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2023/12/11

紹介予定派遣とは?派遣との違い・メリット・体験談など正社員を目指す方法を解説

著者: パソナ キャリアコーチ

紹介予定派遣とは?派遣との違い・メリット・体験談など正社員を目指す方法を解説

「紹介予定派遣は、登録型派遣とどんな違いがあるの?」「正社員ではなく紹介予定派遣を選ぶメリットとは?」そんな疑問をお持ちの方もいるでしょう。

登録型派遣や常用型派遣は、就業先が決まると派遣会社と雇用契約を結び派遣社員として働きます。
一方で、紹介予定派遣は派遣社員から始めて、派遣期間終了時に就業先企業と労働者の合意があれば、正社員もしくは契約社員として就業先企業に採用される働き方です。

今回は紹介予定派遣について、登録型派遣・正社員との違い、メリットなど詳しく紹介します。

※関連ページ:紹介予定派遣の求人・人材派遣の仕事情報 | パソナJOBサーチ

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目次
「紹介予定派遣」とは
「登録型派遣」とは何が違う?
紹介予定派遣のメリット
紹介予定派遣の注意点
就業までの流れ
紹介予定派遣から正社員に転職した方の体験談
紹介予定派遣に関するQ&A
正社員を目指すなら「紹介予定派遣」にチャレンジしてみませんか?

「紹介予定派遣」とは

紹介予定派遣とは、正社員・契約社員といった直接雇用を前提とした契約のもと、就業先企業で働く雇用形態です。

まずは派遣社員として就業先で一定期間働き、派遣契約が満了した時点で、就業先企業と本人の双方による合意の上で直接雇用の正社員や契約社員として採用される仕組みです。

なお、紹介予定派遣の派遣期間は最長6ヶ月間。就業先によって異なりますが、一般的には3ヶ月程度が多く、中には1ヶ月というケースもあります。この派遣期間が、正社員としての採用後によく設けられる「試用期間」にあたるため、直接雇用後に新たな試用期間が設けられることはありません。

※関連ページ:紹介予定派遣で正社員を目指す | パソナ

「登録型派遣」とは何が違う?

「登録型派遣」とは何が違う?

一般的に“派遣”と呼ばれる働き方である「登録型派遣」と「紹介予定派遣」には、そもそもどんな違いがあるのでしょうか。

直接雇用を前提としている

紹介予定派遣として派遣就業する期間は、登録型派遣と同様に、派遣会社を雇用元として雇用関係を結びます。その後、派遣期間終了時に就業先企業と労働者の合意があれば、正社員もしくは契約社員として採用され就業先企業と直接雇用契約になります。

履歴書の提出や面接がある

紹介予定派遣の場合、就業までの流れが登録型派遣とは異なります。

登録型派遣では、就業先への履歴書・職務経歴書の提出や面接はありませんが、紹介予定派遣の場合は採用にあたって選考が可能になるため、書類提出や面接が必要となるケースがあります。

まず書類選考があり、通過すれば面接に進むというのが一般的な流れです。また、直接雇用に切り替わる際に、改めて企業が面談などを行うこともあります。

なお、紹介予定派遣は自分で企業に直接エントリー(応募)するのではなく、派遣会社の担当者がお仕事の案内・エントリーをしてくれます。早くお仕事に就くために、希望に合ったお仕事を自ら積極的に探して、担当者に相談してみても良いでしょう。

一定の雇用期間が決まっており、更新はない

紹介予定派遣の雇用期間は最長6ヶ月までと決まっており、契約更新はありません。
1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月などの雇用期間が一般的です。

万が一、紹介予定派遣の派遣就業期間を延長する場合は、派遣会社・派遣社員・就業先、三者の同意を得る必要があり、最長6ヶ月の期間を超過することはできません。

紹介予定派遣のメリット

紹介予定派遣のメリット

紹介予定派遣は、直接雇用で働く前に試用期間という意味合いを兼ねて派遣社員として就業する働き方です。一体どんなメリットがあるのでしょうか。

お仕事探しや企業とのやり取りを派遣会社がサポートしてくれる

紹介予定派遣のお仕事は、Web上から自分でこだわって探すことも、派遣会社から希望にあったものを案内してもらうこともできます。テキストの求人情報だけではなく、派遣会社の担当者から詳しい情報を教えてもらえるのは大きなメリットといえます。

自分で地道に求人情報を収集するよりも負担を減らせるので、お仕事を続けながらの転職活動も進めやすいでしょう。

また、企業との選考に関するやりとりも基本的に派遣会社が行い、派遣就業中も派遣会社が間に入ってフォローしてくれます。直接雇用のタイミングで待遇面を交渉したいときも、派遣会社の担当者が代行します。企業と直接交渉する必要がないので、スムーズな転職が可能になるでしょう。

未経験の方もお仕事に就きやすい

最長6ヶ月の派遣期間があるため、未経験の方や経験の浅い方のお仕事が決まりやすいのも、紹介予定派遣ならではの特徴です。企業によっては、経験が浅くても本人のポテンシャルや就業意欲を評価してくれることもあります。

派遣就業中は、意欲的に業務に取り組んだり、スキルアップのための資格取得に励んだりして、前向きな姿勢をアピールしましょう。

※関連ページ:紹介予定派遣・未経験・初心者OKの派遣求人・人材派遣の仕事情報 | パソナJOBサーチ

大手企業の社員になれる可能性がある

紹介予定派遣は、企業にとっても多くのメリットがあります。本人の適性や働きぶりを見極めてから採用を判断できるため、一部の企業では新卒や中途採用ではなく、紹介予定派遣を積極的に活用しています。憧れていた大手企業のお仕事が、紹介予定派遣で見つかるかもしれません。

履歴書や面接でのアピール方法をアドバイスしてもらえる

紹介予定派遣では履歴書や面接に関して、派遣会社の担当者からアドバイスをもらうことができます。

第三者の視点が加わることで、自分自身では気づかなかったアピールポイントや強みに気づくこともあるはずです。より自信をもって就業先企業にアピールすることができるでしょう。

※関連ページ:履歴書の書き方・ポイント | パソナ
※関連ページ:企業面接へ向けて | パソナ

職場の雰囲気を体感してから入社するか決められる

一般的な転職活動では、働く前に細かい業務内容や職場の雰囲気を把握するのは難しいものです。

しかし紹介予定派遣なら、実際に就業先で一定期間働いてから、直接雇用を希望するかどうかを決められます。派遣期間中に、求人情報だけでは分からない詳しい業務内容や職場の雰囲気を体験できるので、お仕事や職場との相性を見極められるのがメリットです。

就業先が合わないと感じたときには、派遣会社の担当者に悩みや要望などを相談してみてください。
派遣会社の担当者を通じて、派遣期間満了後に直接雇用を断ることも、新しいお仕事を案内してもらうこともできます。気になることは派遣会社の担当者に相談すると、解決できるよう交渉してくれます。

紹介予定派遣の注意点

紹介予定派遣としての就業を考えている方は、メリットだけでなく注意点も確認しておきましょう。

必ず直接雇用になるわけではない

紹介予定派遣では、派遣就業期間が満了する前に、派遣社員と就業先企業に対して直接雇用に関する意思確認が行われます。その意思確認で、どちらかまたは双方が直接雇用を希望しない場合、直接雇用にはなりません。

そのため、派遣期間を終えた後に、就業先企業の合意が取れない場合や、派遣社員側から直接雇用を見送る場合もありえます。

雇用形態は正社員だけではない

派遣期間満了後に派遣社員と就業先企業、双方合意の上で直接雇用となりますが、雇用形態は正社員だけではなく契約社員などの場合もあります。直接雇用後の詳しい条件や雇用形態については、事前にしっかりと確認しておきましょう。

また、直接雇用についての意思確認の際に改めて待遇などについての条件も提示されますが、雇用元が変わるため、待遇が今までと同じとは限りません。場合によっては、給与が下がってしまう可能性もあります。

通常の派遣のお仕事と比べて競争率が高い

登録型派遣のお仕事の数と比べると、紹介予定派遣の求人数は少なめです。
2023年度4〜6月の稼働者数は以下のようになっています。

• 全国の派遣社員の稼働者数:408,074人
• 紹介予定派遣の実稼働者数: 2,943人

一方で、3ヵ月間で4,475人の方が紹介予定派遣を経て、直接雇用へと進んでいます。
自分にあった紹介予定派遣のお仕事が見つかれば、直接雇用につながる可能性は十分あるでしょう。

※参考資料:労働者派遣事業統計調査 2023年第2四半期(4月〜6月) | 一般社団法人日本人材派遣協会

就業までの流れ

紹介予定派遣の就業までの流れ

次に、紹介予定派遣の「就業までの流れ」について、詳しく説明していきます。

1. 派遣会社に登録

まずは、派遣会社への登録が必要となります。派遣会社を選ぶ際に注意しておきたいことは、
「すべての派遣会社が紹介予定派遣を扱っているわけではない」ということです。

必ず紹介予定派遣のお仕事を扱っている派遣会社へ登録し、「紹介予定派遣のお仕事を探している」という旨を伝えましょう。

また、登録時には職歴や自身の得意分野、希望条件、希望職種などについてのヒアリングがあります。どんな紹介予定派遣のお仕事を探しているのか、ある程度情報をまとめておくと良いでしょう。

2. 派遣会社からのお仕事案内

派遣会社への登録が完了したら、本格的にお仕事探しのスタートです。派遣会社からも紹介予定派遣のお仕事を案内されますが、希望に合った求人を自分でも積極的に探してみましょう。

お仕事情報には、会社名や業務内容、派遣時の雇用条件、直接雇用後の条件などが提示されているため、気になった点は確認しておきましょう。

なお、この時点で提示される直接雇用後の条件は、就職後の評価によって変わる可能性もあるため、目安として考えておいてください。

3. 選考(履歴書・職務経歴書の提出、面接)

案内されたお仕事を希望する場合は、選考に進む旨を派遣会社へ伝えます。

選考は派遣会社を通して、履歴書・職務経歴書の送付や面接の申し込みが行われます。
企業によって面接の有無や回数など、選考フローが異なるため、選考時の流れについても派遣会社へ確認しておくと良いでしょう。

4. 派遣社員として就業

選考の結果、就業が決定したら派遣会社と雇用契約を締結し、就業開始となります。

派遣期間は「お仕事が自分に合っているか」「働きやすい職場か」を見極められる絶好の機会です。
就業先企業にとっても、仕事ぶりを確認する期間なので、実力をしっかりアピールしていきましょう。

5. 直接雇用の意思確認

派遣就業期間終了の数週間~1週間前を目途に、派遣会社から派遣社員・就業先企業の双方に、直接雇用に関する意思確認が行われます。この時点で、直接雇用後の待遇・就業時間といった雇用条件について再度確認し、双方が合意した場合に直接雇用となります。

なお、就業先企業が見極めのために派遣期間の延期を希望した場合、派遣社員・派遣会社・就業先企業三者の合意があれば延長できます。しかし、6ヶ月を超える派遣就業は認められません。

6. 直接雇用

派遣契約が満了し、直接雇用の合意が取れたら、めでたく就業先企業への入社となります。

直接雇用での入社後は派遣期間中と異なり、雇用元は就業先企業となります。
入社の際は、就業先企業の制度や就業規則をよく理解し、自身のキャリアアップにつながるような働き方を心がけると良いでしょう。

紹介予定派遣から正社員に転職した方の体験談

紹介予定派遣から正社員に転職した方の体験談

<プロフィール:先輩Fさん>
経歴:前職はベンチャー企業で人事・採用・総務を担当
   紹介予定派遣を活用し、金融業界の正社員に転職

私は、紹介予定派遣で現在の職場に正社員として直接雇用されました。紹介予定派遣を利用するきっかけは、20代半ばから働いていたベンチャー企業が畳むことになり、転職を余儀なくされたことです。

正社員での就業を希望していたものの、自分でお仕事を探すのは大変なため、パソナの紹介予定派遣を利用しました。自分の希望にあったお仕事を紹介してもらえたうえ、正式採用の前に職場の雰囲気やお仕事内容を体感できたので、安心して働けました。

派遣期間中に心がけたことは、同僚や上司に好印象を持ってもらうためのアピールです。

例えば、明るく柔らかい印象になるよう服は白系やパステル調のものを選んだり、積極的に業務に取り組む姿勢を見せられるよう意識しました。そうした努力の積み重ねや、パソナの担当者さんの支えもあり、無事に直接雇用に繋がりました。

※関連ページ:金融業界のお仕事インタビュー | パソナ

紹介予定派遣に関するQ&A

紹介予定派遣に関するQ&A

  • Q.直接雇用後の給与や勤務時間はいつ分かる?

    A.派遣会社に登録後、紹介予定派遣のお仕事を案内するときに会社名や業務内容、派遣時の雇用条件、直接雇用後の条件などを伝えられます。

    ただし、この時点で提示される直接雇用後の条件は、就職後の評価によって変わる可能性もあります。あくまでも目安として参考にしてください。

  • Q.資格を取得している場合は採用されやすい?

    A.資格の有無はあくまで採用基準のひとつですが、実務に活かせる資格を持っていれば、お仕事の選択肢が広がるでしょう。実務経験がなくても、業務に関係のある資格を持っていれば評価されるケースもあります。

    ※関連記事:採用担当が見るのはココ!紹介予定派遣の「自己PR」対策って? | みんなの仕事Lab-シゴ・ラボ-

  • Q.紹介予定派遣に向いている人は?

    A.転職活動を効率良く進めたい方、職場の雰囲気や自分に合っているお仕事かどうかをじっくり見極めたい方、未経験だけれど正社員や契約社員になりたい方などに向いていると言えます。
    紹介予定派遣を利用して、大手企業での直接雇用を目指す方にもおススメです。
  • Q.直接雇用前の派遣期間は更新・延長できる?

    A.万が一、紹介予定派遣の派遣就業期間を延長する場合は、派遣会社・派遣社員・就業先、三者の同意を得る必要があります。また、最長で6ヶ月という派遣期間を超過することはできません。

    ※関連ページ:紹介予定派遣で働く よくあるご質問 | パソナ

  • Q.お仕事が合わなかった場合は?

    A.もしも自分に合わないと感じたら、直接雇用を辞退することが可能です。派遣契約満了前に、派遣会社の担当者が派遣社員と就業先企業の双方に意思確認を実施するので、そこで辞退したい旨を伝えましょう。

    辞退理由を伝えることをためらう方がいるかもしれませんが、派遣会社としても次のお仕事を案内する際の参考材料になります。社風が合わない、業務内容がイメージと違っていた、家庭の都合など、正直に理由を伝えることが大切です。

正社員を目指すなら「紹介予定派遣」にチャレンジしてみませんか?

紹介予定派遣は、「転職活動を効率良く成功させたい」「自分に合う会社か見極めるため、実際に働いてみたい」「未経験から正社員を目指したい」という方に、ぜひオススメしたい働き方です。

紹介予定派遣の特徴やメリットが、自分に合っているかを改めてチェックしてみてください。

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パソナでは、ご就業後から専任のキャリアコーチがこれから先を見据えたキャリアサポートをいたします。今のお仕事の悩みはもちろん、プライベートとお仕事との両立など、お気軽にご相談ください。毎日が充実する働き方を、一緒に探していきましょう。

※関連ページ:パソナのぴったり転職 – あなたの「イイところ」を伝える、プロのサポート! | パソナ

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