アメリカで使われている「重さの単位」って?
今回は、アメリカで使用されているオンス・ポンドなど、「重さ」の単位についてご紹介しましょう。オンスやポンドがグラムやキログラムでは一体どれくらいにいなるのか、一般常識としてしっかり覚えておいてくださいね。
重さの単位:オンス、ポンド、トン
アメリカでは、現在日本で使われている「グラム/キログラム」ではない重さの単位(units of weight)が広く使われています。その単位は、「オンス(ounce)」、「ポンド(pound)」、「トン(short ton/net ton)*」と、3つあります。
*アメリカの「トン」は、日本で使われている1,000kgより少ないことから、貿易業務の書類で表記されるときは、short ton/net tonと記載されます。
余談ですが、私たちが普段日常的に使用している「1,000キログラム=1トン」は、実はフランス発祥の単位なのです。
まずはそれぞれの単位を「グラム/キログラム」で表した一覧をご覧ください。
- オンス、ポンド、トンの重量
- ・1オンス(ounce) = 約28.35グラム (grams)
・1ポンド(pound) = 約0.454キログラム (grams)
・1 トン (ton) =約907.18 キログラム(kilograms) - 〜 それぞれの関係性も覚えておきましょう! 〜
・1ポンド(pound) = 16オンス (ounces)
・1オンス(ounce) = 1/16ポンド (pound)
・1トン (ton) = 2000ポンド(pounds)
オンス(ounce) ※複数形ounces
日常生活で重量を表す一番小さな単位は、オンス。オンスは重量だけでなく、液体などの容量の単位にも使われますが(液量オンスfluid ounceといいます*)。
その対象物を見れば、どちらの単位を計っているのか判断できるので、普段はどちらも単に「オンス」と呼ばれています。
ヤード・ポンド法*で定められた1オンスは、正確にいえば、28.349 523 125グラムですが、小数点以下が長いので、上の表では約28.35グラムと紹介しています。
貿易の書類では、オンスは「oz」と省略されることが多いので、省略記号のほうもぜひ覚えてください。
*ヤード、ポンドと呼ばれる単位を慣例的に使っていた6カ国(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ)は、1958年にその単位の長さ・重さを正確に定義し、協定を締結。
もしみなさんが、ハワイなどアメリカのスーパーで買い物をするといった日常生活を送るには、「1オンス=おおよそ30グラム」と覚えておくと便利ですよ。
ポンド(pound) ※複数形pounds
ポンドは日常生活でもっともよく使う単位で、アメリカの会社と取引している貿易事務の方ならよく目にしているのではないでしょうか。
ヤード・ポンド法で、ポンドは0.453 592 37キログラムと定められていますが、オンスと同じく小数点以下が長いので、上の表では約0.454キログラムとしました。
ポンドの省略記号は「lb」。2ポンド以上は、「2.25 lbs」のように複数の「s」がついて「lbs」と表記されますので、これもぜひ覚えおいてください。
目安として覚えるには、「1ポンド=1キログラムの半分くらい」と考えれば、頭に入りやすいでしょう。
トン(ton) ※複数形tons
アメリカで使われるトン(ton)は、正確に907.184 74キログラム(2000ポンド)で、ショートトン(short ton/net ton)とも言われています。
これは、私たちが使用しているメートル法の 1,000 キログラム(kilograms)に相当する「トン」より少し軽めだから。
アメリカの船会社からの書類では、メートル法の「トン」を表す場合は、「metric ton」、または「tonne」として、ヤード・ポンド法の「トン」を表す場合は「short ton」と区別されています。
貿易事務の方が取り扱うB/L(Bill of Lading/ビーエル/船荷証券) では、上記が記載されていることもあるので、ぜひ覚えておいてくださいね(特にmetric tonをよく見かけます)。
「貿易・海外営業事務」関連記事一覧
シゴ・ラボでは、この他にも貿易取引に関する知識や実務で使える仕事術など、貿易事務の方のスキルアップに役立つ記事を豊富にご紹介しています。他の記事もチェックしてみてくださいね。
貿易業界で働くための貿易用語チェックリスト【入門編】
貿易事務を目指す方に向けて、「まずこれだけは覚えておきたい」現場で頻繁に使われる貿易用語をebookにまとめました。ダウンロードして、ぜひご利用ください。
関連記事