用語

2015/08/10

「信用状(L/C)」取引における輸出入者と銀行の関係を理解しよう

今回は、「信用状(L/C: Letter of Credit)」について詳しくご紹介します。

もし、今日初めて「信用状(L/C)という言葉を聞いた」という方や、「聞いたことはあるけど、実はあまりよくわかっていない…」という方は、「信用状(L/C)の役割を知っていますか?」から読んでいただけると、理解しやすいと思います。

「信用状(L/C)」取引の流れは、輸入者からスタート

以前説明した内容のおさらいになりますが、貿易取引は取引相手が海を越えた外国の企業であり、輸送に時間を要するため、「商品の引き渡し」と「代金決済」にタイムラグが生じます。この輸出者(売り手)、輸入者(買い手)双方のリスクを回避し、取引を円滑に進めるために利用されているのが、銀行が発行する「信用状(L/C)※以下、L/Cと記します」です。

L/Cについては説明することがたくさんあるのですが、今日はL/C取引の流れについて把握していただければと思います。(詳しく説明したい箇所は、後日あらためてご紹介します!)まずはL/C発行の流れについて、下図で見ていきましょう。

L/C取引では、輸入者は「申請者」、輸出者は「受益者」など特有の呼称があります。信用状(L/C)発行依頼書を作成時などに必要な知識なので、日本語・英語ともに覚えておきましょう。

貿易取引は、輸出者と輸入者のあいだで売買契約を結ぶことからスタートしますが(①)、その契約においてL/C取引することで合意した場合、輸入者は銀行に輸出者宛てのL/Cの発行(開設)を依頼(信用状開設依頼書を作成)します(②)。そして、開設銀行は開設依頼人から依頼された内容のL/Cを発行します。開設銀行が発行したL/Cは、輸入地の開設銀行から輸出地の銀行(通知銀行※)に(③)、通知銀行から輸出者へと通知されます(④)。

※通知銀行は開設銀行に一任しても問題ないのですが、実務では輸出者が指定するケースもあります。信用状開設依頼書を作成するときは、過去の書類、または直接輸出者に確認しましょう。

ここで申し上げたいのは、輸出者がL/Cを受け取るということは、銀行が輸入者の支払いを保証してくれるという意味だということ。L/Cには、契約通りに商品を船積みしたことを証明することを条件に代金を支払うことが記載されていますので、輸出者はその条件を満たせば、商品の発送後すぐに代金回収ができるのです。

「信用状(L/C)」取引時のモノ、カネ、カミの流れ

では引き続いて、L/Cを受け取った輸出者が商品を発送し輸入者が引き取るまでの流れについても、下図で見ていきましょう。L/Cの開設手続きは輸入者からスタートしましたが、商品の発送については輸出者からはじまります。モノ(商品)、カネ(お金)、カミ(書類)の流れに着目してくださいね。

輸出者はL/Cの内容に従った商品を引き渡し(⑤)、船会社が発行する「船荷証券(B/L)※以下B/Lと記します」(⑥)など船積書類で、L/Cに記載された契約条件を満たしていることを銀行に対して証明(⑦)し、また、為替手形を振り出すことで商品代金を受け取ります(⑧)。

そして、船積書類と為替手形は輸出地銀行から輸入地銀行へと送られ(⑨)、輸入者はその為替手形に対して支払いすることで(⑩)B/Lなど船積書類を入手し(⑪)、船会社にB/Lを提示して商品を受け取る(⑫⑬)という流れで、L/C取引が完了するのです。

※実務では、輸出者・輸入者と船会社には通常フォワーダーが入り、⑤⑥⑫⑬の業務手続きを代行してくださることが多いです。

貿易取引では、モノ(商品)、カネ(お金)、カミ(書類)の流れを理解することが大切だといわれますが、L/C取引は、輸出入者のあいだに銀行が関わるため、なお一層その流れをつかむことが重要です。1枚目の図と2枚目の図には、通し番号で流れを整理しましたので、実践でもぜひご活用くださいね。

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