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2016/07/21

輸出に関わる法律・規制を知ろう!

著者: パソナ キャリアコーチ(貿易担当)

輸出に関わる法律・規制を知ろう!

貿易の際に日本ではどのようなものが“輸出規制”されているか、みなさんはご存知ですか?今回は、貿易にまつわる規制や法律についてご紹介します。輸出品にはさまざまな規制があり、国の承認を得なければ輸出できないものがあるということをぜひ覚えておいてくださいね。

※関連記事:『輸入に関わる法律・規制を知っておこう

輸出に関する法律・規制

“輸出規制”とひとくちにいっても、禁止されているもの、許可が必要なもの、承認が必要なものと種類があります。まずはひっくるめて、輸出規制されている品目をリストアップします。

・麻薬、覚せい剤
・武器(兵器関連品)など
・米ぬか
・魚粉
・偽造通貨
・ダイヤモンドの原石
・絶滅のおそれのある野生動物
・オゾン層破壊物質

いかがですか?上で挙げたものの中には、「規制されて当然!」というものもあれば、「なぜ規制されているの?」と感じたものもあったのではないでしょうか。

日本では、輸出が禁止されているものについては「関税法」で定められ、輸出するのに許可や承認が必要なものは「外為法(外国為替及び外国貿易法)」や「文化財保護法」「植物防疫法」など、その他さまざまな法令によって定められています。

では、輸出規制に関する法令とその内容についてご紹介していきます。

輸出禁止品目が定められている「関税法」

関税法というのは、関税の確定・納付や貨物の輸出入など、税関手続きの基本的な内容が規定された法律です。

関税法第69条2項には「輸出してはならない貨物」が定められており、麻薬や覚せい剤・児童ポルノ・商標権・特許権など、権利を侵害する物品などが該当します。

輸出規制品目を定めた「外為法」と「輸出貿易管理令」

「外為法(がいためほう、外国為替及び外国貿易法)」は、外国為替や外国貿易の取引に関わるさまざまなことを定めた法律。そして「輸出貿易管理令」は、この「外為法」に基づき輸出の具体的な手続きを定めた政令です。

輸出の際に「許可」または「承認」を必要とする物品について細かく定めているのは、「輸出貿易管理令」です。

実は、上で挙げた輸出規制品はすべて、この「輸出貿易管理令」で経済産業大臣の「許可」または「承認」を要するものと定められています。

武器(兵器関連品)は、経済産業大臣の「許可」を必要とし、その他のものも「承認」がなければ輸出できないものです。そして、麻薬・覚せい剤・偽造通貨は当然、輸出禁制品です。

*米ぬかや魚粉は国内需要供給物資であることから、「承認」を要する品目に。ダイヤモンドの原石は、世界各地で不正取引が紛争原因となったことから、紛争を防ぐために承認制度が設けられています。また、絶滅のおそれのある野生動物、オゾン層破壊物質は、それぞれワシントン条約、モントリオール議定書という日本が批准した国際ルールで決められた禁制品です。

逆委託加工貿易契約による輸出規制

「外為法」では上記以外に、逆委託加工貿易契約による皮革や毛皮の輸出を規制しています。

皮革や毛皮を原材料として輸出し、海外で加工した完成品、たとえば、靴・かばん・財布・革製衣類・毛貝製品などを輸入する場合には、原材料の輸出の際に、経済産業大臣の「承認」が必要となります。

輸出入取引法

「輸出入取引法」は、不公正な輸出取引の防止などを目的とした法律です。

具体的な物品ではなく、相手国の知的財産権などを侵害しているもの、原産地を偽っているもの、契約条項に著しく不公正がある取引品などが、不公正な輸出取引として禁止されています。

その他、輸出規制に関連する国内法

・文化財保護法
・林業種苗法
・鳥獣保護呼び狩猟の適正化に関する法律
・真珠養殖事業法
・アルコール販売法
・道路運送車両法
・麻薬及び向精神薬取締法
・大麻取締法
・覚せい剤取締法
・狂犬病予防法
・家畜伝染病予防法
・植物防疫法
・特定有害廃棄物質等の輸出入等の規制に関する法律

 

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参考サイト

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