働き方

2022/03/10

派遣社員は副業OK?確定申告や注意すべきことをまとめて徹底解説!

著者: パソナ キャリアコンサルタント

派遣社員は副業OK?確定申告や注意すべきことをまとめて徹底解説!

派遣社員でも副業はできますが、知っておかなければならない注意点がいくつかあります。今回は、「派遣のお仕事がない大型連休に単発バイトがしたい」「ブログやYouTubeで得た副収入を派遣会社へ申告する必要はある?」など派遣社員の副業に興味がある方へ、副業を始める前に気を付けるべきこと、確定申告・副業を選ぶ際のポイントなどについてご紹介します。

目次
派遣社員は副業しても良いのか?
副業人口は、今後ますます増加していくことが予想される
派遣社員が副業を始める前に気を付けるべきこと
派遣の副業を選ぶ際のポイント
よくあるご質問
副業を始める前に、まずは本業を見直してみよう

派遣社員は副業しても良いのか?

派遣社員は副業しても良いのか?

副業推進の動きが加速する中で、「自分も副業をやってみたい!」と考えている方もいらっしゃるでしょう。では、派遣社員の副業は認められているのでしょうか?

派遣社員は基本的に副業しても大丈夫!

結論から言うと、派遣社員の副業は基本的にOKです。ただ、派遣会社によっては副業を禁止しているところもあるため、必ず就業規則を確認しておきましょう。同様に、副業で働く企業の就業規則も事前に確認する必要があります。

※関連記事:『こんな働き方はOK?派遣社員のWワークについて

本業と副業の違いは?

そもそも、副業とは何を指し、どこからが副業と呼ばれるのでしょうか。

広義では、副業とは「本業とは別に副収入を得るために働くこと」「本業のかたわらに行う仕事」を意味します。ポイントは、あくまで本業がメインであるということ。一般的に、本業の労働時間外で、本業よりも少ない労力で行う仕事を「副業」と呼んでいます。また「兼業」は、副業とほぼ同義で使われることもありますが、「兼業農家」という言葉があるように、一般的に「本業と副業を同じくらいの労力で、兼ねて行う」という意味合いが強いようです。

副業は「原則自由」の時代へシフト!

「本業に支障をきたす」「情報漏洩のリスクがある」「公序良俗に反する副業の場合、会社の信用を落とす」などの理由から、これまで多くの企業が、副業を禁止にしてきました。その流れが大きく変わったのは、2018年1月。厚生労働省が新たに作成した「モデル就業規則」から副業禁止の記述が削除され、その代わりに「副業・兼業」という章が新たに加わりました。この「モデル就業規則」は、企業が就業規則を作成する際のお手本となるものです。

<モデル就業規則 第14章 副業・兼業>
第68条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。
2 会社は、労働者からの前項の業務に従事する旨の届出に基づき、当該労働者が当該
業務に従事することにより次の各号のいずれかに該当する場合には、これを禁止又は
制限することができる。
① 労務提供上の支障がある場合
② 企業秘密が漏洩する場合
③ 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
④ 競業により、企業の利益を害する場合

■引用元:厚生労働省労働基準局監督課「モデル就業規則」令和3年4月版

このように、厚生労働省は「本業の勤務時間外に行う」「企業秘密を守る」「会社に不利益を与えない」という条件つきで、副業・兼業を行う環境を整えるよう、企業に働きかけを行っています。そのため、今回の大幅な改定が、副業の普及に一役買うのではないかと期待されています。

副業人口は、今後ますます増加していくことが予想される

また、厚生労働省が2018年1月に策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」には、労働者・企業双方にとっての副業のメリットと留意点が記されています。

本ガイドラインは、副業・兼業を希望する者が年々増加傾向にある中、
安心して副業・兼業に取り組むことができるよう、副業・兼業の場合に
おける労働時間管理や健康管理等について示したものである。
【労働者】
メリット:
① 離職せずとも別の仕事に就くことが可能となり、スキルや経験を得る
ことで、労働者が主体的にキャリアを形成することができる。
② 本業の所得を活かして、自分がやりたいことに挑戦でき、自己実現を
追求することができる。
③ 所得が増加する。
④ 本業を続けつつ、よりリスクの小さい形で将来の起業・転職に向けた
準備・試行ができる。
留意点:
① 就業時間が長くなる可能性があるため、労働者自身による就業時間や
健康の管理も一定程度必要である。
② 職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務を意識することが必要で
ある。
③ 1週間の所定労働時間が短い業務を複数行う場合には、雇用保険等の
適用がない場合があることに留意が必要である。

【企業】
メリット:
① 労働者が社内では得られない知識・スキルを獲得することができる。
② 労働者の自律性・自主性を促すことができる。
③ 優秀な人材の獲得・流出の防止ができ、競争力が向上する。
④ 労働者が社外から新たな知識・情報や人脈を入れることで、事業機会の拡大につながる。
留意点:
① 必要な就業時間の把握・管理や健康管理への対応、職務専念義務、秘
密保持義務、競業避止義務をどう確保するかという懸念への対応が必要である。

■引用元:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」平成30年1月(令和2年9月改定)

総務省が5年ごとに実施している「就業構造基本調査」の最新版データ(2017年)によると、副業を行っている人は全体の4%。就業形態別に見ると、正社員など期間の定めのない雇用者が2%なのに対し、派遣社員などの有期雇用者は5.9%となっています。

データからも明らかなように、現状ではまだ副業・兼業を認めていない企業が大半のため、副業・兼業を行っている人の数はそれほど多くはありません。しかし、政府がこれまでの副業禁止から副業解禁へ180度方向転換をしたことで、今後さらに副業を行う人が増えていくことが予想されます。

派遣社員が副業を始める前に気をつけること

派遣社員が副業を始める前に気をつけること

派遣社員が副業を始める際は、「本業に支障をきたさない範囲で行う」ということは注意しましょう。また、派遣会社への副業申請が必要な場合もあります。他にも以下の点に注意が必要です。

派遣会社が禁止していることがある

副業を禁止する法律がなくても、会社側の就業規則で禁止になっている場合は副業ができません。副業を始める前に、登録している派遣会社の就業規則を確認してください。

「確定申告」が必要になることも

通常、派遣社員の場合は派遣会社が年末調整を行うため、個人での確定申告は不要です。ただし、副業で得た収入が20万円を越えた場合は、確定申告が必要になります。

副業で給与所得を得た場合

本業と副業で、2ヶ所から給与所得を受けているケースがこれに当たります。副業での年間所得が20万円を越える場合は、自分で確定申告をしなければなりません。

副業で事業所得や雑所得を得た場合

ハンドメイド品の販売やブログの広告収入などで利益を得た場合は、事業所得または雑所得の扱いになります。収入から、業務に必要なPCなどの機材や材料費、交通費などの経費を差し引いた所得金額が20万円を越えた場合に、確定申告の義務が発生します。

なお、65万円の特別控除が受けられる青色申告をする場合は、貸借対照表や損益計算書などの決算書類も必要となります。申告の際は、副業の種類や内容によって判断しましょう。

派遣の副業を選ぶ際のポイント

副業選びの一番のポイントは、本業に支障をきたさないということ。副業選びの際は、次のポイントを意識しましょう。

リモートワークが可能かどうか

通勤の必要がないリモートワークであれば、メインのお仕事がある日でも移動時間をかけずに働けます。データ入力や原稿作成、デザイン作成や翻訳など幅広い求人がありますので、自分のスキルを活かし、空いた時間を有効活用できる副業を探してみましょう。

シフトが柔軟な仕事かどうか

メインの仕事に合わせて無理なく働くためには、シフトが柔軟であることも大事な条件です。副業に応募する際は、あらかじめ他で仕事をしていることを伝えておきましょう。本業の仕事が終わってから出勤する場合は、無理のないタイムスケジュールを考える必要があります。

休日に働きやすい単発バイトも

突発的に残業が発生するなど本業のある日に予定が組みにくい場合は、休日に副業をするのもおススメです。本業と副業の両立ができるか不安という方も、まずは休日を利用して1~2日だけの単発バイトから始めてみてはいかがでしょうか。

よくあるご質問

  • Q.副業を派遣会社に申告する必要はある?

    A.派遣会社が副業を禁止していないのであれば申告の義務はありませんが、副業を始める前に必ず就業規則を確認しましょう。申告する必要がない場合は、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えないようにしっかりと自己管理しましょう。

    本業・副業ともに雇用されている(フリーランスでない)場合、仮に1日のうち本業8時間+副業2時間働くと通算で10時間労働となります。うち2時間は法定外労働であるため、割増賃金の対象に。本業・副業どちらから支払われるかについては、原則として後から労働契約を締結した雇用主に支払義務があります。ただし、先に締結した企業で残業が発生した場合は、そちらから支払われます。

  • Q.派遣会社で働きながら別の派遣会社でも働くことはできる?

    A.双方の派遣会社の就業規則で副業が認められていれば、派遣×派遣のダブルワークも可能です。


副業を始める前に、まずは本業を見直してみよう

「本業とは別に、自分の趣味や好きなことを仕事にしたい」「もっとスキルを磨きたい」「収入アップを実現したい」。それらの希望をかなえる手段のひとつが「副業」です。ライフスタイルに合った働き方ができる派遣は、本業と副業を無理なく両立できる働き方とも言えるでしょう。

ただし、給与アップやスキルアップを目的に副業をしたいと考えているなら、本業のお仕事内容をレベルアップさせることで課題が解決することもあります。副業にチャレンジする前に、なぜ自分が副業に興味があるのか自己分析をする、派遣会社の営業担当やキャリアコンサルタントへの相談なども検討してみてはいかがでしょうか。

参考サイト

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。