OA事務とは?仕事内容や必要なスキル、志望動機の書き方まで紹介!

PC(パソコン)をはじめとした電子機器を使って事務業務を行う「OA事務」のお仕事。OA事務の仕事内容とは具体的にどのようなものなのか、一般事務との違いや、OA事務に求められるスキル、向いている人を紹介します。また、未経験からでも始められるかや、志望動機の書き方まで解説します。
- 目次
- OA事務とは
- OA事務の仕事内容
- OA事務と一般事務の違い
- OA事務の一日の仕事の流れ
- OA事務に求められるスキルは?
- OA事務に向いている人は?未経験でも始められる?
- OA事務で働くメリット
- OA事務の給料・年収は?
- OA事務の志望動機の書き方と例文
- PCスキルを活かして派遣のOA事務に挑戦!
- よくある質問
OA事務とは
OA事務とは、かつては手作業で行われていたビジネス文書の作成や顧客情報などの管理を、PCをはじめとした電子機器を使って効率的に行うために誕生した職種です。オフィスでコピー機やPCを使うことが当たり前となった現在では、PC操作やOffice系ソフトの操作に特化したお仕事を、OA事務と定義することもあるようです。
業界・業種を問わずPCスキルを持った人材のニーズは高く、OA事務は求人数が多いお仕事のひとつです。
OA事務の仕事内容
OA事務は、PCを使った作業がメインとなるため、主に以下のような業務を担当します。
- データ入力
- Wordを使用したビジネス文書の作成
- ExcelやAccessを使用したデータ集計・分析
- PowerPointを使用したプレゼンテーション資料の作成
企業によっては電話や来客対応、ファイリングなど、一般事務と似たようなお仕事を任されることもあります。
OA事務と一般事務の違い
事務作業がほぼ手動で行われていた時代には、主に電話対応やファイリングなどを行う「一般事務」と、電子機器を使って事務作業を行う「OA事務」の担当業務は、明確に分けられていました。
しかし、現在では一般事務とOA事務は同じ意味合いで使用されることもあり、OA事務の仕事内容は一般事務と近しいものになったと言えるでしょう。
ただし高度なPCスキルを要する専門性の高いお仕事を「OA事務」として募集しているケースもあるため、求人応募の際は仕事内容をしっかりと確認してみてくださいね。
OA事務の一日の仕事の流れ
次にOA事務として働く人の業務を1日の流れで確認していきましょう。
8:45 出勤
9:00 朝礼、メールチェック
9:30 会議資料の印刷、準備
10:00 受注データの確認
11:00 伝票処理
12:00 休憩
13:00 データ入力、ファイリング
15:00 郵便物の発送業務
15:30 ミーティング
16:30 来客対応
17:00 議事録作成
18:00 退社
OA事務に求められるスキルは?
PCを使うことが多いOA事務のお仕事ですが、求められるスキルとはどのようなものなのでしょうか。具体的にどんなスキルがあると良いのか、ご紹介していきます。
基本的なPCスキル
PCを使った業務が多いOA事務では、基本的なPCスキルが必須となります。具体的には、下記のようなスキルが求められるでしょう。
タッチタイピング
キーボードを見ずにPCの画面を見ながら文字入力を行うことを、タッチタイピング(ブラインドタッチ)と言います。これができるようになると、文字入力のスピードと精度が格段にアップします。
ショートカット操作
近道(ショートカット)という名前の通り、特定のキーを使ってPC上の操作を簡単に行う機能を「ショートカット」と呼びます。代表的なものには、コピー[Ctrl+C]、ペースト[Ctrl+V]、ファイルの保存[Ctrl+S]などがありますが、これらのショートカットキーを知っておくと、業務効率アップに役立ちます。
メール操作
ビジネスメールでは一定のルールや定型文があります。宛先(To/Cc/Bcc)の使い分けや添付ファイルの取り扱いには細心の注意を払い、ビジネスの場にふさわしいメール文面を心がけましょう。
Officeソフト(Word・Excel・PowerPoint・Access)の操作スキル
Officeソフトを使用した文書・資料作成やデータ集計を任されることが多いOA事務のお仕事。企業によっても求められるスキルのレベルはさまざまですが、下記のようなスキルがあれば「基本スキルを持っている」と言えるでしょう。
なお、今後のスキルアップを目指す方は、Accessに挑戦してみるのもひとつ。WordやExcelに比べると操作スキルを持つ人が少ないため、基本スキルを持っていれば、企業からも重宝されるはずです。
Word
- 書式設定や印刷設定の調整・変更ができる
- 表作成や図の挿入ができる
- 表紙や目次の機能を利用した複数ページにわたる文書作成ができる
Excel
- セルにデータ(数値・文字)を入力することができる
- 基本的な関数(SUM・AVERAGE・IFなど)を使用した表計算ができる
- 簡単な集計表やグラフの作成ができる
PowerPoint
- 書式設定や印刷設定の調整・変更ができる
- 図表の挿入やアニメーションの設定ができる
- スライドマスター機能を使ったプレゼンテーション資料の作成ができる
※関連記事:『PowerPoint初心者必見!小ワザを使った見やすいプレゼン資料の作り方』
Access
- テーブルの作成・保存・設計ができる
- フィールドプロパティの設定を変更できる
- クエリを作成し、データの並び替え・抽出・加工ができる
※関連記事:『データベース系のお仕事でニーズが高い「Access」の基礎知識』
OA事務に向いている人は?未経験でも始められる?
OA事務のお仕事に就くために必須の資格はなく、未経験でもチャレンジできる求人もあります。次に紹介する特長が当てはまる人は、OA事務に向いていると言えるでしょう。
PCスキルを持っている人
OA事務に求められるPCスキルのレベルは、企業や仕事内容によっても異なりますが、ご自身のPCスキルを上手にアピールすることで、有利に転職活動を進められるでしょう。自分のスキルに自信がない方は、まずは上記でご紹介した基本スキルをしっかりと身につけてくださいね。
Officeソフトの操作スキルを磨きたい方は、「日商PC検定」や「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」などを受検するのもおススメ。資格取得によってOfficeソフトの操作スキルを証明できますよ。またOA事務として業務に携わりながら、より高度なPCスキルを習得しスキルアップすることで、次第に業務の幅も広がっていくことでしょう。
コミュニケーション能力や協調性がある人
OA事務はPCを使った業務が中心となりますが、場合によっては電話対応や来客対応を任されることもあります。また、依頼を受けて行う業務が多いため、コミュニケーション能力や協調性は欠かせません。
お仕事では、頼まれたことをそのまま行うだけではなく、「どのような目的でその業務を行うのか」「その業務がなぜ必要なのか」を考え、主体的にコミュニケーションを取りながら、より質の高い業務を心がけることが大切です。
向上心のある人
お仕事のどんなところにやりがいを感じるかは人それぞれですが、自分のスキルで課題を解決できたときのやりがいはひとしお。スキルを磨くことに意欲的で、向上心を持って業務に取り組める人は、OA事務に向いていると言えるでしょう。できる業務の量や質が上がれば、周りから頼られる存在になっていくはずです。
臨機応変に対応できる人
OA事務のお仕事では、緊急度の高い依頼が急に入ったり、急ぎの修正対応が求められたりすることもしばしば。そんなときでも、どう工夫すれば業務を遂行できるかを考え、臨機応変に対応できる人はOA事務のお仕事に向いています。
急な作業依頼やトラブル発生時にも慌てないように、バッファ(予備)の時間を設けておくなど、いざというときに備えたスケジュール管理を普段から心がけると良いでしょう。
OA事務で働くメリット
OA事務のお仕事を通して得られるスキルはたくさんあります。例えば文書作成や表計算などのスキルは、汎用性が高くどの会社でも通用します。他にもインターネットを活用した情報収集や、PC作業などの効率も高められるでしょう。基本的にはデスクでの事務作業がメインになるので、体力面での負担が少ないこともメリットに挙げられます。
OA事務の給料・年収は?
では、OA事務として働き始めた場合、給料・年収はどのくらいになるのでしょうか。
2020年4月から、雇用形態にかかわらない公正な待遇(同一労働同一賃金)を実現するための法律が施行されました。これにより、厚生労働省が定めた「一般事務員」の派遣社員の賃金(時給換算)は、以下の通りになっています。
勤続年数 | 一般基本給の額 |
---|---|
0年(未経験) | 1,047円 |
1年 | 1,197円 |
2年 | 1,297円 |
3年 | 1,349円 |
5年 | 1,408円 |
*2021年度適用
*派遣会社が「労使協定方式」を用いる場合、派遣社員の賃金は上記と同等以上であることが要件となります。詳しくは厚生労働省HPをご覧ください
*退職金部分、通勤手当部分を除きます
なお、パソナでは、東京都内での一般事務の場合、時給1,480円~2,000円のお仕事が中心で、時給2,000円以上のお仕事もあります。
パソナの時給を参考に月給や年収を計算すると、以下のようになります。
給料の計算方法
<時給1,500円、月曜~金曜の9時~18時勤務の場合>
9時~18時勤務の場合、1時間のお昼休憩を除いた1日の就業時間(お給料が発生する時間)は8時間。
また、1ヶ月あたりの勤務日数は、月によっても変動がありますが、週休二日制の場合20日前後が一般的です。今回は1ヶ月の勤務日数を20日として計算します。
額面の月給・年収例
上記の例における月給と年収は、以下のような計算になります。
【月給】時給1,500円×8時間×20日=240,000円
【年収】月給240,000円×12ヶ月=2,880,000円
+
通勤手当(派遣会社によって規定が異なります)
なお、上記の月給や年収は「額面」の金額。額面の金額から、各種社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料)や所得税、住民税が天引きされたものが「手取り」の金額となります。
社会保険料や所得税、住民税は、報酬・所得の額の他に、個々の状況(扶養家族の有無など)によっても等級・税率が変わってきます。
※関連記事:『派遣社員の手取りはいくら!?給料の計算方法と注意点とは』
OA事務の志望動機の書き方と例文
志望動機を書く際は、志望理由や今までの経験、実務で役立ちそうなスキルを具体的にアピールすることが大切です。
志望動機の書き方
「自分が得た経験、スキル」「OA事務を目指したきっかけ」「どのように会社へ貢献できると考えるか」という3点を意識して志望動機を考えます。PCスキルの他にもコミュニケーションスキル、ビジネスマナーなどもアピールできるでしょう。業務の効率化に取り組んだ、スキルアップのために資格取得をしたなどのエピソードも、お仕事に対する姿勢を伝えるのに効果的です。
どうしてその会社でなければいけないのかという理由付けも明確にする必要があります。応募企業のどのような点に魅力を感じるのか、なぜその会社を選んだのかをしっかり言葉で表しましょう。求人情報や企業のWebサイトをしっかり読み込み、そこで働く理想の自分をイメージすると、考えを言語化しやすくなります。それらの内容をまとめていけば、しっかりとした志望動機に仕上がります。
志望動機の例文
では上記のポイントをふまえて、実際の例文を見ていきましょう。
<OA事務未経験者の場合>
私はこれまで3年間、携帯ショップの販売員をしてまいりました。日々多くのお客様と接する中でヒアリング力や提案力、変化の多い料金プランや新機種の特徴などをスピーディに理解する読解力などを身につけてきました。
そこで得た経験、スキルを活かして今後はOA事務のお仕事に就きたいと考えており、業界で目覚ましい成長を遂げる御社を強く志望しています。相手が何を求めているのかを読み取り、スピーディに対応できるよう努めてまいります。
<OA事務経験者の場合>
私はこれまで3年間、OA事務の仕事をしてまいりました。特にOfficeソフトのスキルアップには力を入れ、WordはMOSスペシャリスト、ExcelやMOSエキスパートを取得して業務効率化に活かしてきました。より専門的な業務を担当してさらなるスキルアップを実現したく、今回転職を決意しました。社員の成長をサポートする御社の姿勢に共感し、今後は自分もその一員として貢献できればと考えています。
PCスキルを活かして派遣のOA事務に挑戦!
OA事務は「得意なPCスキルを活かしたい」「PCスキルをもっと磨きたい」という方にオススメの職種です。専門的なスキル・知識がなくても、今回ご紹介したような基本的なPCスキルがあれば、十分チャレンジは可能になります。
また、業務を通して、より高度なPCスキルを身につけることで、今後のキャリアやお仕事の幅も広がっていくでしょう。
派遣ではOA事務の求人も多いため、ご自身のスキルに合わせたお仕事を見つけやすくなります。また、パソナではお仕事案内だけでなく、PCのスキルアップに向けた研修サポートも充実していますので、「OA事務のお仕事に挑戦してみたい」という方は、ぜひ一度パソナにご相談ください。
よくあるご質問
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Q.OA事務とは?
A.OA事務とは、かつては手作業で行われていたビジネス文書の作成や顧客情報などの管理を、PCをはじめとした電子機器を使って効率的に行うために誕生した職種です。現在では、PC操作やOffice系ソフトの操作に特化したお仕事を、OA事務と定義することもあるようです。 -
Q.OA事務と一般事務の違いは?
A.電子機器が普及する前は、主に電話対応やファイリングなどを行う「一般事務」と、電子機器を使って事務作業を行う「OA事務」で分けられていました。現在では一般事務とOA事務は同じ意味合いで使用されることもあります。 -
Q.OA事務に求められるスキルは?
A.基本的なPCスキルが必須となります。企業によって求められるスキルのレベルはさまざまですがWord、Excel、PowerPoint、Accessが使えると良いでしょう。