スキル

2020/11/16

マルチタスクとシングルタスクそれぞれの特徴って?お仕事の効率アップ術もご紹介!

著者: シゴ・ラボ編集部

マルチタスクとシングルタスクそれぞれの特徴って?お仕事の効率アップ術もご紹介!

お仕事の進め方として、並行して複数作業を行う「マルチタスク」は、一般的にもよく知られています。特に忙しいビジネスパーソンは「マルチタスクでないとお仕事が終わらない!」という方も多いのではないでしょうか。その一方で、ひとつの作業を終えてから次の作業を行う「シングルタスク」にも最近注目が集まっています。

お互いに対極にある「マルチタスク」と「シングルタスク」ですが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。それぞれのメリット・デメリットやお仕事を進める際の効率アップの方法をご紹介します。

目次
マルチタスクとは
シングルタスクとは
マルチタスクでもシングルタスクでも大切なのは「集中力」
マルチタスク派に役立つ効率アップ術
シングルタスク派に役立つ効率アップ術
生産性を高めるために作業効率をアップさせる方法を意識して取り組もう

マルチタスクとは

マルチタスクという言葉は、もともとはコンピュータ用語が語源になっています。例えば、インターネットで調べものをしながらチャットをする、音楽を聞きながら文書作成をするなど、1台のコンピュータで2つ以上の処理を同時進行することを意味します。それが転じて、コンピュータでの作業だけではなく、複数のタスク(業務、作業)を並行して行うこと全般を指すようになったと言われています。

また、文書の印刷中にメールの返信を行うなど、お仕事のスキマ時間に別のお仕事に取り組むこともマルチタスクに該当します。

マルチタスクのメリット

単調な作業が続くとき、気分転換がてら別のお仕事に着手する、上司に提出した書類のチェックを待つ時間にメールの処理をするなど、ビジネスシーンでもマルチタスクを使える場面はたくさんあるでしょう。

「飽きずにお仕事ができる」「限られた時間を有効活用できる」「同時並行でお仕事を進めることで小さな達成感を味わうことができる」などが、マルチタスクのメリットとして挙げられます。

マルチタスクのデメリット

個人差もありますが、マルチタスクによる頭の切り替えがストレスとなって、結果的に個々の業務の効率が下がってしまうこともあります。

「頻繁にメールチェックをしてしまう」「ついつい作業中に別の調べものをして作業が中断してしまう」「どの作業も中途半端な状況になってしまっている」など、効率の悪いマルチタスクの習慣を自覚している人は、ぜひ改善しましょう。

こんなときはマルチタスクがオススメ

・各タスクを少しずつ進めておきたいとき
・同じ作業を続けていると集中力が切れ、ケアレスミスも増えるので頭を切り替えたいとき

シングルタスクとは

関連書籍なども出版され、改めて注目されているシングルタスク。マルチタスクが複数のタスクを並行して進めるのに対し、シングルタスクでは、ひとつのタスクを完成させるまで他のタスクには着手しません。その手法には、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

シングルタスクのメリット

作業開始の直後は、なかなかお仕事の速度が上がりませんよね。それは、人間の脳が処理スピードを上げるためには、ある程度の時間を必要とするからです。

ただし、いったんエンジンが温まれば一気に処理速度は上昇!一般的に「ゾーン」と呼ばれる集中状態になり、お仕事がどんどんはかどると言われています。

途中で作業を中断せずに完成まで一点集中に徹することで、高い生産性を実現できるというのがシングルタスクのメリットです。

シングルタスクのデメリット

シングルタスクの最大のデメリットは「モチベーションが低下すると、効率が悪くなる」ことです。特に、単調な作業が続くと集中力が持たないことがありますよね。

作業に飽きてしまわないためにも、モチベーションを維持し、集中して業務を進められるような環境を工夫することが大切です。

こんなときはシングルタスクがオススメ

・一定の時間を使って、集中して確実にタスクを終えたいとき
・完成までに時間がかかる、じっくり頭で考えるお仕事に取り組むとき

マルチタスクでもシングルタスクでも大切なのは「集中力」

マルチタスクでもシングルタスクでも大切なのは「集中力」

マルチタスク、シングルタスク、いずれの進め方をするにしても大切なのは「集中力を維持すること」です。集中力が高い状態であれば、作業効率が格段に上がり、高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。

集中力が切れてしまうと、時間のロスやミスに繋がる可能性があり、お仕事の完成度にも影響を及ぼしてしまうかもしれません。

並行して業務を行う場合でも、1つの業務に集中して取り組む場合でも「注意力が散漫になってしまっている」という場合には、原因を把握して、改善策に取り組みましょう。

※関連記事:『集中力を高めて仕事の生産性UP!オフィスで簡単にできる集中力UP術

マルチタスク派に役立つ効率アップ術

マルチタスク派に役立つ効率アップ術

続いては、マルチタスク派とシングルタスク派、それぞれに役立つ効率アップ術をご紹介します。まずは、マルチタスク派に役立つ効率アップ術からご紹介していきます。

各タスクをリスト化し、時間配分やスケジュールを考える

マルチタスク派は複数の業務を並行して行うため、タスクの内容や作業スケジュール、時間配分などを整理して、取り組むことをオススメします。タスクの整理ができていないと、気持ちばかりが焦ってしまい、頭がこんがらがってしまうことも。

そのため、まずはタスクをリスト化して、やるべきことを「見える化」しましょう。そうすれば、それぞれの作業量や作業時間を把握でき、スケジュールを組みやすくなります。

作業のボリュームや進捗状況を俯瞰できるガントチャートなどのツールを使うのもオススメです。

※関連記事:『アプリと手書きどちらにする?業務効率が上がるおすすめタスク管理法!

難しいタスク・重要なタスクを優先的に終わらせる

お仕事を進める際、手をつけやすい簡単なタスクから始める方も多いのではないでしょうか。しかし、複数のタスクを同時並行するマルチタスクの場合、時間のかかる難しいタスクを先延ばしにしてしまうのはオススメできません。

一説によると 、難しい課題を先延ばしにした場合、すぐにとりかかった場合と比べて多くのエネルギーや時間を消耗してしまうとも言われています。やらなければいけない難しいタスクを抱えている不安の中で他の作業を進めることは、集中力を削ぐ原因にもなりかねません。

そのため、難易度の高いタスクや重要なタスクは、優先的に進めておいた方が良いと言えるでしょう。

定期的に小休憩を入れる

常に多くのタスクを抱えていることが多いマルチタスク派は、タスクに追われるあまり休憩を忘れがちです。疲れていると業務効率が下がる可能性もあるため、いくつかタスクを処理した後など、定期的に休憩を取ることを心がけましょう。

シングルタスク派に役立つ効率アップ術

シングルタスク派に役立つ効率アップ術

次に、シングルタスク派に役立つ効率アップ術をご紹介します。脳を集中させるための環境づくりなどは、マルチタスク派の方にも役立つため、ぜひ参考にしてください。

タスクごとに目標時間を決める

目の前のタスクに一生懸命取り組むあまり、必要以上に時間をかけてしまっては、効率的な作業の進め方とは言えません。シングルタスク派は、ひとつのタスクにかける目標時間を設定して、集中して業務に取り組むことが重要です。

周りの雑音を遮断する

シングルタスク派は、他のことに集中力を妨げられないようにするため、周囲の雑音をできるだけ遮断すると良いでしょう。例えば、人のいない 会議室で作業をするなども有効です。また、時間を決めて集中タイムを設け、一気に着手すれば、周囲の雑音も耳に入らなくなり、目の前の作業だけに集中できるはず。

タスクの合間に小休憩を入れる

神経を集中させてひと段落がついたあとには、小休憩を入れましょう。気分転換に、飲み物を飲んだり、栄養価のあるおやつを食べたりするのもひとつ。休憩を取ることで、心身ともにリフレッシュし、次の業務に向けて気持ちを切り替えられます。

集中しすぎてつい休憩を取り忘れてしまうという方は、「25分の集中と5分の小休憩」を1セットとして繰り返して行う「ポモドーロ・テクニック」を取り入れるのもオススメです。詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。

※関連記事:『仕事の生産性を高めるために、実践したい習慣って?

タスクを細分化して取り組む

ひとつの作業ボリュームが大きすぎると、途中で疲れたり、集中力が途切れたりするものです。そんなときは、タスクを細分化してみましょう。例えば、「プレゼン資料作成」というタスクは、次のように細分化できます。

(例) プレゼン資料作成
1.情報収集
・競合3社のホームページをチェックする(30分)
・過去のプレゼン資料から参考になりそうな情報をピックアップする(30分)

2.構成
・スライドのタイトルとメッセージを書き出し、流れを考える(30分)
・スライドごとに必要なデータや素材を書き出す(30分)

3.スライド作成
・構成に沿って、PowerPointでスライドを作成する(1スライド:30分×5枚)

4.上司のチェック
・修正作業(60分)

タスクを最小サイズに細分化することで着手へのハードルが低くなり、やるべきことが明確になるため、より集中して一つひとつの作業に当たれるはず。さらにタスクが終わるごとに達成感や充実感が生まれ、モチベーションの維持にも繋がりやすいですよ。

生産性を高めるために作業効率をアップさせる方法を意識して取り組もう

マルチタスク・シングルタスク、それぞれにメリットとデメリットがあり、個人の性格や業務の性質によっても合う・合わないがあるでしょう。

今回ご紹介したポイントを参考に、まずは自分の日頃のお仕事のスタイルを振り返り、どんな進め方や方法が自分に合っているのか、業務の効率化を工夫してみてくださいね。

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