手企業の経理部をモデルに、ジェネラリストにおけるキャリアパスの一例をご紹介します。

業務担当(入社~3年目程)

仕訳業務をメインに、経理の基礎を身につけます。慣れてくれば、月次決算に関する一連の業務や年次決算の補助業務も任されるでしょう。業務経験を積みながら、簿記の勉強を続け、日商簿記2級の資格を取る人も多いようです。

チームリーダー(3~5年目程)

リーダーとして、他のメンバーへの指示を行いながら、税務申告書、財務諸表、キャッシュフロー計算書などを作成し、年次決算を取りまとめます。この段階で日商簿記1級などの資格を取っておくと、キャリアアップに役立つでしょう。

マネージャー(5~10年程)

経理部門の実質的な責任者として、決算書の確認やIR業務も取り仕切ります。また、経理部門のメンバーのマネジメントや育成も担当します。

取締役、経営・管理職(10年目~)

取締役として、会社またはグループ全体の経理部門を統括する立場になります。ジェネラリストとして1つの会社でキャリアアップする場合のひとつのゴールと言えるでしょう。会計分野の知識を活かし、経営にも関わるように。

※関連記事:『経理初心者&中級者に必要な勉強は?キャリアアップにつながる資格について

【スペシャリスト】のキャリアパス例

経理のスペシャリストとしてのキャリアパスの一例をご紹介します。

あらゆる企業で通用するようなスペシャリストとしてのスキルを磨くためには、さまざまな企業で実務経験を積んだり、それぞれの専門分野に必要な資格を取得したりすることで、専門性が磨かれていきます。

ここでは、「経理+α」のスキルを身につけ、それぞれの分野のスペシャリストになるためのキャリアパスをご紹介します。

英文経理

英語力を活かして行う英文経理は、外資系企業や海外に拠点を持つグローバル展開を行う企業などから必要とされ、これからますますニーズの高まりが予想されるお仕事。英語ができることは大前提ですが、経理特有の専門用語を英語で理解することも大切です。

【目指したい資格・検定など】IFRS検定、国際会計検定(BATIC)、米国公認会計士(USCPA)

財務、経営企画

より深く企業経営に関わりたい方にオススメ。財務や経営戦略の策定などを行う中心人物として、より経営に近いポジションで活躍できます。

【目指したい資格・検定など】財務報告実務検定、公認会計士、MBA(経営学修士)、中小企業診断士

税務

納税に関する情報を収集して納税者が納めるべき税金を計算し、税務書類の作成代行や税務相談に対応します。基本的な会計の知識と、税法の理解を両方深める必要があるお仕事です。

【目指したい資格・検定など】税理士

コンサルタント、アナリスト

クライアント企業の経営状態を把握し、分析や調査を行って、経営の改善提案や資金調達など幅広くアドバイスを行います。

【目指したい資格・検定など】税理士、公認会計士、MBA(経営学修士)、中小企業診断士

※関連記事:『経理職のスキルアップって?資格取得、転職etc…自分に合ったスキルアップ方法を知ろう!

経理職におけるキャリアアップの王道は「資格取得」!

キャリアアップの王道は、やはり資格取得。先ほどご紹介したそれぞれの資格について、より詳しくご説明します。

日商簿記検定

経理・会計職としてキャリアアップしたい方はぜひ取得しておきたい資格です。

2級

2級を取得すれば、財務諸表の仕組みがわかり、企業の財務状況を把握できるようになります。経理・財務分野でキャリアアップを目指す方にとっては必須の資格です。

1級

2級と比べてかなり難易度が高くなりますが、1級を取得すれば経理・会計全般への理解が深まり、会社でもメンバーを指導する立場として活躍できるでしょう。また、1級を取得することで税理士試験を受ける権利も与えられます。一般企業だけでなく、税理士事務所でお仕事をするという選択肢も。

IFRS検定・BATIC・USCPA

経理+英語スキルを活かして外資系企業へ転職したい方にオススメの資格です。

IFRS(国際会計基準)検定

世界標準に基づいた会計基準である「IFRS(国際会計基準)」の知識が問われる検定試験。日本語でも英語でも受験できるのが、大きな特徴です。

BATIC(国際会計検定)

IFRS検定と同様に、IFRSに基づいた国際会計の知識をはかる検定試験ですが、こちらは試験言語が英語のみ。

USCPA(米国公認会計士)

アメリカの公認会計士資格。試験はすべて英語で、合格すればアメリカの州ごとにおける営業許可を取得し、その州で公認会計士として働くことができます。将来海外で働きたいという希望のある方はぜひ取得を目指したい資格です。

※関連記事:『【英文経理】IFRS検定とBATIC、受験するならどちらが良いの?

税理士・公認会計士

高度な経理知識を活かして、将来的に独立・開業したい方にオススメの資格です。どちらも難関資格であるため、多くの方が予備校や通信講座を利用しながら、資格取得に挑戦しています。

税理士

税理士は、税金の申告や税務に関する書類作成などを納税者のために行う「税務の専門家」。国家資格である税理士だけに許されている主な業務として、以下の3つが挙げられます。

・税務代理…納税者の代わりに税金の申告や納税を行う
・税務書類の作成代行…税務署に提出する申請書や申告書、納付書などの作成を代行する
・税務相談…節税対策など、納税者からの相談を受ける

税理士資格を取得するには、国税庁が実施している税理士試験で「5科目合格すること」が必要です。税理士試験は、下記の11科目から5科目を選択し、各科目を受験します。

・必修科目:簿記論、財務諸表論
・選択必修科目:所得税法、法人税法(1科目以上選択)
・選択科目:相続税法、消費税法、事業税、国税徴収法、酒税法、住民法、固定資産税
(ただし、消費税法・酒税法と住民税・事業税はどちらか1科目のみ選択可)

※参考元:国税庁『税理士試験

公認会計士

公認会計士は、簡単に言うと「会計と監査の専門家」。主な業務は大きく3つに分けられます。

・監査…企業が作成した決算書を、独立した第三者の目線(公正な立場)でチェックする。監査は会計士しか行うことができない独占業務
・コンサルティング…企業戦略や経営計画など経営に関するアドバイスを行う
・税務…公認会計士は税理士登録をすることにより税務業務を行うこともできる。税務書類の作成、代理申請など税金に関する業務全般を行う

公認会計士になるには、まず公認会計士の試験に合格し、その後2年間の実務経験が必要とされています。公認会計士の試験は以下の6科目を受験します。

・必修科目:財務会計論、管理会計論、監査論、企業法、租税法
・選択科目:経営学、経済学、民法・統計学から1科目

税理士は納税者の立場から税務に関する相談を受ける専門家で、公認会計士は中立の立場か立場から監査業務を行う専門家。似て非なる職業ですが、公認会計士の資格を取得して税理士会へ登録すれば、税理士としての税務業務を行うこともできます。

MBA・中小企業診断士

財務、経営戦略などのスペシャリストを目指す方にオススメです。

MBA(経営学修士)

MBAとは、「Master of Business Administration」の略で、社会人を対象にしたビジネススクール(大学院)で取得できる経営学修士の学位のこと。日本の場合、大学院(修士課程または専門学位課程)で、最低でも2年間学修することが必要です。

中小企業診断士

中小企業診断士は、経営コンサルタントとしての技能を証明する唯一の国家資格。合格すればクライアント企業に対して、経営に関する施策や成長戦略策定、その実行のためのアドバイスができるようになります。

中小診断士の資格を取得するためには、経営学、マーケティング学、財務、会計、経済全般、企業経営に関する法律に至るまで、幅広い範囲の勉強をする必要があります。

一次試験の合格率は15~25%前後、二次試験は20%前後と、難易度の高い資格ですが、学歴や職歴に制限はなく、20~60代まで幅広い年齢層の合格者が出ています。

これらの専門資格を取得しながら目指すキャリアパスを描くには、1つの会社で道を極める、または、転職して複数の会社で経験を積むといった方法があります。近年は、大手企業で培ったキャリアを活かして、ベンチャー企業で上位ポジションを目指す方も増えていますよ。

自分の目指す方向に合わせたキャリアパスを考えよう

今回は経理職の皆さんへ向けて、経理のキャリアパスに関するさまざまな選択肢を、項目別にご紹介しました。

経理実務や各専門分野のスペシャリストを目指すのか、ジェネラリストとして、将来的に管理職や経営層を目指すのか…。経理職として長く働いている方も、まだ始めたばかりという方も、焦らずじっくりと自身のキャリアパスについて考えてみてくださいね。

まずは、自分が伸ばしていきたい分野や目指したい方向を定め、そこに焦点を当てて、キャリアパス(道筋)を描く方法がオススメです。

どのようなキャリアを積んでいけば良いかイメージが湧かないという方は、パソナのキャリアコンサルティングを利用して、キャリア相談のプロと一緒に考えてみるのもひとつの方法です。パソナにご登録いただいた方は、無料でキャリアコンサルティングを利用できますので、ぜひ活用してみてくださいね。

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