派遣の契約満了時に送る退職メールの例文、退職挨拶のタイミング・ポイントとは

派遣の契約満了が近づいてくると、「退職時の挨拶はどんなタイミングで、どう伝えれば良いのか」と気がかりに思う方も多いのではないでしょうか。社会人のマナーとして、最終日にはお世話になった職場の皆さんへ、感謝の気持ちをきちんとお伝えしたいですよね。
では、どんなタイミングで、どんな内容の挨拶をするのが好ましいのでしょうか。「挨拶の際は菓子折りなどを用意しておいた方が良いのか」など、派遣満了時の挨拶マナーについてお悩みの方に向けて、退職時の挨拶のポイントをまとめました。
- 目次
- 退職の挨拶を切り出すタイミングって?
- 感謝の気持ちを伝えよう!好印象を与える「退職の挨拶」のポイント
- 退職メールを作成するときのマナーとは?
- 菓子折りなどお礼の品は配ったほうが良いの?
- 退職の挨拶は、今までのお礼と感謝を伝えるチャンス!
退職の挨拶を切り出すタイミングって?
まず気を付けなければいけないのは、「もうすぐ契約満了になる」ことを就業先(派遣先)の方々へ伝えるタイミングです。派遣会社(雇用元)とのやり取りのなかで退職予定日が決まっていたとしても、それから後任の調整・変更を行う可能性もあるため、最終的に日付が確定する前に言うのは控えましょう。
また、退職することをオープンにするタイミングや誰から伝えるか、伝える範囲などは、就業先の上司と事前にすり合わせをしておく必要があります。社外の方とやり取りがあるケースは、併せて伝え方を相談しておきましょう。
部署内へ伝えるのは、最終日の1~2週間前が一般的
最終日の挨拶で退職を伝えることもありますが、関わりの深い部署内の方々には、約1~2週間前に退職を伝えるのが一般的。親しい方であっても、自己判断で個々に退職の挨拶をするのは控え、上司に確認を取ったうえで、いつ退職をオープンにするか決めると良いでしょう。
挨拶にオススメのタイミングは?
業務で忙しいタイミングを避け、昼休みや定時後、終業後などの落ち着いたタイミングで挨拶を切り出すのがオススメです。朝礼や送別会があれば、その場を活用すると良いでしょう。
タイミングが合わず口頭で挨拶できなかったら?
本来であれば、相手の顔を見て挨拶をするのがベストですが、それができない場合は、メールで挨拶するという方法もあります。退職の挨拶に関するメールの文面については、後ほど詳しくご紹介します。
悩んだときはどうすれば良い?
大前提として、退職の挨拶は就業先の通例、雰囲気や部署の状況に合わせることが大切ですが、挨拶をする範囲やタイミングなどで悩んだときは、事前に派遣会社の担当に相談してみてくださいね。
感謝の気持ちを伝えよう!好印象を与える「退職の挨拶」のポイント
退職の挨拶は、お世話になった方々への感謝の気持ちが伝わるような内容にしましょう。以下の例文や気を付けると良いポイントを参考に、あなたなりの挨拶文を考えてみてくださいね。
挨拶をする場合のポイント
・就業先の皆さんへの感謝の気持ちと、今後の発展を祈念する一言を添える
・相手の目を見て背筋を伸ばし、笑顔でハキハキと挨拶をする
お疲れ様です、営業部所属の△△です(①)。
この度、一身上の都合により○月○日で退職することになり、本日が最終出社日となりました(②)。
これまで温かいご指導をいただき、ありがとうございました。
短い間ではありましたが、お仕事をご一緒させていただき、業務を通じてたくさんのことを学ばせていただきました(③)。
〇〇さん(または就業先の社名)の、ますますのご健勝とご活躍を祈っております。今まで本当にありがとうございました(④)。
なお、私の業務は営業部の●●さんに引継いでいただく予定です。どうぞよろしくお願いいたします(⑤)。
ポイント解説
①自己紹介
朝礼時など、大勢の前で挨拶をするときには、所属部署も述べましょう。
②退職日と簡単な退職理由
必ず、正確な退職の日付も伝えてください。退職理由については、結婚や出産などの場合はそのまま伝えても良いですが、必ずしも公にする必要はありません。どんな理由であっても「一身上の都合」とすれば問題ないでしょう。
③感謝の気持ち
「どんなときもフォローしてもらえたので、安心してお仕事ができた」など簡単にエピソードを交えて、お世話になった感謝の気持ちを伝えましょう。
④結びの挨拶
挨拶の締めくくりとして、お世話になった方の活躍や、会社の発展を願う言葉を加えましょう。そして、最後にもう一度感謝の言葉を伝えます。
⑤最後に
もし必要であれば、ここで後任者の名前などの引継ぎ事項を付け加えましょう。
挨拶で気をつけたいポイント
思いが高まって、つい挨拶が長くなってしまうこともあるかもしれません。しかし、退職の挨拶はなるべくコンパクトに、要点を押さえた内容にすることが大切。長くても2分程度に収め、挨拶の内容を簡潔にまとめて、準備しておきましょう。そして、前向きな姿勢で、明るく和やかな声や雰囲気を作る気遣いを忘れずに。
こんな退職挨拶はNG!
「こんなことが辛かった」「ここは不満だった」など職場やお仕事への不満、ネガティブな退職理由などは、聞いている方も気持ちの良いものではありません。退職挨拶に不適切な内容は「言わない」or「ポジティブな表現に変換」しましょう。
<例>
NG:ネガティブ「ミスをするたびに怒られて自信をなくすことがあった」
OK:ポジティブ「最初のうちはミスをしてしまうこともあったが、温かい叱咤激励をいただき、励みになった」
退職メールを作成するときのマナーとは?
最終日は、引継ぎや片付け、手続きなどに追われて予想以上にバタバタしがちです。本来なら関わった方全員へ挨拶をしたいところですが、それができないこともありますよね。その場合は、メールで退職の挨拶をしましょう。ただし、メールならではの注意点がいくつかありますので、しっかりチェックしておいてくださいね。
退職挨拶のメールを作るときの注意点
送る相手
お仕事で少しでも関わりを持った方には、挨拶メールを送るようにしましょう。特にお世話になった方には、個別でメールを送ってもかまいません。しかし、送る相手が多いと誰に送ったのかわからなくなる可能性もあるため、事前に送付先をリストアップしておくのがオススメ。
作成するタイミング
最終日は何かと慌ただしくなるため、じっくりと挨拶メールを作成する時間がないケースも。挨拶メールの文面や宛先はあらかじめ作成して、下書き保存しておき、最終日にまとめて一斉送信するようにしましょう。
送信するタイミング
相手の業務の妨げにならないよう、なるべく定時に近い時間帯に送信しましょう。
仕事用のメールアドレスを使用する
挨拶メールは、プライベートなアドレスからではなく、必ず業務で使用していたお仕事用のメールアドレスを使用しましょう。
送信先
一斉メールを送る際、送信先アドレスを「To」に入れてしまうと、メールを受け取った相手は誰に送ったメールなのか見えてしまいます。送信先がすべて社内の方だったとしても、プライバシーを守ることが大切。送信先アドレスはすべて「Bcc」に入れ、自分のアドレスを「To」に入れて送るようにしましょう。
件名
相手にわかりやすいよう、件名はシンプルに「退職のご挨拶(部署 名前)」といった内容を記載します。
退職の挨拶メールの例文をご紹介
<退職の挨拶メール例文>
件名:退職のご挨拶(営業部 ●● ●●)
お疲れ様です。営業部の●●です。
このたび、一身上の都合により〇月〇日をもって退職することとなり、本日が最終出社日です。
本来ならば、お世話になった皆様には直接挨拶をすべきところ、メールでのご挨拶にて失礼いたします。
短い間ではございましたが、皆様には大変お世話になりました。
この場を借りて御礼申し上げます。
今後は、こちらで学んだ知識や経験を活かして、邁進して参ります。
末筆になりますが、皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
今まで本当にありがとうございました。
営業部 ●●
菓子折りなどお礼の品は配ったほうが良いの?
退職の挨拶のときに、お菓子などを一緒に渡すべきか悩む方も多いようです。派遣の退職の挨拶で、お礼の品は必要かどうか、次のポイントを読んで、参考にしてみてください。
お礼の品についてルールはあるの?
「絶対にこうすべき」といった決まりはありません。そのため、あなたが「どうしたいか」で判断すればOK。たとえば、よくお菓子をいただく社風であったり、別の退職者が菓子折りを準備していたりする就業先であれば、退職時にお菓子を渡すのも良いでしょう。いずれにしても職場の雰囲気や、個人の判断で決めてOKです。
渡し方はどうすれば良い?
退職の挨拶と同様に、お礼の品を渡すベストタイミングは、お昼休憩の時間や定時後です。個別に挨拶をする際に、感謝の言葉と共にお礼の品を渡すと良いでしょう。
オススメのお礼の品は?
相手に気を遣わせるほどの高額品は避け、リーズナブルなものを選びましょう。
お菓子
常温保存可能で、日持ちするものがベスト。なおかつ、配りやすい個包装を選ぶのがポイントです。
例)煎餅、おかき、クッキー、フィナンシェ、カステラ、パウンドケーキなど。
小物
ペンやメモ、マグネットなどの文房具やハンカチ、入浴剤など、万人受けするシンプルな実用品がオススメです。
退職の挨拶は、今までのお礼と感謝を伝えるチャンス!
「もともと、自分の気持ちを話すのは苦手」という方も、最終日はこれまでのお礼や感謝の気持ちを伝えられるチャンス。今回ご紹介した退職時の挨拶のタイミングやメール文面、お礼の品などを参考に、しっかりと退職の準備をして、最終日を迎えられるようにしましょう。
また、退職しても、その後、思いがけないところでまた関係が繋がることも十分に考えられます。「立つ鳥跡を濁さず」という言葉があるように、自分が気持ちよく次のスタートを切るためにも、相手に良い印象を持たれるような挨拶を心がけてくださいね。もし派遣満了時の挨拶について困ったときは、派遣会社の営業担当にご相談ください。
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