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2023/06/19

【インコタームズ】貿易条件のDDUとは?定義とDAP・ DDP・ DPUとの違いを紹介

著者: パソナ キャリアコーチ(貿易担当)

【インコタームズ】貿易条件のDDUとは?定義とDAP・ DDP・ DPUとの違いを紹介

今回はインコタームズ2000の条件のひとつ「DDU」について紹介します。

DDUはインコタームズ2010では更新されDAPへ統合された条件です。インコタームズの最新は2020ですが、インコタームズ2000や2010で定義されている条件も現在の貿易取引で使用することもあります。

DDUの条件内容や、インコタームズ2020で定義されているD型のDAP、DDP、DPUについても合わせて解説します。

※関連ページ:貿易を学ぶ|パソナ

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目次
インコタームズのDDUとは?
インコタームズ2020の「DAP」「DDP」「DPU」について
まとめ

インコタームズのDDUとは?

DDUの定義

DDU(Duty Delivery Unpaid)は、「仕向地持込渡し(関税抜き)」条件と呼ばれています。目的地までの費用と危険は売主(輸出者)が負担しますが、輸入通関手続きおよび関税は買主(輸入者)が負担します。インコタームズ2000の条件のひとつでしたがインコタームズ2010には更新され、DAPへ統合されています。

DDUは現在も使える?

DAPでの取引が推奨されていますが、DDUでの取引は現在も使うことはできます。DDUで取引を行う場合はインボイスに「As per Incoterms 2000」と記載して、インコタームズ2000に準拠することを明示すると良いでしょう。

インコタームズ2020の「DAP」「DDP」「DPU」について

インコタームズ2020の「DAP」「DDP」「DPU」について

インコタームズ2020のD型は、「DAP」「DDP」「DPU」の3つです。DDUとの違いも合わせて、それぞれの貿易条件について解説します。

DAP / Delivery at Place

DAP(仕向地持込渡し)は、輸入港、または輸入国におけるターミナル(埠頭、港湾地区の倉庫、コンテナヤード、鉄道の駅など)において、輸入通関前の輸送手段(船や飛行機、トラックなど)の上で荷下ろしの準備ができた状態で買主(輸入者)に引き渡し、その時点で危険、費用負担が移転する規則です。

DAPとDDUの違いは、輸入通関での危険の負担が異なります。DAPなら買主が、DDUなら売主が危険を負担します。

DDP / Delivery Duty Paid

DDP (関税込み持込渡し)は、輸入国側の「指定仕向地」で、輸入通関後に危険と費用負担が移転する規則です。輸入通関手続きに必要な費用や関税、その他税金、輸送中の商品ダメージなども売主(輸出者)負担になります。

DDPとDDUの違いは、関税の支払い義務にあります。DDPでは売主が関税を支払いますが、DDUでは買主が支払います。

DPU / Delivered at Place Unloaded

インコタームズ2020で新設されたDPU (仕向地荷下渡し)は、輸入国の指定仕向地で、商品の荷降ろしを行った後、危険負担・費用負担が買主に移転する条件です。荷降ろし以降のリスク・費用を買主が負うDAPとは異なり、売主が荷降ろしまでのリスク・費用を負担するため、DAPよりも売主の負担範囲が広い条件と言えるでしょう。なお、輸入通関手続きは、買主が手配して行います。

DPUと DDPの違いは、輸送費用・危険の分担が異なります。 DPUでは輸入国の倉庫までの費用・危険を負担しますが、DDPでは売主が目的地まで費用・危険の負担を負います。

まとめ

DDUは、目的地までの費用と危険は売主が負担し輸入通関手続きおよび関税は買主が負担する、仕向地持込渡し条件です。

インコタームズ2010では更新され、DAPへ統合されています。現在の取引ではインコタームズ2020の貿易条件を使うことが推奨されていますが、いまも少量の商品やサンプルを発送するときなどに使用されることもあるようです。担当するお仕事によってはDDUでの取引を目にすることがあるかもしれませんので、知識として知っておくと良いでしょう。

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