悩み・質問

2015/12/14

貨物海上保険を申し込むタイミングはいつ?

こんにちは!貿易女子の円(まどか)です。

本日は、貿易取引における「貨物保険」(保険会社によって名称が異なり、貨物海上保険、外航貨物保険とも呼ばれます)についてご紹介します。この保険については、たくさん説明することがありますが、今回は「なぜ保険をかけなければいけないのか?」、「誰が、いつ、保険をかけるのか?」など、基本的な内容を把握していただければと思います。では、さっそく始めましょう!

そもそも保険はかけなければいけないもの?

貿易取引は、国際間の取引なので運送距離や時間も長く、事故や破損などのリスクが高くなります。そのため、輸送中に商品の破損や損壊が発生した場合に金銭的損害を補うため、貨物保険をかける※のが一般的です。

※少し専門的な言葉になりますが、(保険により)金銭的損害を補うことを「填補する」といいます。また、保険をかけることは「付保する」といいます。

貿易取引には保険を強制する法や規則がないため、「必ず保険をかけないと貿易取引ができないのか?」と聞かれれば、「できないわけではない…」という回答にはなります。ただ、長い輸送は商品に対してダメージを与える可能性も高いですし、天候による予期せぬトラブルも起こり得るため、無保険での取引はおすすめしません。実際、国内取引と比較すれば、貿易取引は、輸送中のアクシデントやトラブルが起きることも珍しくないので、貨物保険には必ず入りましょう。

ところで、貨物保険は、貨物“海上”保険という名称でも呼ばれるのですが、“航空”貨物に関する保険も含まれています。貿易未経験者の方には、ちょっと変に思われるかもしれませんが、ぜひ覚えておいてくださいね。

輸出者、輸入者のどちらが保険をかける?

保険をかけるタイミングについてお話しする前に、輸出者、輸入者のどちらが保険に入るかについてご紹介しておきましょう。

輸出者、輸入者のどちらが付保するのかは、インコタームズによって決まります。原則として、国際運送期間中に危険リスクを負うことになっている側が、貨物海上保険の契約をするのですが、CIP、CIF条件は例外で、輸送期間中、危険負担することになっている輸入者ではなく、輸出者が保険契約します。

■保険契約者になるもの

インコタームズ 保険契約者
EXW 輸入者
FAS 輸入者
FOB 輸入者
FCA 輸入者
CFR 輸入者
CPT 輸入者
インコタームズ 保険契約者
CIF 輸出者
CIP 輸出者
DAP 輸出者
DAT 輸出者
DDP 輸出者

保険をかけるタイミングは?

貨物保険の保険期間は、原則として輸出地点(倉庫など)から輸入地点(倉庫など)までとなっています。そのため、保険契約者は、その取引の輸送において無保険期間が生じないよう、“運送が開始する前に”貨物保険に加入する必要があります。

ただ、売買契約を締結した直後は、船名や出港日など貨物保険の申し込むに必要な情報が確定していません。そこで、通常、保険契約者は「予定保険」に入ります。(予定保険というのは、輸送の詳細が決まる前に仮の内容で加入しておく保険のことです)。

その後、船積通知(Shipping Advice)※が来て、船名や出港日が確定した時点で保険会社に確定申込を行います。(確定申込がされたものを「確定保険」といいます。)

※船積通知について詳しく知りたい方は、こちらをお読みください。

ちなみに、予定保険には、取引のたびに申し込む「個別予定保険」と、一定期間内のすべての輸入貨物を予定保険にしてくれる「包括予定保険」があります。貿易取引の頻度が高い会社では、「包括予定保険」に入っていることが多いのですが、会社によって方針は異なりますので、気になる方は一度確認してみましょう。

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