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2022/05/26

【例文付】ビジネスメール(社外メール)の基本とは?知っておきたい5つのポイント!

著者: パソナ キャリアコーチ

【例文付】ビジネスメールの基本とは?知っておきたい5つのポイント!

お仕事をするうえで欠かせないコミュニケーションツールのひとつがメールです。プライベートで送るメールとは異なり、ビジネスメールには基本ルールや送る相手に合わせたマナーがあります。

ビジネスメールの基本的なマナーが守れていないと、相手との信頼関係が損なわれたり、トラブルになったりしてしまう可能性も。

そこで今回は、ビジネスメールを送る際に知っておきたい基本的なルールと、ビジネスメールで失敗しないための5つのポイントについて詳しくご紹介します。

目次
ビジネスメールの基本ルールとマナー
社内向けと社外向けメールの違い
ビジネスメールで失敗しないための5つのポイント
【状況別】すぐに使えるビジネスメール文例
マナーを守って、相手に伝わりやすいビジネスメールを送ろう

ビジネスメールの基本ルールとマナー

ビジネスメールはある程度の型が決まっているので、まずは基本的なルールを覚えることから始めましょう。相手とメールのやり取りをする中で、段々と慣れていきますので、ポイントを押さえながら対応することが大切です。

基本的なビジネスメールの構成

ビジネスメールの文面は、①挨拶②名乗り③要件④結びの順番に展開するのが一般的。このルールに沿って作成した、資料発送時のメール文例をご紹介します。

①いつもお世話になっております。
②ABC株式会社の山田です。
③先日ご依頼いただきました資料をお送りいたします。
④ご査収の程よろしくお願いいたします。

①~④のヌケ・モレがないかをチェックして、メール文面を作成していきましょう。また、挨拶や結びに使われるフレーズをいくつか覚えておくと便利です。取引先や上司、同僚などから送られてきたメールの文章を参考にすると良いですよ。

ビジネスメールにおける注意点

ビジネスメール特有の宛名や宛先の使い分けの注意点をご紹介します。

宛名を記載する

メールの一行目には宛名を書きます。相手の役職や所属によって書き方が異なるので注意しましょう。

相手に役職がある場合…相手の氏名の前に役職を記載する

例)
ABC株式会社
営業部
部長 田中 一郎 様

団体宛に送る場合…個人ではなく団体宛ての場合は、様の代わりに「御中」を用いる

例)
ABC株式会社
営業部 御中

複数名に同時に送る場合の例…皆様という意味の敬称である「各位」を用いる

例)
ABC株式会社
営業部 各位

TO・CC・BBCを使い分ける

基本的には、TOはメインに送りたい相手、CCはメールを共有したい相手、BCCは、TOやCCに設定した相手には伏せてメールを共有したい相手がいるときに使います。なお、BCCは他の相手には表示されません。判断に迷うときは、先輩や上司の指示を仰ぎましょう。

※関連記事:『【メール術】CCがたくさん付いているメールが送られてきたけど、そのまま返信すべき?外す?メールの返信マナー

添付データの取り扱いに気をつける

メールにデータを添付する際は、文面に必ずその旨を記載することと、以下の点に注意が必要です。

・添付データの内容:社外秘や個人情報を含むデータを添付していないか確認しましょう。

・添付データのサイズ:大容量のデータを送る場合はオンラインストレージサービスなどを利用しましょう。相手の会社のセキュリティによっては使用できない場合もあるため事前に確認を。

・添付データの形式:デザインデータをはじめ、ファイル形式によっては相手のPCで開けないこともあります。その場合は、PDF形式など相手が閲覧できるファイルに変換しましょう。

原則1営業日以内に返信する

メールを受け取ったら、相手に不安や不快感を与えないように1営業日以内に返信するのが基本マナーです。見積もりやスケジュール調整など、内容によっては確認や返信に時間がかかることもあるかもしれませんが、その場合も、内容は既に確認済であることを返信しておきましょう。

メールと電話の使い分け

メールは便利なツールですが、どんな場合においても最善の連絡手段であるとは限りません。

急ぎのときはメールよりも電話をかけて、直接相手に伝えたほうが確実です。例えば、誤った内容のメールを送ってしまった場合も、まずは電話で謝罪し、追って訂正済みのメールを送るというのも一般的なマナーです。

また、重要な内容や複雑な要件のメールを送った際は、電話で補足説明をした方が良いケースもあります。

社内向けと社外向けメールの違い

社内向けと社外向けメールの違い

ここまでビジネスメールの一般的なマナーやルールについてご紹介してきましたが、社内向けと社外向けのメールでは敬称や敬語、挨拶文などの書き方が異なります。臨機応変に使い分け、ビジネスメールの達人を目指しましょう。

社内向けの場合

社内向けのメールでは、丁寧さを意識しつつも、相手に伝わりやすい簡潔な書き方を心がけましょう。会社によって社内ルールが異なることもあるため、入社して間もない頃は、先輩たちのメールをよく見て、適切な書き方を知ることが大切です。

敬称

基本的に、部署・チーム内であれば「○○さん」で敬称を統一して問題ないでしょう。他の部署の人や役職が上の人には役職名を入れて送るのが一般的です。

敬語

社内向けのメールでは「です」「ます」などの「敬体」を使いつつも、要件が伝わりやすいよう、回りくどい表現にならないように心がけると良いでしょう。

挨拶文

基本的には「おはようございます」「お疲れ様です」などの挨拶文を用います。一般的に「ご苦労様です」という挨拶は目上の人には使わない表現だと考えられているため、気をつけましょう。名乗る際は「自分の部署名+自分の名前」の形式を使います。

※関連記事:『【メール術】どこでも通用する「社内メール」の書き方

社外向けの場合

社外向けメールでは、相手に配慮した、より丁寧な表現が求められます。以下のポイントに注意してメール文面を作成しましょう。

敬称

先述したように、会社(団体)名 、部署名、役職名、名前、敬称(○○様)という順番に記載します。個人宛か団体宛かで敬称も変わりますので、間違えないように注意しましょう。

敬語

社外向けメールでは、「ございます」「いたします」などの「最敬体」を使いましょう。尊敬語、謙譲語などの敬語の使い方にも注意し、誤った使い方をしていないか、送信前にしっかりとチェックしましょう。

挨拶文

社外メールの挨拶文は「お世話になっております」が定番です。それに続き、自分の会社(団体)名、部署、名前を記載します。なお、個人的に面識がない(お世話になったことがない)相手でも、「お世話になっております」を使っても問題ありません。

ビジネスメールで失敗しないための5つのポイント

ビジネスメールで失敗しないための5つのポイント

続いては、ビジネスメールを送るうえで大切な5つのポイントをご紹介します。しっかりとポイントを押さえて、相手と良好なコミュニケーションを図りましょう。

ポイント①件名は本文の内容が分かりやすいものにする

基本的に、メールの件名は、相手がぱっと見ただけで本文の内容が想定できるようなものにしましょう。長い文章を入れず、【 】( )などの記号を使って、簡潔かつ分かりやすく伝える工夫が大切です。

ポイント②内容はまずは結論(報告)から伝える

ビジネスメールは、結論から伝えるのが基本です。相手がメールを開いてすぐに結論を理解できるよう、簡潔に述べましょう。まず結論を述べた後に、その理由や詳細情報を続けていくと、伝わりやすいですよ。

ポイント③改行と読点を入れる

ディスプレイ上の文字を読むのは目に負担をかけます。読み手が見やすく読みやすいよう、適度に改行や読点を入れましょう。以下にご紹介する文例のように、行頭に記号を使ったり、罫線で区切りを入れたりするのも、見やすくするポイントです。

例)
いろは株式会社
営業部
部長 岡田 一郎 様

いつもお世話になっております。
ABC株式会社の山田太郎です。

弊社の新サービスの発表会についてご案内させていただきます。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
■日時
2020年8月1日(土)14:00~16:00 ※受付開始13:00

■会場
大手町ホテル本館2F 大ホール
(東京都千代田区大手町0-0-0)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ご不明な点がございましたら、ご連絡いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

ポイント④長文にならないように気をつける

ビジネスメールは、要件を相手に確実に伝える必要があります。あまりに長文だと読みづらく、重要な内容を見落としてしまう可能性もあるため、スクロールせずに読めるくらいのボリュームを意識してみましょう。

どうしても長文になってしまうときは、「長文となってしまい申し訳ありませんが、ご一読のほどお願いいたします」といったお詫びの一言を入れるという方法もあります。

ポイント⑤署名を入れる

結びの文章の下には署名を入れましょう。これはいわば、メールで使う名刺のようなものです。氏名や所属、会社の住所や電話番号、メールアドレスといった、名刺に記載するような情報を記載しましょう。

テンプレートを作り、メール作成時に署名が追加されるようメールソフトの設定をしておくと便利です。

署名例)
―――――――――――――――
山田 太郎
ABC株式会社 営業部
東京都千代田区大手町0-00-0
000-0000-0000(内線:500)
yamada@abcabc.jp
―――――――――――――――

【状況別】すぐに使えるビジネスメール文例

続いては、ビジネスメールの文例を状況別にご紹介します。ぜひビジネスシーンに合わせて、使ってみてくださいね。

お知らせをする場合 (社内宛)

件名:【お知らせ】営業部Web会議(8/1)について

営業部各位

お疲れ様です。営業部の山田です。

表題の件、以下の日程でWeb会議を実施します。
内容をご確認の上、ご出席ください。

・日時:8/3(月) 14時~15時
・議題:7月度の売上確認、8月のスケジュール共有
・参加用URL:以下をクリックしてご参加ください。
https://xxxxxxxxxxxxxxxx
ミーティングID: 123 456 789
パスワード: 123456

不参加の場合は、7/31(金)12:00までに山田までご連絡ください。
よろしくお願いいたします。

依頼をする場合 (社外宛)

件名:請求書ご送付のお願い

いろは株式会社
営業部
部長 岡田 様

いつもお世話になっております。
ABC株式会社 営業部の山田です。

先日御社から納品いただきました商品について、
未だに請求書を受領できておりません。

お手数をおかけしますが、ご確認の上、お送りいただけますと幸いです。
なお、弊社では毎月末日締め、翌月25日払いとさせていただいております。
8/20までに請求書が到着しない場合は、翌々月25日のお支払となりますことを
ご了承ください。

本メールと行き違いでご送付いただいた場合は
ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

※関連記事:『【メール術】仕事の「お願いメール」は3つのポイントを抑えよう!

訪問のお礼をする場合 (社外)

件名:ご面談の御礼【ABC株式会社 山田】

いろは株式会社
営業部
部長 岡田 一郎 様

いつもお世話になっております。
本日サービスのご提案をさせていただいたABC株式会社の山田です。

ご多忙中にもかかわらず、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。

弊社のサービスについてご検討の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ご不明点などがございましたら、お気軽にご連絡いただけますと幸いです。

今後とも何卒よろしくお願いいたします。

※関連記事:『【メール術】メールに添えたい「気づかいのひと言」

お詫びをする場合 (社外宛)

件名:【再送】請求書送付のご連絡

いろは株式会社
営業部
部長 岡田 一郎 様

いつもお世話になっております。
ABC株式会社の山田です。

本日送付させていただきました請求書について、日付の表記に誤りがございました。
大変申し訳ございません。
つきましては、修正した請求書を再送させていただきます。
さきほどお送りしたファイルは破棄していただき、こちらをご査収くださいますよう
お願いいたします。

ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。
なお、請求書の内容についてご不明な点などがございましたら
ご連絡いただけますと幸いです。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

※関連記事:『【メール術】やっちゃった!ビジネスメールの誤字脱字はこのようにお詫びしよう』『【メール術】誠意が伝わるお詫びメールの構成と適切な言葉の選び方

マナーを守って、相手に伝わりやすいビジネスメールを送ろう

オフィスワークをするうえでは、日常的にビジネスメールのやりとりが発生するケースがほとんど。そのため、ビジネスメールの応対はすべてのビジネスパーソンにとって必須のスキルと言っても過言ではありません。ビジネスメールの書き方に迷ったときは、今回ご紹介した内容や参考記事をチェックしてみてくださいね。

また、パソナの無料eラーニング講座では、ビジネスメールの書き方など、ビジネスマナーに関する研修も充実しています。パソナで就業中の方ならどなたでも利用できますので、ぜひこういった学びの機会を活用してみてくださいね。

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