派遣先を辞めたい!トラブルなく辞めるために知っておきたいこと
派遣先が決まり、晴れてお仕事スタート!…ところが、いざ働き始めてみると「思っていた仕事のイメージとは大きく違っていた」「職場の雰囲気になじめなさそう」など、就業前のイメージとの間にギャップを感じることや、「新たに挑戦したい仕事が見つかった」などの理由から、仕事を辞めたいと思うことがあるかもしれません。そんなときの「どうすれば辞められる?」「辞めるときの手順は?」という疑問や、派遣社員が現在の派遣先をトラブルなく辞めるために知っておきたいことをまとめました。
- 目次
- まずは「なぜ辞めたい」と思ったのか、頭の中を整理しよう
- 契約更新日の30日以上前に派遣先へ意思を伝えよう
- お仕事を辞めるときの流れ
- 辞める理由は正直に伝えよう
- 「辞めたい」と伝えることで状況が改善される可能性も
- トラブルなく辞めるために心掛けたいこと
- 一人で抱え込まず、まずは営業担当に相談を
まずは「なぜ辞めたい」と思ったのか、頭の中を整理しよう
「辞めたい!」という気持ちが強くなればなるほど、感情に流されて頭の中が考えでいっぱいになりがちです。そのようなときほど、いったん落ち着いて頭の中を整理してみましょう。
契約を結んで就業を開始した以上、基本的に契約の中途解除はできません。大前提として、契約期間を全うするようにしましょう。そのうえで、次の更新のタイミングまでに、辞めたい理由の整理や検討を行います。
もちろん、病気やケガなどによって就業が困難になる場合は例外ですが、辞めたい理由が仕事内容や人間関係に関連するものであれば、派遣会社の営業担当の働きかけによって改善できる可能性があります(このことは、後ほど詳しく説明します)。
理由はひとつでなくてもかまいません。まずは、自分が辞めたいと思う理由をすべて書き出してみましょう。
契約更新日の30日以上前に派遣会社へ意思を伝えよう
冷静に考えてみたけれど、どうしても状況が改善しそうにない、これ以上お仕事を続けられないという結論に至ったなら、「次の更新をせずに、お仕事を終了する」という決断もやむを得ないでしょう。その場合は、お仕事を辞める意思を伝えるタイミングがとても重要です。
派遣契約は3ヶ月ごとに更新するケースが多いため、遅くとも更新日の30日前には派遣会社の営業担当に辞める意思を伝えてください。これが遅れてしまうと、新たな人員確保や引継ぎなどに時間がかかって派遣先の業務が滞るなど、周りに迷惑がかかり、トラブルの元になってしまいます。
お仕事を辞めるときの流れ
はじめに辞める意思を伝えるのは、派遣先ではなく派遣会社の営業担当です。スムーズに契約終了まで進めるためにも、意思表示のタイミングと伝える相手を間違えないようにしましょう。
辞めたいという意思を伝えてから、退職するまでの流れは次の通り です。
1.契約更新日の30日以上前に、派遣会社の営業担当に意思を伝える
2.派遣会社の営業担当が派遣先に退職の意思表示を伝える
3.派遣先と派遣会社の双方で、「次回の契約更新はなし」の合意をとる
4.引継ぎを行う
※後任の派遣スタッフと並行して業務ができる場合は、直接引継ぎを行いますが、就業時期が重ならない時は引き継ぎ書のみで業務を引き継ぐことも。契約期間満了までに間に合うように、引継ぎのスケジュールを組み、余裕を持って引き継ぎ書などの準備を進めることが大切です。
5.退職
辞める理由は正直に伝えよう
営業担当に辞める意思を伝えるのは勇気がいることですが、「契約更新のことで相談があります」「今のお仕事を辞めたいと考えているのですが」とストレートに切り出し、辞める理由については言える範囲で正直に 伝えましょう。なかなか本音を言いづらいかもしれませんが、トラブルなく次のお仕事に進むためにも、派遣会社の力を借りるのがベストです。「辞めたい本当の理由を、派遣先には伝えてほしくない」など意思のすり合わせも可能です。
その際、できればメールや電話ではなく対面で話をしましょう。細かいニュアンスも伝えやすく、その場で具体的な解決方法や対処法を聞けたり、話を聞いてもらって安心感を得られたりと、良い方向へ進むきっかけとなる可能性があります。派遣会社としても、あなたが辞めたい理由をしっかり把握していれば、派遣先との調整もしやすくなりますし、次のお仕事を紹介する際にその点を配慮することができます。
「辞めたい」と伝えることで状況が改善される可能性も
派遣社員はその立場上、派遣先でのストレスを周りに相談できずにため込んでしまいがちです。派遣先での悩みを誰にも相談できないまま、最終的には仕事を辞めることに…そんな事態に陥らないためにも、まずは相談というアクションを起こしましょう。今抱えている悩みは、今の仕事を辞めることで解決できるのか、辞めなくても解決できるのか、第三者の目で客観的に見てもらうことも大切です。
たとえば人間関係の悩みや仕事量の多さなどは、直接営業から派遣先に交渉して、改善できる場合もあります。また、辞める理由がキャリアアップなどのポジティブなものである場合、派遣会社もそれを考慮して、次の仕事探しに協力してくれるでしょう。
トラブルなく辞めるために心掛けたいこと
あなたが辞めることで、引継ぎなどの業務が発生します。ですので、辞めるタイミングはなるべく派遣先の繁忙期を避けたほうがベターです。引き継ぎ先によってすべきことも若干変わるため、誰に引き継いでも問題がないよう、事前に準備を進めておきましょう。
後任の方に直接業務を引き継ぐ場合
直接業務を引き継いだり、教えたりできる場合は、細かいニュアンスまで伝えられるというメリットはありますが、口頭の説明だけでは伝え漏れが心配です。あらかじめ引き継ぎ業務の全般がわかるようなリストを作成しておくとよいでしょう。
引き継ぎ書のみで業務を引き継ぐ場合
後任の方に直接引き継げない場合、全体のフローや業務手順を記載した引き継ぎ書を作成しましょう。後任の方は、その引き継ぎ書を頼りに業務をスタートします。誰が見ても作業ができるような内容になっているか、相手の立ち場になって作成しましょう。
一人で抱え込まず、まずは営業担当に相談を
辞める意思を伝えるタイミングと、正直に理由を話すこと。この2点を守っていれば、仮にお仕事を辞めることになったとしてもトラブルなく手続きを進められるでしょう。ただし、辞めるのがよい選択であるケースと、辞めなくても済むケースがあります。どんな小さな悩みも、一人で抱えこまずに営業担当に相談してみてくださいね。