悩み・質問

2018/01/22

「輸入統計品目表(実行関税率表)」の見方を覚えておこう!

こんにちは!貿易女子の円(まどか)です。今回は、日本に輸入されている海外の商品すべて関係する「輸入統計品目表(実行関税率表)」についてご紹介しますね♪輸入業務を担当されている方でも、なかなか見ることがない表かもしれませんが、新しく商品を輸入するときには役立ちますし、税率の違いを見るのもおもしろいですよ。では、はじめましょう!

そもそも「輸入統計品目表(実行関税率表)」って何?

すでに貿易実務の仕事をされている方はご存じのことと思いますが、貿易で取引されている商品は、世界各国の税関で通関する際、その素材や使用目的などで分類された番号が割り振られています。現場では、この番号のことを「税番」または「HSコード」と呼ぶことが多いのですが、「輸出入統計品目番号」ともいいます。

※関連記事:「すべての商品には世界共通のコードがついている!?

「輸入統計品目表(実行関税率表)」は、このすべての税番が記載されいている一覧表で、副題(カッコ内)の実行関税率表が示しているように、輸入通関時に適用される関税率を見ることができます。

先輩方の話では「輸入統計品目表」はかつて分厚い本でしか見られなかったそうですが、現在は税関ホームページ(財務省貿易統計)に掲載されていて、誰でも見ることができます(輸入統計品目表、または、実行関税率表と検索すれば出てきます)。

※2017年5月16日の輸入統計品目表(実行関税率表)はこちら

■ 輸入統計品目表(実行関税率表)の例 -第7類 食用の野菜、根及び根茎-

関税率には複数ある!適用される税率の優先順位を知ろう!

商品にかけられる関税率には、国が定めた「基本税率(General)」「暫定税率(Temporary)」「特恵税率(GSP)」「特別特恵税率(LDC)」、WTO(世界貿易機関)が定めた「WTO協定税率」、FTAやEPAなど経済連携協定を締結した国とのあいだで定められた「経済連携協定税率(EPA税率)」があります(実は、上図の表には右に続きがあり、EPA締結国やASEANなど16のEPA税率が並んでいます)。

※関連記事:「FTA、EPA、TPPの違い、わかりますか?

これだけの税率が定められていますが、輸入通関時に適用される優先順位は決まっていて、① 特別特恵税率、② 特恵税率、③ WTO協定税率、④ 暫定税率、④ 基本税率の順番。例外として、経済連携協定(EPA)を締結した国からの輸入品で、その輸入品目に設定されている税率(EPA税率)がある場合は、優先順位の高い税率とEPA税率を比較したときに税率が低い方が適用されます(例:特恵税率が3%、EPA税率2.5%であればEPA税率が適用されます)。

ちなみに「輸入統計品目表(実行関税率表)」には税率が記載されている欄に空欄がありますが、それは設定された税率がないということ。適用税率を優先順位①~⑤の順に見ていくときには、空欄は飛ばします(基本税率はすべての品目に定められているので、税率がまったく定められていない品目はありません)。

すでに商社や貿易会社で貿易実務の仕事をされている方でも、通関手続きについてはフォワーダーに依頼することが多いため、ふだんの業務で「輸入統計品目表(実行関税率表)」を見ることはあまりないかもしれません。ですが、新しい商品を輸入するとなったとき、この表の見方を知っていると役立ちますよ(最終的には、フォワーダーさんに税率を確認するのが確実です)。

では、最後に、本日ご紹介した6つの税率について簡単にご説明しましょう。実務上で覚えておく必要はありませんが、上でご紹介した優先順位とも関連することなので、貿易の仕組みのひとつとして頭のスミにいれていただければと思います。

■基本税率(General)

すべての輸入品目に定められている税率。日本の関税定率法に定められています。

■暫定税率(Temporary)

一定期間に輸入される特定品目を対象とした暫定的な税率。関税暫定措置法で定められています。

■特恵税率(GSP※)

開発途上国または地域を原産地とする特定の輸入品について適用される税率。関税暫定措置法で定められ、一般の関税率よりも低い税率が設定されています。

※GSPは、Generalized System of Preferences(特恵関税制度)の略。

■特別特恵税率(LDC)

国連が定めた後発開発途上国(LDC:Least Developed Country)を原産地とする輸入品に対して適用される税率。関税暫定措置法で定められ、税率は全て無税です。

※輸入通関で特恵税率(GSP)、特別特恵税率(LDC)の適用を受けるには、原則として原産地証明書(C/O:Certificate of Origin)の提出が必要です。詳しくは「原産地証明書を入手して関税をゼロ%に」をご覧ください。

■WTO協定税率(協定税率)

WTO加盟国(164カ国・地域 ※2017年12月現在)を原産地とする輸入品に対し、それ以上の関税を課さないことを約束(譲許)している税率。WTO協定の譲許表で定められています。

■経済連携協定税率(EPA税率)

日本と特定の国との間で結ばれたEPA(経済連携協定)で定められた税率。当該国を原産地とする貨物については、それぞれ締約したスケジュールにしたがって関税が削減または撤廃されています。

※輸入通関時にEPA税率の適用を受けるためには、EPAの原産地証明書の提出が必要です。

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