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2017/04/24

「為替予約」は為替変動リスク対策の定番!

著者: パソナ キャリアコンサルタント(貿易担当)

「為替予約」は為替変動リスク対策の定番!

「為替予約」とは、貿易取引の際に輸出入者が為替変動リスクを避けるための、とても一般的な方法です。今回は変動リスク対策に利用する、この「為替予約」ついてご紹介します。

貿易取引には必ずつきまとう為替変動リスク

貿易取引では、輸入者から輸出者へ商品代金の支払いが発生しますが、その通貨は輸出国または輸入国の通貨、あるいは米ドルが使われます。

しかし、為替レートは常に変動しているため、売買契約の時に想定した外国通貨の為替レートが、実際に代金決済するときの為替レートと異なるというケースはよくあります。

仮に、日本の輸入者(買主)が商品の売買契約を交わした時点では1ドル=105円だったレートも、支払い時に115円になった場合、1ドルにつき10円多く支払うことになります。仮に支払いが50,000ドル(105円換算で525万円)でも、支払い時には575万円となり、その差額は50万円にもおよびます。

反対に、輸出者(売り手)も、売買契約時に1ドル=115円だったレートが受取時には1ドル=105円になると、同じように損失が出ます。

こうした為替変動損失を避けるため、商社や貿易会社ではリスク対策をとっているのですが、もっとも一般的な方法に「為替予約」があります。これは売買契約を結んだタイミングで代金決済時の先物為替を予約しておく方法です。

例えば、売買契約から3ヶ月後に支払う、あるいは、受け取る金額について“特定の時期”に“特定の先物(さきもの)相場*”で通貨転換すると銀行と約束し、その予約した決済相場で為替レートを確定します。
*すぐに通貨転換を行うものを直物(じきもの)相場(Spot)と言い、為替予約をして通貨転換するものを先物相場(Forward)と言います

「為替予約」の先物相場は、1ヶ月後、2ヶ月後と銀行がそのレートを定めており、直物相場で転換するよりもレートが悪くなるのですが、それでも大幅な変動があった場合にも影響は受けません。

また、「為替予約」をして決済相場が定まることで、輸入者なら支払う代金、輸出者なら受け取る代金が確定するため、資金繰りなどの見通しが立てやすいというメリットがあり、商社や貿易会社の為替変動リスク対策によく利用されています。

 

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