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2018/10/11

派遣の経験だけだと、転職しても正社員になれないって本当!?

著者: パソナ キャリアコーチ

派遣の経験だけだと、転職しても正社員になれないって本当!?

これまで派遣社員として働いてきた方は、派遣の経験だけで転職しても正社員になれないのでしょうか? その答えは「どちらともいえない」というのが現状です。つまり、派遣社員から正社員に転職できる人と、そうでない人がいます。今回は、派遣社員から正社員への転職を成功させる方法について考えてみましょう。

目次
派遣社員から転職して正社員に「なれる人」と「なれない人」の違い
派遣社員から正社員への転職を成功させる方法とポイント
派遣社員から転職して正社員になるメリット・デメリット
まとめ

派遣社員から転職して正社員に「なれる人」と「なれない人」の違い

派遣社員から転職して正社員に「なれる人」と「なれない人」の違い

派遣社員の経験だけで、転職して正社員に「なれる人」と「なれない人」がいるのはなぜでしょうか?両者の違いについて確認してみましょう。

正社員として採用されやすいタイプ

正社員として採用される可能性が高いのは、以下のようなタイプです。

スキルが高い

派遣社員からの転職に限らず採用試験で重視されるのは、スキルの高さです。事務系であればPCスキルはもちろん、英語(TOEIC)などの語学力にも注目が集まっています。これらは、派遣社員としての働き方を継続する際にも時給アップといった評価につながる場合がありますので、日頃からしっかり研鑽しておいて損はありません。派遣会社のなかには、スキルアップセミナーや研修などが充実しているところもあるため、積極的に受講しながらスキル向上に務めましょう。

また、ビジネスマナーはもちろん派遣先での人間関係が良好であるなど、ヒューマンスキルの高さも重視されています。明るい挨拶や周囲への細やかな気遣いなどは、派遣社員であっても磨けるスキルです。日々の業務のなかでも意識してレベルアップしていきましょう。

派遣社員と正社員の「雇用形態の違い」をきちんと理解している

派遣社員と正社員の雇用形態の違いやメリット・デメリットをよく理解しておくことも転職成功への第一歩です。2018年に政府が発表した「働き方改革」を前提して、派遣社員はもちろんのこと正社員の雇用制度も大きく変化しつつあります。まずは、こうした政府施策や、労働者派遣法など理解し、派遣社員と正社員の雇用形態の違いをしっかりと理解しておきましょう。

それぞれのメリットを知ることで、「なぜ正社員になりたいのか」が明確になり、社会人として視野を広げることにもつながります。自分が望んだ働き方を選ぶという意味でも、雇用形態の違いを知っておくとよいでしょう。

正社員になりたい理由が明確である

「なんとなく派遣より正社員の方がよさそう」では、採用担当者に熱意が伝わりません。明確な理由がないままでは、正社員採用となる可能性も低くなってしまいます。まずは前項の通り、派遣社員と正社員の雇用形態・働き方の違いをよく知り、長期のキャリアアッププランをしっかりと設計してみることが大切です。

そのうえで、「正社員になりたい」「この会社に転職したい」という理由が明確であることが転職を成功させる重要なポイントといえるでしょう。

正社員に採用されにくいタイプ

一方で、正社員になる可能性が低い傾向にあるのは以下のようなタイプです。

労働意欲や学習意識が低い人

仕事に対して責任感が薄い人、また積極性に乏しく学習意欲の低い人は、企業からの評価が下がってしまいます。正社員への転職はもちろん、派遣社員としての働き方を続けるとしても、派遣先が限られることでしょう。

飽きっぽく、あきらめが早い

正社員は、無期雇用になります。派遣社員の感覚のまま、期限付きで職場が変わることを想定していると、正社員としての働き方に不満を感じてしまうかもしれません。正社員の場合は、長期にわたるキャリア形成を見据えて採用を行っている企業がほとんどです。

同じ環境で働き続けたくない、自分の得意分野でないとわかったら職場を変えたいといった願望があるのであれば、正社員としての働き方は希望と一致しないでしょう。派遣社員として、契約上の条件を除き少なくとも2~3年は1つの企業で働き続ける実績が必要かもしれません。

働き方の将来設計について、具体的な考えが浮かばない

正社員になるには、「将来にわたってどのような仕事がしたいのか。/どのようなキャリアを築きたいのか。」といった長期的なキャリアプランを考える必要があります。

もし「給料アップを目指したいけど、休みも十分にほしい。」など、目先の条件でしか働き方を選べないのであれば、転職を成功させることは難しいかもしれません。たとえ正社員として採用されたとしても、状況によっては、また転職を考えることになるでしょう。

派遣社員から正社員への転職を成功させる方法とポイント

派遣社員から正社員への転職を成功させる方法とポイント
ここでは具体的に、派遣社員から転職を成功させ正社員になる方法について考えてみましょう。

派遣社員から正社員になった人の実態を知る

まずは、実際に派遣社員から正社員になった人の体験談や実情を聞いてみることから始めてみましょう。派遣仲間や友人・知人などから、あらゆる転職成功例を聞いてみる機会を作りましょう。たくさんの情報を得るうちに、転職に成功した人のタイプやスキルレベルなどを客観的に分析することができます。また、派遣から正社員への登用に前例がある企業は、今後も同様に正社員登用の可能性がある会社だともいえます。できれば企業名も確認して転職活動に活かしましょう。

正社員への採用ルートはどんなものがある?

正社員になるための採用ルートには、いくつかのパターンがあります。自分の希望する仕事や働き方には、どのルートが最適なのかよく考えてみましょう。

1. 紹介予定派遣で正社員になる
紹介予定派遣とは、正社員などの直接雇用前提として、一定期間派遣社員として働く制度です。就業先の企業側と働いている本人、双方に相手を見極める期間があることから、ミスマッチが起こりにくいというメリットがあります。また、派遣会社が正社員雇用までの交渉・調整をサポートしてくれるのも魅力です。

※関連記事:『派遣から正社員になる方法!ポイントとメリット・デメリットを解説

2. 派遣社員として働いている会社で正社員になる
現在、派遣社員として働いている企業において、それまでのスキルが認められて正社員に登用されるケースがあります。ただし、大企業ほど正社員になる前に契約社員という段階を経る場合が多いため、契約社員から正社員になるまでにどれくらいの期間がかかるのかは事前に確認したうえで、自身の目指す働き方とマッチしているか、よく考える必要があるでしょう。

3. 転職情報サイトやハローワークを利用して転職活動する
登録した人材派遣会社や派遣先の企業を頼らずに転職活動を行う場合には、自力で転職先を見つけることになります。インターネットなどで手軽に情報収集しやすい転職情報サイトの利用はもちろん、転職エージェントを利用したり、ハローワークが行っている雇用促進の制度を利用したりすることになるでしょう。

自分のキャリアと強みを知ろう

転職を成功させるには、明確な志望動機が必要です。そのためには、自身のキャリアを振り返り、自分の強みやできることを認識する必要があります。その際、派遣会社がおこなっているキャリアカウンセリングなども利用して、自身のキャリアや強みを考える機会を作ってみましょう。そのうえで、「なぜこの会社で正社員として働きたいのか」を具体的に志望動機として応募書類に記入し、面接時もはっきりとアピールすることが大切です。

派遣社員から転職して正社員になるメリット・デメリット

派遣社員から転職して正社員になるメリット・デメリット

派遣社員から正社員になることのメリットやデメリットを理解していないと、転職をする理由があいまいになってしまいます。まずは、派遣社員と正社員の違いを理解しておきましょう。

まず、正社員を目指す理由としてよくあるのが、「社会的信用度の高さ」を求めるものです。しかし、これは終身雇用が当たり前だったころの評価にすぎません。企業の倒産や吸収合併などが相次ぐ現代において、「正社員=絶対的な安定」という公式は崩壊しつつあります。

また、これから結婚・出産を迎える人には、住宅手当、産休・育休制度の取得が正社員のメリットと考える人もいるでしょう。しかし、派遣であっても、福利厚生が充実し、子育てサポートが手厚い派遣会社もあります。正社員を目指す理由を明確にしたうえで、どんな働き方がしたいのかを考える必要があるでしょう。

まとめ

まとめ

派遣社員として働き続けるとしても、転職して正社員になるとしても、どちらが良いというものではありません。あくまでも自分自身が望む働き方と、将来的なキャリアプランによって、選択は大きく変わってきます。結果的に、正社員を目指すことを決断したとしても、派遣社員として「今」懸命に働くことが、将来の理想の働き方を叶えるといえるでしょう。

参考サイト

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。