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2023/04/27

Credit Note(クレジットノート)・Debit Note(デビットノート)とは?意味や違いを解説

著者: パソナ キャリアコーチ(貿易担当)

Credit Note(クレジットノート)・Debit Note(デビットノート)とは?意味や違いを解説

今回は「クレジットノート」と「デビットノート」という貿易取引書類についてご紹介します。貿易実務の参考書には、あまり紹介されていない書類ですが、実務では時折必要となる書類なので、知らなかった方や知識として持っておきたい方は、この機会にぜひ覚えてくださいね。

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支払いを約束する「クレジットノート」、支払いを求める「デビットノート」

「クレジットノート(Credit Note)」と「デビットノート(Debit Note)」について解説する前に、この書類がどのようなときに発行されるのか、その背景から説明していきましょう。

すでに貿易事務のお仕事をされている方はご存知だと思いますが、貿易取引では、輸出者(売主)が輸入者(買主)へ送った“商品の到着”と、輸入者から輸出者への“商品代金の支払い”には時差があります。(スーパーなど小売店では、商品の支払いと受け取りが同時に行われますが、貿易取引ではそのタイミングがズレます。)

輸入者が商品を受け取る前に支払うケース、商品を受け取ってから支払うケースなのかは、輸出入者の関係性によっても異なりますが、一般的には前者のケースの方が多くあるようです。

どちらの場合でも、届いた商品に欠陥品がなく、数量も正しく入っていれば何も問題は起こらないのですが、万一注文した商品が入っていなかったり、数量が足りていなかったり、あるいは輸送中の荷崩れなどでの(商品として使いものにならない)不良品があったりする場合は、その分の商品代金の支払いについて揉めることになります。

※商品を受け取ってから支払う場合は、商品確認後に代金を支払う輸入者が優位に立って交渉を進められるのですが、商品を受け取る前に支払う場合は、輸入者はすでに支払ってしまっているため、輸出者のミスであっても、返金の交渉を強いられます。

実務では、こうした問題が発生したら輸入者からすぐに輸出者に欠品や不良品があったことを伝え(メールする/文書にして送る)、証拠書類、写真など一緒に送ります。そして、その輸入者のクレームを輸出者が受け入れたとき(非を認めたとき)に、出番となるのが「クレジットノート(Credit Note)」と「デビットノート(Debit Note)」です。

ちなみに、「クレジットノート」は輸出者が輸入者に対して返金を約束する(債務を認める)書類、「デビットノート」は輸入者が輸出者に対して返金を請求する(債権を請求する)ときに発行する書類になります。

この2つの書類は対になる書類ですが、実務では両者がそれぞれ発行するということはなく、どちらか一方が発行すればもう一方は発行することはありません。(上記のようなケースの場合は、輸出者が返金を約束する「クレジットノート」を発行だけで済ますケースが多いです。)

ただ、ご注意いただきたいのは、「クレジットノート」や「デビットノート」という書類は伝票的な性質、書類が発行されたからといって、ただちにその金額が支払われることは少ないということ。どちらかといえば継続的な取引をしている中で、次に支払いがあるときに相殺(ネッティング)するために利用されることが多いです。

この相殺して決済するネッティングという方法は貿易特有の商慣習ですが、これは返金する金額が小さければ、海外送金の手数料の方が高くつくということも理由のひとつでしょう。ただ、相殺することがルールとして決まっているわけではないですし、返金金額だけで送金しても問題はなく、相手との交渉次第です。

※国によっては、ネッティングが認められない国があります。「クレジットノート」や「デビットノート」を発行するような事態が起きたら、交渉時に確認するようにしましょう。

補足になりますが、「クレジットノート」「デビットノート」の書類様式は決まったものはなく、会社によって異なります。どんな書式なのか興味のある方は、「Credit Note」、「Debit Note」で画像検索してみてくださいね。いろんなフォームが見られます。

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参考サイト

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