派遣の副業やダブルワークはOK?お仕事の選び方や確定申告の方法を徹底解説!
「本業とは別に、自分の趣味や好きなことを仕事にしたい」「もっとスキルを磨きたい」「収入アップを実現したい」などの希望をかなえる手段のひとつに「副業」があります。副業を始めたいと思ったときには、ライフスタイルに合った働き方のできる派遣がおススメです。
今回は、「派遣のお仕事がない大型連休に単発バイトがしたい」「ブログやYouTubeで得た副収入を派遣会社へ申告する必要はある?」など派遣の副業に興味がある方へ、副業を始める前に気を付けること、確定申告・副業を選ぶ際のポイントなどについて紹介します。
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- 目次
- 派遣社員はダブルワークしても良いのか?
- 副業人口は、今後ますます増加していくことが予想される
- 派遣の副業を選ぶ際のポイント
- 派遣社員がダブルワークを始める前に気をつけること
- ダブルワークを上手く続けるには
- ダブルワークに関するQ&A
- ダブルワークを始める前に、まずは本業を見直してみよう
派遣社員はダブルワークしても良いのか?
副業推進の動きが加速する中で、「自分もダブルワークをしてみたい!」と考えている方もいらっしゃるでしょう。では、派遣社員のダブルワークは認められているのでしょうか?
派遣社員は基本的にダブルワークをしても大丈夫!
結論から言うと、派遣社員のダブルワークは基本的にOKです。ただ、派遣会社によってはダブルワークを禁止しているところもあるため、必ず就業規則を確認しておきましょう。同様に、ダブルワークを行うもうひとつの企業の就業規則も事前に確認する必要があります。
※関連ページ:限られた時間の中で働きたい|パソナ
本業・副業・ダブルワークの違い
一般的にダブルワークとは、複数のお仕事をしている状態のことを言います。
複数のお仕事の中で、メインのお仕事が本業。「本業とは別に副収入を得るためのお仕事」「本業のかたわらに行うお仕事」が副業とされています。副業は本業の労働時間外で、本業よりも少ない労力で行うことが一般的です。
また、ダブルワークと同じ意味を持つ「兼業」という言葉もありますが「兼業農家」という言葉があるように、一般的に「本業と副業を同じくらいの労力で、兼ねて行う」という意味合いが強いようです。
副業は「原則自由」の時代へシフト!
「本業に支障をきたす」「情報漏洩のリスクがある」「公序良俗に反する副業の場合、会社の信用を落とす」などの理由から、これまで多くの企業が、副業を禁止にしてきました。
その流れが大きく変わったのは、平成30年1月。厚生労働省が副業・兼業の普及促進を図り、副業・兼業について、企業や働く方が現行の法令のもとでどういう事項に留意すべきかをまとめたガイドラインを作成しました。
令和4年7月には、副業・兼業を希望する労働者が、適切な職業選択を通じ、多様なキャリア形成を図っていくことを促進するため、さらにガイドラインが改定されました。
<副業・兼業の促進に関するガイドライン>
1 副業・兼業の現状
(2) 副業・兼業に関する裁判例では、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由であり、各企業においてそれを制限することが許されるのは、例えば、
① 労務提供上の支障がある場合
② 業務上の秘密が漏洩する場合
③ 競業により自社の利益が害される場合
④ 自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合
に該当する場合と解されている。※引用資料:「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和4年7月8日改定版)|厚生労働省(PDF)
このように、厚生労働省は「本業に支障が出ない程度に行う」「企業秘密を守る」「会社に不利益を与えない」という条件つきで、副業・兼業を行う環境を整えるよう、企業に働きかけを行っています。
そのため、今回の大幅な改定が、副業の普及に一役買うのではないかと期待されています。
副業人口は、今後ますます増加していくことが予想される
厚生労働省が2018年1月に策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」には、労働者・企業双方にとっての副業のメリットと留意点が記されています。
本ガイドラインは、副業・兼業を希望する者が年々増加傾向にある中、安心して副業・兼業に取り組むことができるよう、副業・兼業の場合における労働時間管理や健康管理等について示したものである。
【労働者】
メリット:
① 離職せずとも別の仕事に就くことが可能となり、スキルや経験を得ることで、労働者が主体的にキャリアを形成することができる。
② 本業の所得を活かして、自分がやりたいことに挑戦でき、自己実現を追求することができる。
③ 所得が増加する。
④ 本業を続けつつ、よりリスクの小さい形で将来の起業・転職に向けた準備・試行ができる。留意点:
① 就業時間が長くなる可能性があるため、労働者自身による就業時間や健康の管理も一定程度必要である。
② 職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務を意識することが必要である。
③ 1週間の所定労働時間が短い業務を複数行う場合には、雇用保険等の適用がない場合があることに留意が必要である。【企業】
メリット:
① 労働者が社内では得られない知識・スキルを獲得することができる。
② 労働者の自律性・自主性を促すことができる。
③ 優秀な人材の獲得・流出の防止ができ、競争力が向上する。
④ 労働者が社外から新たな知識・情報や人脈を入れることで、事業機会の拡大につながる。留意点:
① 必要な就業時間の把握・管理や健康管理への対応、職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務をどう確保するかという懸念への対応が必要である。※引用資料:「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和4年7月8日改定版)|厚生労働省(PDF)
経団連が2022年に行った「副業・兼業に関するアンケート調査結果」によると、副業を認めている企業は66.7%に及びます。厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定した2018年時点では、経団連の同調査で副業を認めている企業は41.4%でした。コロナ禍によって広まった在宅勤務やテレワークなどをきっかけに、今後も副業やダブルワークは増加していくことが予想されます。
※参考資料:副業・兼業に関するアンケ―ト調査結果|一般社団法人 日本経済団体連合会
派遣の副業を選ぶ際のポイント
適性に合った仕事かどうか
フルタイムの本業にプラスして副業も始めると、長時間働くことになります。肉体的にも精神的にも負担が掛かりますので、副業は自分の適性に合ったお仕事を選ぶようにしましょう。
例えば、人と話すのが好きな方は接客・販売のお仕事やオンラインコーチなど。料理が趣味の人は家事代行や料理教室の講師、運動が好きな人はスポーツインストラクターなど、好きなことを活かしたお仕事を選ぶのもおススメです。
リモートワークが可能かどうか
通勤の必要がないリモートワークであれば、メインのお仕事がある日でも移動時間をかけずに働けます。データ入力や原稿作成、デザイン作成や翻訳など幅広い求人がありますので、自分のスキルを活かし、空いた時間を有効活用できる副業を探してみましょう。
※関連ページ:テレワーク・在宅勤務の派遣の仕事一覧|パソナJOBサーチ
シフトが柔軟な仕事かどうか
メインの仕事に合わせて無理なく働くためには、シフトが柔軟であることも大事な条件です。
副業に応募する際は、あらかじめ他で仕事をしていることを伝えておきましょう。本業の仕事が終わってから出勤する場合は、無理のないタイムスケジュールを考える必要があります。
休日に働きやすい単発バイトも
突発的に残業が発生するなど本業のある日に予定が組みにくい場合は、休日に副業をするのもおススメです。本業と副業の両立ができるか不安という方も、まずは休日を利用して1~2日だけの単発バイトから始めてみてはいかがでしょうか。
派遣社員がダブルワークを始める前に気をつけること
派遣社員がダブルワークをはじめるときには、「副業は本業に支障をきたさない範囲で行う」ということを心がけましょう。また、派遣会社への副業申請が必要な場合もありますので、ダブルワークを始める前に派遣会社に確認しておくことが重要です。
派遣会社が禁止していることがある
ダブルワークを禁止する法律がなくても、会社側の就業規則で副業が禁止されていることもあります。副業を始める前に、登録している派遣会社の就業規則を確認してください。
「確定申告」が必要になることも
通常、派遣社員の場合は派遣会社が年末調整を行うため、個人での確定申告は不要です。ただし、副業で得た収入が20万円を越えた場合は、確定申告が必要になります。
副業で給与所得を得た場合
本業と副業で、2ヶ所から給与所得を受けているケースがこれに当たります。副業での年間所得が20万円を越える場合は、自分で確定申告をしなければなりません。
副業で事業所得や雑所得を得た場合
ハンドメイド品の販売やブログの広告収入などで利益を得た場合は、事業所得または雑所得の扱いになります。収入から、業務に必要なPCなどの機材や材料費、交通費などの経費を差し引いた所得金額が20万円を越えた場合に、確定申告の義務が発生します。
なお、65万円の特別控除が受けられる青色申告をする場合は、貸借対照表や損益計算書などの決算書類も必要となります。申告の際は、副業の種類や内容によって判断しましょう。
ダブルワークを上手く続けるには
まずは本業と副業、どちらも疎かにならないように予定を立てましょう。また体調を崩さないように休息をしっかり確保することも大切です。本業と副業を同日に続けて行う場合には、どちらの就業先にも迷惑がかかることがないよう残業などを考慮し、本業と副業の終業時間と始業時間の間は余裕を持たせるようにしましょう。
ダブルワークに関するQ&A
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Q.副業を派遣会社に申告する必要はある?
A.派遣会社が副業を禁止していないのであれば申告の義務はありませんが、副業を始める前に必ず就業規則を確認しましょう。申告する必要がない場合は、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えないようにしっかりと自己管理しましょう。
本業・副業ともに雇用されている(フリーランスでない)場合、仮に1日のうち本業8時間+副業2時間働くと通算で10時間労働となります。うち2時間は法定外労働であるため、割増賃金の対象に。
本業・副業どちらから支払われるかについては、原則として後から労働契約を締結した雇用主に支払義務があります。ただし、先に締結した企業で残業が発生した場合は、そちらから支払われます。
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Q.派遣会社で働きながら別の派遣会社でも働くことはできる?
A.双方の派遣会社の就業規則で副業が認められていれば、派遣×派遣のダブルワークも可能です。 -
Q.派遣の就業先から貸与されたPCを副業で使うことは可能?
A.就業先から貸与されたPCを、副業や私的な目的で利用してはいけません。「会社からの貸与物」という意識を強く持ち、自己判断による私用は控えましょう。PC以外にもスマートフォンやUSB、文房具、制服など会社からの貸与品も同様です。
ダブルワークを始める前に、まずは本業を見直してみよう
給与アップやスキルアップを目的に副業をしたいと考えているなら、本業のお仕事内容をレベルアップさせることで課題が解決することもあります。副業にチャレンジする前に、なぜ自分が副業に興味があるのか自己分析をしたり、派遣会社の営業担当やキャリアコーチへ相談したりしてみてはいかがでしょうか。
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