英語の「略語」の成り立ちって?2種類あることを知っていますか?
皆さんは、英語の「略語」といえば、どのような単語を思い浮かべますか?「略語」は英語で “abbreviation” と言います。今回は私たちが日常生活の中で、何気なく使っている略語の成り立ちについてご紹介します。
DIY、ATM、ETC…英語にもたくさんある 「略語」
私たちがなじみ深い「略語」といえば、DIY、ATM、ETCなど、もはや英語の「略」ではなく、一般的な用語として使われているものもたくさんありますよね。中には、これらを略語ではなく英単語そのものだと認識されている方もいらっしゃるかもしれません。
略語は元々の英語の形、つまりいくつかの英単語が並んだ言葉を短縮させたものなのですが、こういった「略語」の成り立ちには“2つのルール”があることをご存知でしょうか。それぞれについて、分かりやすくご説明します。
略語の成り立ちのルール① initialism(イニシャリズム)
ひとつ目のルールは、“initialism(イニシャリズム)”。これは、連なった単語の頭文字(イニシャル)を、それぞれアルファベットで読んだもの。先ほどご紹介した「略語」は全てinitialismです。このルールで成り立っている「略語」はとても多いのですが、イメージをつかみやすいよう、先ほどの略語でご紹介します。
DIY(Do It Yourself)
本来の意味は「自分でやる」。大工仕事を日曜大工として自分でやる、という意味合いから、日本のホームセンターに当たるお店を、“DIY shop” と呼びます。
ATM(Automatic Teller Machine)
“Teller” とは銀行員のこと。主にカウンター係の人を指します。“Teller” の仕事を自動でやる機械、という意味になります。
ETC(Electronic Toll Collection System)
“Toll” とは料金のことで、この場合は高速料金。電子制御で高速料金を徴収するシステム、という意味になります。
他にも、この initialismで成り立っている略語はこちら。
・MVP(Most Valuable Player):最優秀選手
・FAQ(Frequently Asked Questions):よくある(と想定される)質問とその回答一覧
・GPS(Global Positioning System):現在地を人工衛星からの電波で測り知る「全地球測位システム」
・USB(Universal Serial Bus):パソコンや家電に周辺機器を接続するためのシリアルバス規格のひとつ
略語の成り立ちのルール② acronym(アクロニム)
もうひとつの「略語」成り立ちのルールが、“acronym(アクロニム)”。連なった単語の頭文字を繋げて、ひとつの単語として読みます。例えば、以下のような略語です。
LOHAS(Lifestyles of Health and Sustainability) [読み方] ロハス
健康で持続性のある生活を重視するライフスタイル、という意味。日本でも一時期 “LOHAS” な生活が大ブームになりました。
NATO(North Atlantic Treaty Organization) [読み方] ナトー
北大西洋条約に基づき、アメリカを中心とした北アメリカおよびヨーロッパ諸国によって結成された軍事同盟「北大西洋条約機構」のこと。
実は日本語でも、このacronymの読み方をする略語が多数あります。
・リモコン(リモートコントローラー)
・パソコン(パーソナルコンピューター)
・スマホ(スマートフォン)
普段はあまり意識せずに使っている英語の略語。改めて成り立ちを考えてみると、日常には省略形の言葉がたくさんあることを実感できますね。
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