「再輸出って何ですか?そもそも、なぜ一度輸入したものを再び輸出するの?」
こんにちは!貿易女子3年生、ゆにです。職場で交わされる貿易用語でわからないことは少なくなったけれど、時々わかったつもりになっているだけかも…と思うことがあります。そんなとき、私は喫茶カイコクに立ち寄ります。ここのマスターはもともと商社で働いていた方で、今でも現役かのようにアドバイスをくださるんで、私はとっても頼りにしているんです♪
いらっしゃいませ。
こんにちは、マスター。今日もアイスカフェラテをお願いします。
かしこまりました。少々お待ちくださいね。
お願いします!あと、今日も貿易についてお聞きしたいことがあるんです。いま、お話しても大丈夫ですか?
ええ、もちろんですよ。
今日、フォワーダーさんが先輩と打ち合わせしていて、お茶を出す機会があったんですね。そのときに「再輸出」がどうのこうのって聞こえたんです。私、再輸出って輸入した商品をそのまま再び輸出することだと思っていたんですが、日本の工場の話も出ていて、ちょっと不思議で…。そもそも、なぜ一度輸入した商品を輸出するんだろう?と思ったんです。ただ、そのあとバタバタしちゃって、さっきまで忘れていたんですが…(苦笑)
そうだったんですね(笑)。ゆにさんがおっしゃっている、輸入した商品を原形のまま再輸出することもありますよ。たとえば、アメリカのメーカーのとある商品を、日本の商社がアジア圏での代理店を担っていたとして、一旦日本に輸入して再輸出するということはあります。日本の関税法では、輸入した商品を原形のまま再輸出する場合、戻し税といって輸入の際に支払った関税や消費税が返ってくる制度もありますし。
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へぇ~、そうなんですね。
でも、先輩が話されていたのは、日本の工場で云々かんぬんということであれば、加工貿易じゃないのかな?と思います。
加工貿易って、外国から原材料や部品を輸入して、国内で組み立てて輸出する…、というような貿易ですよね!?
そうです。最終的な売り先は外国だったとしても、日本で商品の最終加工する必要があるものは、輸入して再輸出することになりますね。加工貿易で輸入時に再輸出することが決まっているものも関税や消費税の減免を受けられるんですよ。ただ、この場合は輸入時に「再輸出貨物減免明細書」という免税手続きを行う必要があります。そういうこともあって、フォワーダーさんと打ち合わせされていたのではないでしょうか?
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なるほど!明日、先輩にちょっと聞いてみます!マスター、いつもありがとうございます。
いえいえ、どういたしまして。
では、お待たせしました。アイスカフェラテです。ごゆっくりしていってくださいね。