経理の残業時間って?残業が少なめで、ワークライフバランスがとりやすいって本当?
事務系のお仕事の中でも、安定的な人気を誇る「経理」のお仕事。人気の理由のひとつは、業務の年間スケジュールが決まっており、残業時間がコントロールしやすいという点にもあるのではないでしょうか。
繁忙期になると、残業が発生する場合もありますが、具体的にいつ頃・どの程度の残業が発生しそうか知っておくと、前もってスケジュールが立てやすいですよね。また、経理職への転職を考えている方にとっては、ワークライフバランスが取れた働き方ができるかどうかも、気になるところでしょう。
そこで今回は、経理職の残業時間の目安やワークライフバランスについてご紹介します。
- 目次
- 一般的な経理の残業時間って?経理のワークライフバランスについて
- 経理には、残業が発生しやすい「繁忙期」と余裕のある「閑散期」がある
- 残業時間を上手にコントロールするヒント
- 残業時間をコントロールして、ワークライフバランスがとれた働き方を実現しよう!
一般的な経理の残業時間って?経理のワークライフバランスについて
まず気になるのは、一般的に経理がどのくらい残業をしているかという点ですよね。それに合わせて、経理職の働き方やワークライフバランスについても見ていきましょう。
残業時間について
基本的に経理は、他の職種と比べて「残業が少なめ」のお仕事だとされています。会社規模や経理部門の体制、役職などによっても異なりますが、経理の平均的な残業時間は、月10時間以内~20時間程度。
経理は、日次・月次・年次で定期的に対応する業務スケジュールが決まっているため、ある程度自分の采配で業務量や残業時間の調整がしやすい傾向にあるようです。
ただし、経理のお仕事には「閑散期」と「繁忙期」があり、月末・月初や決算期など、業務が集中する繁忙期には残業が増えることもあります。また、企業によっては、繁閑期のある経理職にフレックスタイム制*を導入しているケースもあります。
*就業規則で決まっている一定期間の総労働時間の枠内で、労働者本人が出退勤時間や労働時間を決めることができる制度
ワークライフバランスについて
先ほどご紹介した通り、経理は定期業務や繁閑期がある程度決まっているため、計画的に業務を進めていけば、日々の業務量を調整しやすいお仕事。
繁忙期は残業が発生する可能性はあるものの、閑散期は基本的に残業が少なめなので、メリハリをつけた働き方ができると言えるのではないでしょうか。
また、閑散期がある程度決まっているため、有給休暇の取得などの休暇日程も調整しやすく、他の職種と比べても経理は「ワークライフバランスがとりやすい職種」とされています。
※関連記事:『経理はワークライフバランスがとりやすい?経理職の働きやすさについて』
経理には、残業が発生しやすい「繁忙期」と余裕のある「閑散期」がある
先ほどから何度か登場している「閑散期」と「繁忙期」というキーワードですが、具体的に経理の繁閑期はいつ頃なのでしょうか。
経理にとっての重要な業務が集中する「繁忙期」と、比較的業務が落ち着く「閑散期」が具体的にいつなのか、月次・年次に分けて解説します。
繁忙期
月次→月末・月初
月次業務の処理のために、月末から月初にかけて忙しくなる経理ですが、特に忙しくなるのは、月末よりも「月初」。月末に締め切った処理を行う重要な業務が、月初に待ち受けています。
・取引先からの入金確認
・前月末締めの売上、支出、請求書などの数値チェック
・試算表、帳簿の締め切り
・経費精算
・月次決算書作成~月次報告
・源泉所得税の納付(毎月10日) など
一般的に、これらの業務を月初の第1~第10営業日に行います。他にも、経理で給与計算を担当している場合は、給与の締め日から支払い日までも忙しくなるでしょう。
年次→3~4月(3月決算の場合)、12月など
年度末~年度初めは、業務が集中するため、3~4月は年間を通じて一番忙しい時期となります。場合によっては、6月頃に行われる株主総会の時期まで、忙しい期間が続くこともあるでしょう。
また、年末調整関連の業務で忙しくなるのが12月。控除関係の書類を手配・回収し、個々に過不足の精算を行うなどの作業が増えます。また、賞与の支払い処理なども発生するでしょう。
いずれも、これらの業務を平常業務と並行して行うため、繁忙期は残業が増える可能性があります。
閑散期
月次→月の中旬
さきほどご説明したように、月末・月初は業務量が増えるものの、処理が少ない月の中旬は比較的業務が落ち着きます。
年次→8月~10月
7月に源泉税の納付や保険関連の手続きを終え、8月に入ってしばらくは1年で最も余裕のある時期になります。
ただ、中間決算がある企業は、上半期の決算月である9月~10月にかけても忙しくなることがあるでしょう。
閑散期に、勤務時間を少なめに調整したり、休暇を取ったりして、繁忙期との業務量・業務時間を調整している方も多いようです。
残業時間を上手にコントロールするヒント
これまでご紹介してきたように、経理には繁忙期と閑散期があり、メリハリをつけた働き方が可能です。さらに、個々人の意識によっても、さらに残業時間を上手にコントロールできるようになるでしょう。そのためのヒントをご紹介します。
繁忙期に向けて前倒しして業務を進める
経理は日次・月次・年次で基本的な業務スケジュールが決まっており、ある程度は個人の裁量で業務を調整できるお仕事。
そのため、決まっているスケジュールを見越して業務配分を組み立てたり、余裕のある時期になるべく前倒しして仕事を進めたりしておけば、繁忙期の忙しさを緩和できるはずです。
「今日の頑張りが、繁忙期の自分を助けるんだ!」と思って、目の前の業務に集中しましょう。
経理知識を増やし、さらにパフォーマンスを上げる
経理の業務知識やスキルを高め、実務のパフォーマンスが上がれば、さらにお仕事を進めやすくなりますよね。
ワンランク上の簿記資格や経理の実務スキルを測定する「PASS」などの資格を取得して、専門性を高めることもオススメです。閑散期こそ、勉強を始めるチャンスですよ!
どうしても残業を避けたい方は、派遣で働くという選択肢もある
「残業ゼロ」にこだわりたい!そんな方は、派遣で働くことを検討してみてはいかがでしょうか。
派遣という働き方は、勤務時間を選びやすいのが魅力のひとつ。派遣会社でお仕事を探す際に「どうしても残業は避けたい」と伝えることで、希望する働き方にあったお仕事を案内してもらえるでしょう。
派遣のお仕事で経験を積んでから転職したり、紹介予定派遣制度を利用したりすることで、将来的に正社員を目指すという方法もありますよ。
※関連記事:『「紹介予定派遣」って何?メリットや特徴から派遣社員・正社員との違いまでご紹介!』
残業時間をコントロールして、ワークライフバランスがとれた働き方を実現しよう!
月末・月初や決算期などの繁忙期以外は残業が少なめの経理は、比較的ワークライフバランスがとれた働き方を実現しやすいお仕事。
専門的な職種でもあるので、安定した収入が得られることや、常に一定の求人数があることも経理のメリットと言えるでしょう。
パソナでは残業時間の目安や働き方のご希望を伺ったうえで、条件に合った経理のお仕事をご案内しています。お仕事をお探しの方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。
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