「船内荷役業者(ステベ)ってどんな仕事をしているんですか?」
こんにちは!貿易女子3年生、ゆにです。仕事をしながら、貿易実務試験の勉強をしているのですが、言葉としては覚えられても、なんだかピンと来ないこともあります。そんなとき、私は喫茶カイコクへ行くんです♪元商社マンのマスターは、いつも丁寧に教えてくださるので、私はとても頼りにしているんです。
マスター、こんにちは。今日もカフェラテをいただけますか。
かしこまりました。
今日も貿易のことでご相談というか、質問がありまして…。
そうなんですね。では、用意しながらお聞きしますね。
ありがとうございます。今日は「船内荷役業者(ステベ)」がどんな仕事をされているのかをお伺いしたいんです。文字通り、船内の荷役(にやく)を行っている 業者さんっていうことはわかるのですが…。
ええ、そうですね。ちょっと言葉のご確認になりますが、ゆにさんは荷役が何を指すのかご存じですか?
え~っと、荷役は貨物を積んだり降ろしたりすることですよね?
その通りです。ちなみに、ステベというのは、英語のStevedore(ステベドア)の略称で、“船内(貨物船)への”貨物の積み降ろしを行う専門業者のことをいいます。時代によって港湾事業に関する法律が変わり、業務範囲も変わっていっているのですが、艀(はしけ)やいかだを使った貨物の積み降ろし、沿岸での積み降ろしも行っているんですよ。
関連記事:インコタームズFASの説明に出てくる「艀(はしけ)」って何ですか?
へぇ~。
かつて船への船内荷役業務にはたくさんの人手が必要だったのですが、近年は貨物をコンテナに詰め込み、船への積み降ろしもガントリークレーンで行うようになったので、船内荷役業者が行う業務は大幅に減ったと聞きます。ただ、現在も、コンテナに積み込めない大型貨物、たとえば、※在来船などで輸送する大型機械、プラント、鉄鋼類などの荷役の現場では活躍しています。
※従来からある船という意味で在来船と呼ばれ、その船の構造はコンテナ輸送専門になっていない貨物船を指します。
なるほど~。
コンテナに入っていない分、どのように船に積むのか、どのように船に置けば安全に運べるのか、という船や貨物についての知識が問われますし、ガントリークレーンのように目立ちませんが、大切な港湾業務を担っているんですよ。
本当にそうですね!勉強になりました。マスター、いつもありがとうございます!
いえいえ、どういたしまして。さて、カフェラテができましたよ。ごゆっくりしていってくださいね。
ありがとうございます。いただきます!