アメリカで使われている「長さの単位」って?
今回はアメリカで広く使用されているインチやフィートといった、日本とは異なる「長さ」の単位をご紹介します。アメリカの会社と取引している貿易事務の方や業務で使用する方はぜひ覚えておいてくださいね。
長さの単位:インチ、フット/フィート
アメリカ特有の長さの単位(units of length)には、「インチ(inch)」と「フット/フィート(foot/feet)」があります。まずは、それぞれを「センチメートル(cm)」で表した一覧を用意しましたのでご覧ください。
- 1インチと1フット
- ・1インチ(inch)= 2.54センチメートル(centimeters)
・1フット(foot)= 30.48センチメートル(centimeters) - 〜 インチとフットの関係も覚えておきましょう! 〜
・1フット/フィート(foot)= 12 インチ(inches)
・1インチ(inch)= 1/12 フット(foot)
インチ(inch) ※複数形はinches
日本におけるセンチメートルにあたる、一般的な長さを表す単位がインチ。アメリカでは、基本的に商品サイズはインチで表記されています。
インチは、古代ローマで「成人男性の親指の幅」とされていたのが元になってできた単位。昔は、国や地域によってその長さが異なっていたそうですが、今は国際インチというものがあり、「1インチ=2.54センチメートル」と定義されています*。
*ヤード・ポンド法と呼ばれる単位を慣例的に使っていた6カ国(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ)が1958年にインチやフットなどの単位を定義し、協定を締結。
センチメートルをベースに考えると、「2インチ=だいたい5センチメートル」と覚えておくと、その長さを想像しやすのではないでしょうか。また、インチは書類などで、「in」と略されることも覚えておいてください。
フット/フィート ※単数形「foot」複数形「feet」
日本の皆さんには、フットよりもフィートの方が聞き慣れた言葉かもしれませんが、フィートはフットの複数形になります。
フットはその言葉通り、「成人男性のつま先~かかとまでの長さ」を表しています。30.48センチメートルというと随分大きいですが、昔の人は足が大きかったのかもしれませんね。こちらもインチと同じように、国際基準として、「1フット=30.48センチメートル」と定義されています。
ここで豆知識をひとつ。海上輸送で最も一般的に使われているコンテナには、20フィートコンテナと、40フィートコンテナがあります。ですが、この20フィートコンテナの長さはちょうど20フィートなのか?というと、実は違っているのです。
20フィートのコンテナの長さ(外寸)は、19フィート10.5インチ(605.8センチメートル)と少し短いのです。一方、40フィートコンテナの長さ(外寸)は、40フィート(121.92センチメートル)ちょうど。
少し不思議ですが、マニアックな貿易豆知識としてお伝えしました。
書面に見られるインチとフット/フィートの省略形
ところで、インチには「in」、フット/フィートには「ft」という省略形があります。たとえば、「6 feet 3 inches」なら、「6 ft 3 in」。
また、「6 feet 3」や「6 ft 3」というように、インチの表記自体を省略することもあります。
さらに、また別の省略方法もあり、「フット数」を「’」、「インチ数」を「”」と表すこともあります。その場合は、「6’3”」と表記します。
貿易事務の方は、アメリカ企業と取引がなければ、基本的にはあまり目にしないものですが、知識として覚えておいてくださいね。
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