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2017/11/13

保税地域間の輸送に消費税はかからない!?「保税運送」を知っていますか?

みなさんは「保税運送」とは何かをご存知ですか? 保税運送を簡単に表現すると、国内の保税地域から他の保税地域まで、保税状態のまま貨物を運送することです。今回はこの保税運送の特徴や、保税地域について詳しく解説します。

「保税地域」は国内にあるれけど国内ではない特別地域

保税地域は、外国船や飛行機の国際線が発着する港湾や空港近くに設置されている特別地域です(それ以外の場所にもありますので、後ほどご紹介します)。

通常、輸出入する貨物は、この保税地域に税関の輸出入許可が下りるまで蔵置され、ここに貨物を置いているあいだは輸入貨物に課される関税や消費税も一時留保されます(輸入通関時には支払う必要があります)。

保税地域は、地図上は国内にありますが、ここにある貨物は法律上“外国貨物”として取り扱われるため、貨物の仕分けや保管料などには消費税が課されません。そういう意味で、国内にあるけれど国内ではない…といった特別な地域なのです。
*保税とは、外国貨物に課す関税や消費税が一時留保される、という意味

※関連記事:「日本の中にあるのに日本ではない!?『保税地域』のこと

保税地域から保税地域への「保税運送」は消費税がかからない

保税運送とは、国内にある保税地域と保税地域のあいだを外国貨物のまま、つまり関税や消費税は未払いのまま運送することです。

先ほど、一般的に保税地域は港湾や空港近くにあるとお話しましたが、実は内陸部にも「インランド・デポ(内陸保税拠点)*」と呼ばれる保税地域があり、港の保税地域からインランド・デポまでの運送は「保税運送」となります。

輸入通関はインランド・デポに到着後に行われますし、その区間の保税運送には消費税はかかりません。
*インランド・デポは内陸部の経済発展のために設置された物流施設です

保税運送を行う際には、貨物の到着地を管轄する税関に「外国貨物運送申告書」を提出する必要があります。

ただ、港湾とインランド・デポ間の保税運送が頻繁に行われる場合には、簡易手続きで済ませられるような仕組み(包括保税運送制度)も整えられています。

保税運送が行われるケース

国際展示会(メッセ)では会場が保税展示場となることがあり、その際の貨物(商品)を港湾や空港から会場まで運ぶときも保税運送制度が利用されています。

なお、滅多にないケースではありますが、輸出者の手配ミスなどで貨物の保管場所である横浜港に届かず東京港に入港してしまった…という場合も、税関長から保税運送の許可をもらって保税運送することもあります。

EMSの郵便追跡で「保税運送中」と表示された場合

余談ではありますが、国際郵便EMSでは、届け先の地域を管轄している税関が通関を行うというルールがあります。

例えば、宛先は名古屋だけど成田空港や関西国際空港に到着した場合は、輸出国の航空便の関係で名古屋には送れないこともあるため、到着空港から中部国際空港まで保税運送されます。EMSの郵便追跡で「保税運送中」と表示されたときには、そのように理解しましょう。

保税運送は日本だけの制度ではなく外国にもある制度なので、貿易実務をされている方はぜひ覚えておいてくださいね。

 

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