ヨーロッパの主要な貿易港をまとめてみました
今回は、貿易の拠点のひとつであるヨーロッパの主要港についてご紹介します。日本はアジアの国々やアメリカとの取引が多い国。よって、ヨーロッパの貿易港を知らない方も多いと思いかもしれませんが、ぜひこの機会にぜひ知っておいてくださいね。アジアの主要港については以下の記事もご覧ください。
※関連記事:『アジアの主要な貿易港をまとめました』
ヨーロッパ各国の港を地図で見てみよう!
まずは、ヨーロッパの貿易港の全体図をご覧ください。
みなさん、いかがですか? フランスの「マルセイユ港」、イタリアの「ジェノバ港」など、歴史好きな方にはお馴染みかもしれない古くからの貿易港もあれば、初めて聞いた地名もあるのではないでしょうか。
ヨーロッパには約50の国々があり、海に面している国と面していない国があるため、すべての国に貿易港があるわけではないのも特徴のひとつ。ですから貿易港には、隣国まで敷かれていて鉄道輸送ができる設備が整えられているところも多いのです。
なお、ヨーロッパの貿易港の取扱貨物量は、各国の人口もアジア諸国より少ないこともあり、統計上それほど多くはありません。
また、地図ではご紹介できませんでしたが、比較的、海に面したところが多い国、たとえばイギリスやフランス、スペイン、ポルトガル、イタリアなどは、国内に有力な港が複数あり、ひとつの港に貨物が集中することがない、というのも巨大な貿易港が少ない理由のひとつでしょう。見方を変えれば、各港がそれぞれ発展したということで、歴史の長さが感じられますね。
ヨーロッパの三大貿易港は、ロッテルダム港、アントワープ港、ハンブルグ港
そんなヨーロッパで群を抜いて大きい貿易港が、オランダの「ロッテルダム港」。次いでベルギーの「アントワープ港」、ドイツの「ハンブルグ港」と続きます。この3つの港については、貿易に携わっている方、興味のある方にはぜひ覚えていただきたいところ。
ちなみに、ロッテルダム港の港湾取扱貨物量は、世界でも第6位。日本で一番取り扱い貨物量の多い名古屋港と比較しても、約2倍の規模です。
ロッテルダム港については、「ヨーロッパ最大の貿易港はオランダにあり!」でもご紹介していますが、港は河口の両岸や中州が保税地域となっており、その長さは約40km(東京—横浜間くらい)、総面積は約1万ヘクタール(東京ディズニーランドとディズニーシーの2つのテーマパークが100個入るくらい)もあるのです!
そして、この港からヨーロッパ各国の港へと貨物を輸送する体制も整っているため、貨物の取扱量が多く、通称「ユーロポート」とも呼ばれています。
「アントワープ港」や」「ハンブルグ港」もまた、ロッテルダム港のように河口に港があり(アントワープ港はスヘルデ川、ハンブルグ港はエルベ川)、両岸をCの字にたどると全長約50kmもの長さがあります。
東京駅から鎌倉駅、あるいは藤沢駅までの距離が約51kmですから、こちらもいかに大きな港であるかはイメージしやすいのではないでしょうか。
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