ビジネスメールでの「急な連絡で申し訳ありません」を正しく使う方法やポイント、例文を紹介
お願いしづらい内容やイレギュラーな頼みごとを、どうやって相手に伝えればいいのか悩むこともあるでしょう。特にメールやチャットでは表情も声色も伝わらないため、謝意を文章のみで表現する必要があります。
「急なお願いで恐縮ですが」「たいへん勝手ではございますが」などのクッション言葉や表現の使い方を上手く活用することで、相手に了承を得やすくなるでしょう。
今回は、急なお願いメールを書くときのポイントや例文、相手に誠意を示すためのビジネスマナーについて紹介します。
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- 目次
- 「急なお願いメール」に欠かせない3つのポイント
- 「急なお願いメール」の基本構成
- 相手に了承を得るための「急なお願いメール」のフレーズ
- ビジネスでの誠意や謝意は「申し訳ありません」だけでは伝わりにくい
- コミュニケーションで大切なのは、相手の立場になること
「急なお願いメール」に欠かせない3つのポイント
1. 依頼理由や依頼内容を具体的に書く
相手が依頼を受けるかどうかをスムーズに判断できるように、依頼内容や相手へのリクエストをできるだけ具体的に示す必要があります。
依頼内容では「何を」「いつまでに」「どうしてほしいのか」を、もれなく書きましょう。
依頼内容が多い場合はリスト化するなど、読みやすい工夫をするのもおススメです。
2. 誠意が伝わる言葉を選ぶ
対面のコミュニケーションでは、表情や声のトーンなどで思いや誠意を表すこともできますが、
メールの場合は表現が文字のみに制限されています。
そのため、相手にお願いを聞いてもらうには、依頼者の真面目で謙虚な姿勢が大切です。
丁寧なメール文面を心がけ、初めての相手にメールする場合などは
「はじめてご連絡させていただきます。●●株式会社の▲▲と申します」
「ご多用中とは存じますが、何卒ご検討いただけますようお願い申し上げます。」
といった言葉を添えて、相手への誠意を表しましょう。
3. 相手の承認欲求を満たす
人にお願いごとをするときは「ぜひ、〇〇さんにお願いしたい!」という動機をしっかりと伝えることが大切です。
「自分が必要とされている」「人から認められたい」という気持ち=「承認欲求」が満たされると、前向きな検討をしやすくなります。
※関連ページ:ビジネスマナー&コミュニケーション講座 | パソナ
「急なお願いメール」の基本構成
急なお願いメールは主に4つの要素から構成されています。
- あいさつ
- 依頼内容と理由
- 急なお願いをお詫びする文と期限
- 協力を呼びかける文
それでは、この構成で書いたケース別の例文を紹介していきます。
【メール文例 1】社内の別部署へアンケート協力をお願いするとき
〇〇部 ●●様
お疲れ様です。総務部の▲▲と申します。
突然のご連絡、失礼いたします。
このたび総務部では、より良いオフィス環境作りを目指し、
社内の自動販売機利用に関するアンケート調査を実施することとなりました。
皆様からの回答結果をもとに、今後の参考にさせていただきます。
忙しい中、お手数をおかけしますが、ご協力いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
依頼理由や依頼内容(期日や欲しいもの)が具体的に書かれており、
「突然のご連絡、失礼いたします」「急なお願いで申し訳ありませんが」などの気づかい表現も盛り込まれています。
さらに、アンケートに回答することで、職場環境が良くなるといった相手のメリットになる情報が書かれているのもポイントです。
【メール文例 2】体調不良で取引先にアポイント変更を依頼するとき
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 ●●様
いつもお世話になっております。株式会社〇〇の▲▲です。
急なお願いで大変心苦しいのですが、
本日のアポイントを延期させていただきたくご連絡いたしました。
昨晩から体調を崩し、病院で検査したところインフルエンザと診断されました。
●●様には予定を開けていただいたにもかかわらず、
ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございません。
体調が回復しましたらご連絡いたしますので、
あらためて日時をご相談させていただけますと幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします。
取り急ぎメールにて失礼いたします。
体調不良のようにやむを得ない事情であっても、
「大変心苦しいのですが」とお詫びする気持ちを表現したうえで、依頼を伝えることがポイントです。
また、体調が優れないうちに変更後の日程を決めてしまうと、予定していた日までに回復できず、
再び日程変更することになるリスクがあります。日程の再調整は回復後に行うようにしましょう。
相手に了承を得るための「急なお願いメール」のフレーズ
急なお願いメールは、相手への配慮を表す「気づかい表現」を組み合わせることで、
より相手のYESを引き出しやすくなります。シーン別に使える表現をいくつか紹介します。
- 頼みごとをするとき:「折り入ってのご相談がございます」
- 文末の表現:「~いただけましたら幸いです」「~いただくことは可能でしょうか」
- 急なお願いをするとき:「突然のお願いで恐縮ですが」「急なご依頼となり申し訳ございませんが」
- 期限を書き添えるとき:「たいへん勝手ではございますが」「ご多用中のところ誠に恐縮ですが」
- 期限が迫っているとき:「差し迫ってのお願いで恐縮ですが、ご協力をお願いできませんでしょうか」
「急な連絡で申し訳ありません」の使い分け方
急なお願いをお詫びする文も、相手によって使い分けることでより丁寧な印象になります。
- ビジネス向けの敬語表現:「突然のお願いで恐縮ですが」「急なご依頼となり申し訳ございませんが」
- 部下や友人向けのカジュアルな表現:「急な連絡ですみません」「突然の連絡、申し訳ないです」
ビジネスでの誠意や謝意は「申し訳ありません」だけでは伝わりにくい
謝罪や気遣い表現を使いこなすだけでは、ビジネスにおいて相手からの信頼を得られないこともあります。そこで、ビジネスメールでお詫びの気持ちを伝えるポイントを紹介します。
対処法や解決策も提案する
謝罪の言葉だけでなく、対処法や解決策を示すことで相手からの信頼にもつながります。
例えば書類が締め切りに間に合わなかった場合には、謝罪とともに「◯時までにかならず提出いたします」と書き添えてください。「いつ届くのだろうか」と心配させてしまう事態を避けられますし、相手が提出見込み日時に合わせてスケジュールを調整しやすくなります。
ただし、とても守れないような対処法や解決策は、書かないよう気をつけましょう。
「申し訳ありません」の多用には注意
連絡するたびに「申し訳ございません」を使っていると、相手から実際のスキル・実績よりもマイナスな印象を抱かれやすくなります。また、本来不要なフレーズを多く盛り込むことで、本題が分かりづらくなり、相手がメールを読む時間が長くなってしまいます。
「させていただく」「いかがでしょうか」なども卑屈な印象を与える可能性があるため、注意して使うようにしましょう。
コミュニケーションで大切なのは、相手の立場になること
依頼メールを作成した後は、送信前に「自分ならこのお願いを引き受けるだろうか」という視点でメールを読み返してみましょう。また、今回紹介した内容は、電話をかけるときにも応用できます。
顔の見えない相手と、より良い関係を築くためのコミュニケーションスキルを磨いていきましょう。
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