ダンボール箱以外の輸出梱包の種類
貨物を輸出する際には、その商品の性質や形態に合わせた梱包がされているものです。みなさんは、段ボール箱以外にどんな梱包の仕方があるのかご存知ですか? 今回は、主な梱包の種類をまとめてご紹介します。
梱包の種類は豊富にある
貿易事務の仕事では、出荷する貨物の梱包を選ぶということはあまりありませんが、船荷証券(B/L)やパッキングリスト(Packing List)には貨物の梱包状態(荷姿)が記載されていますので、知っておくとお仕事の際に役に立ちます。
カートン・紙箱(Carton Box *略: CTN、 C/Tなど)
カートンは、厚紙やダンボールでつくった紙箱で、比較的軽量のものを梱包するのに用いられています。箱を数えるときの単位でもあり、「1カートン」、「2カートン」と言います。
木箱(Wooden Case)
工作機械、機械設備などの重量物を梱包するのに使われています。ただ、木箱は、諸外国の植物検疫規制により熱処理や燻蒸(くんじょう)処理などで消毒を行う必要があるため、昔ほど使用されなくなってきています。近年はその代わりに、スチールやトライウォール(強化ダンボール)でできた箱が注目を集めています。
枠箱・クレート(Crate)
枠箱・クレートは、上の写真のように外から貨物を見ることができる箱で、透かし箱とも言われます。機械などの重量物の梱包によく使われますが、内容物が防水を必要とせず、または局部的な処置で足りるときの梱包仕様。クレートの材質には、木材だけでなくスチール製のものもあります。
ベール(Bale)
ベールは、上の写真のように、綿花や干し草、羊毛などに用いられ、素材を圧縮しビニールや布などで巻いたり、テープなどで帯をかけたりする梱包を指します。
麻袋(Gunny bag)
穀物やコーヒー豆、あるいは粉状のものは、袋詰めで梱包されることもあります。写真は麻袋(Gunny bag)ですが、紙袋、ビニール袋もあり、書類には単にBagと記載されることもあります。
樽(Barrel / Cask)
ワインやウィスキーなどはもちろん、塗料などの液体商品には、樽(バレル/カスク)が使われることもあります。ちなみに、小型の樽はケッグ(Keg)と呼んでいます。
その他
他にも、ドラム(Drum)や缶(Can)、束(Bundle)、コイル(Coil)、ロール(roll)など、梱包仕様はいろいろあります。もしB/Lやパッキングリストで見慣れない単語が出てきたら、インターネットなどで調べてみてくださいね。
「貿易・海外営業事務」関連記事一覧
シゴ・ラボでは、その他にも貿易取引に関する知識や実務で使える仕事術など、貿易事務の方に役立つ記事を多数ご紹介しています。他の記事もチェックしてみてくださいね。
貿易業界で働くための貿易用語チェックリスト【入門編】
貿易事務を目指す方に向けて、「まずこれだけは覚えておきたい」現場で頻繁に使われる貿易用語をebookにまとめました。ダウンロードして、ぜひご利用ください。
参考サイト