書類の日付は「和暦」「西暦」どっちが良いの?和暦・西暦の簡単な換算方法もご紹介!

日々私たちが取り扱う書類には、いつ記載したものかを明らかにするため、必ず日付の記入欄がありますよね。もし、冒頭に元号の表記がなく「年」だけが書かれていた場合、みなさんは「和暦(元号)」と「西暦」のどちらを記入していますか?
これまで「何となくの感覚」で使い分けていた方も、ぜひ社会人として“和暦と西暦の使い分け”について、頭に入れておきましょう。
また、2019年5月1日からは新しい元号「令和」になりました。令和○年をカンタンに西暦変換する計算方法など、和暦・西暦に関する役立つマメ知識も併せてご紹介します。
- 目次
- 公的な書類には和暦(元号)を使うのが一般的
- 和暦と西暦、なぜ2種類の書き方があるの?
- 和暦と西暦を簡単に換算する方法は?
- PCでOffice2007以前のバージョンを使っている場合は要注意!
- 公的機関へ提出する書類は、基本的に和暦で記載しよう
公的な書類には和暦(元号)を使うのが一般的
まずは、公的書類や行政に提出する書類のフォーマットを思い出してみてください。例えば、年末調整書類や確定申告の税務書類などの上部には「元号」+「●●年度分」と記されていますよね。そのことから分かるように、公的な書類を作成するときは、和暦で表記するのが一般的です。
行政機関で作成する公文書も、一般的には和暦が使われているため、和暦と西暦、どちらで書くが良いか判断に迷うときには、和暦を使うようにすると良いでしょう。
その他、議事録や提案書、履歴書など、業務上の書類は和暦・西暦どちらを使ってもかまいません。ただし、表記はどちらかに統一することを忘れずに。また、契約書などは会社のルール・慣習や取引先との間でフォーマットが決まっている場合もあるので、契約前に表記を確認するようにしておきましょう。
ちなみに、2019年を和暦で表記する際、「令和元年」と「令和1年」のどちらにするか迷う方もいらっしゃるようですが、正しい書き方は「令和元年」です。そもそも元年という言葉には「改元されてから最初の年」という意味があり、公文書などでは『●●元年』の使用が慣習になっています。
法律で決まっているわけではありませんが、公的な書類に記入するときは「●●1年」ではなく「●●元年」と記入するのが良いでしょう。
和暦と西暦、なぜ2種類の書き方があるの?
日本最初の元号が、「大化」ということをご存知でしょうか。かの有名な「大化の改新」が起きた645年、唐にならって元号が制定されてから1,000年以上、日本ではずっと和暦が用いられてきたのです。
しかし16世紀、カトリックの宣教師によってキリスト教などと同時に「西暦」が日本へともたらされました。その後、明治維新と共に西洋に合わせる形で、1872年(明治5年)に天保暦(太陰太陽暦)からグレゴリオ暦(太陽暦)への移行が決まってから、日本でも西暦が導入されるようになりました。
一般的に西暦が広く使われるようになったのは、第二次世界大戦後。公的機関で使われる公文書に和暦を用いるのは、古くからの名残が今なお残っているからなのです。
日本では、このような歴史的背景から、公的な文書などでは和暦を使い続けながら、場合によっては西暦も併用するという方式を取っています。
和暦と西暦を簡単に換算する方法は?
西暦の日付を和暦に変換したり、和暦を西暦に変換をしたりするのは、意外と大変なものですよね。とっさのときにすぐに変換できるよう、和暦と西暦を換算する計算式を覚えておくと便利です。新たに加わった「令和」も、計算式でサクッと換算しましょう!
<令和>「18」を加減する
●西暦:令和+18
例)令和元年(1年)…1+18=19 → 2019年
●令和:西暦の下二桁-18
例)2019年…19-18=1 → 令和元年(1年)
たとえば、令和元年(1年)なら、「1+18」で、西暦2019年が算出できます。18は、「018=レイワ」と読みかえられるので、覚えやすい!と話題にもなりました。
<平成>「12」を加減する
●西暦:平成-12=西暦の下二桁
例)平成20年…20-12=8(08) → 2008年
●平成:西暦の下二桁+12
例)1995年…95+12=107 → 平成7年
<昭和>「25」を加減する
●西暦:昭和+25=西暦の下二桁
例)昭和50年…50+25=75→1975年
●昭和:西暦の下二桁-25
例)1980年…80-25=55 → 昭和55年
PCでOffice2007以前のバージョンを使っている場合は要注意!
ここまで、和暦・西暦の使い分けや換算方法についてご紹介してきましたが、次は、私たちが日常的に使うOfficeソフトの新元号対応についてお話ししましょう。
皆さんが使用しているPCの元号の表示は、すでに令和に表示変更されていますか?Office2010以降のバージョンのPCであれば、最新のOfficeとWindowsの更新プログラムを適用することで、新元号「令和」表記へ対応が可能です。しかしながら、Office2007以前のバージョンはMicrosoftのサポートが終了しているため、残念ながら自動更新による新元号対応はできません。
なお、更新プログラムは、Windowsの「設定」→「更新とセキュリティ」から、利用可能な更新プログラムをチェックして、ダウンロード&インストールすることができます。
また、Officeの自動更新がオフになっていて、令和対応になっていない可能性もあるので、使っているOfficeソフトがどうなっているか分からない方は、下記の方法でチェックしてみましょう。
Wordのチェック方法
①「挿入」タブをクリックして表示させ、「テキスト」グループの中の「日付と時刻」をクリックする。
②「日付と時刻」ダイアログボックスが表示されたら、カレンダーの種類を「和暦」に変更し、表示形式は「令和〇年〇月〇日」を選択してOKをクリックする。
Excelのチェック方法
① 任意のセルに、新元号に切り替わってからの日付(2019年5月1日以降)を入力し、そのセルを選択した状態で右クリック→「セルの書式設定」を開く。
② 「表示形式」タブの「分類」の中から「日付」をクリックし、「カレンダーの種類」を「和暦」に設定する。
PowerPointのチェック方法
① 「挿入」タブを表示させ、「テキスト」グループの中の「日付と時刻」をクリックする。
② 「ヘッダーとフッター」ダイアログボックスが表示されたら、「日付と時刻」にチェックを入れ、カレンダーの種類を「和暦」に変更する。「すべてに適用」をクリックする。
いずれの場合も、サンプルに「令和」が表示されていれば正常に更新できています。反対に、「平成」のままで表示されている場合は、更新プログラムが適用できていません。また、過去に作成したファイルを取り扱う際や、データを送付する相手が新元号非対応のバージョンを使っている場合には、不具合が生じることもあるようです。ぜひ一度、チェックしてみてくださいね。
※参考元:Microsoftサポート『日本の新元号に関するOfficeの更新プログラム』
公的機関へ提出する書類は、基本的に和暦で記載しよう
日付の表記を、和暦にするか西暦にするか。とてもシンプルですが、意外と頭を悩ませてしまう問題ではありますよね。ですが「公的な書類や行政に提出する書類は和暦が一般的」「令和から西暦へ変換するには18(レイワ=018)を足す」、このような豆知識を知っておくことで、業務がスムーズに進み、作業の時短、効率化にも役立ちますよ。ぜひ、今回ご紹介した内容を、書類作成時の参考にしてくださいね。
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