派遣元・派遣先とは?派遣社員が勤務先欄に書くときの記載方法をケース別に解説!
派遣社員として働き始めたときに、クレジットカードの申込書や保育園の緊急連絡先など、勤務先欄に「派遣先」と「派遣元」のどちらを記載するのか、迷ってしまうこともあると思います。
また、転職の際には、履歴書の職歴欄に派遣社員としての経歴をどのように書くべきか、悩んでいる方もいるでしょう。今回は、派遣先や派遣元の定義について、わかりやすく解説していきます。
派遣社員の勤務先記載方法もケース別に解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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- 目次
- 派遣先とは
- 派遣社員の「勤務先」は?
- 自分の「勤務先」はどっち?【5つのケース別に解説!】
- 履歴書・職務経歴書に「勤務先」を記入するポイント
- 派遣元や勤務先の書き方に関するQ&A
- 派遣元と派遣先の書き分けに迷ったら派遣会社に相談
派遣先とは
派遣先とは、派遣社員が実際に働く企業のことです。お仕事の指揮命令は派遣先から受けるため、
「自分がお仕事をする場所」と捉えるとわかりやすいでしょう。
※関連ページ:派遣とは | パソナ
派遣元との違いって?
派遣は「雇用される企業」と「実際に働く場所」が違う働き方です。派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣された先の企業で勤務します。派遣会社のことを「派遣元」、派遣された先の企業のことを「派遣先」といいます。
派遣社員にとって雇用主は派遣元ですが、お仕事の指揮命令は、実際の職場である「派遣先」から受けます。一方、お給料の支払いや社会保険の手続きなどは、雇用主である派遣会社が対応します。
派遣社員の仕組みについて詳しくは、下記記事をご確認ください。
似ている言葉をまとめて整理
「派遣先」には、同じ意味を持つ言葉があります。似ている用語を整理しておきましょう。
◆派遣元(雇用契約を結ぶ派遣会社のこと)=派遣会社・雇用主
※当サイト『みんなの仕事Lab シゴ・ラボ』では、派遣先のことを「就業先」という言葉で統一しています。
派遣社員の「勤務先」は?
派遣社員として働いていて、クレジットカードや賃貸住宅の契約をするとき、勤務先を聞かれることもあると思います。ここでは、派遣社員が勤務先を聞かれたときの答え方について解説します。
そもそも勤務先とは
勤務先は、実際に勤務している企業・部門・場所のことを言います。「職場」「勤め先」「配属先」「赴任先」などと同じ意味として使われることが多いです。
正社員やアルバイトなどの直接雇用の場合、勤務先を聞かれたときは、自分が働く企業や所属部署の情報を伝えれば問題ありません。一方、派遣社員の場合は「就業先」と「雇用関係にある会社」が異なるため、勤務先情報を使用する用途や緊急度などを確認してから伝えると良いでしょう。
派遣社員の勤務先は「派遣元」
勤務先を聞かれたら、原則として「派遣元」を答えるようにしましょう。派遣社員が勤務先を聞かれるのは、基本的に「雇用の有無」を確認されるときが多いです。
例えば、クレジットカード会社は、申込書の勤務先を見て「契約者が企業に雇用されているのか(収入があるのか)」を確認します。このとき、雇用主である派遣会社の社名が記載されていれば、クレジットカード会社は雇用確認を派遣会社へ行います。
一方、「派遣先」は派遣社員との直接的な雇用関係がありません。そのため、申込書に派遣先の社名を書いても、雇用の証明にはなりません。基本的に勤務先の欄には、雇用関係を証明できる「派遣元」を書くようにしましょう。
例外もあるので注意しよう
ただし、勤務先を聞かれて、必ずしも派遣元を答えれば良いというわけではありません。
例えば、「緊急の際にどの勤務先へ連絡すれば良いですか?」と聞かれた場合、派遣先と派遣元のどちらを答えるべきか悩みますよね。もし派遣会社の社名を答えてしまうと、自分の働いている職場ではないので、緊急時にすぐ連絡がつくとは限りません。このように勤務先を聞かれたときの状況によって、答え方を変える必要があるので注意が必要です。
自分の「勤務先」はどっち?【5つのケース別に解説!】
派遣社員が勤務先を聞かれたときの答え方を5つのケースにわけて解説します。契約書や緊急連絡先の書き方に迷ったときに、ぜひ参考にしてみてください。
1. クレジットカードやカードローンの契約は「派遣元(派遣会社)」
クレジットカードやカードローンを契約するときは、基本的に在籍確認と呼ばれる審査が行われます。在籍確認とは、「契約者に返済能力があるかどうか」を確かめるために、クレジットカード会社が契約者の勤務先を審査することです。在籍確認の際、クレジットカード会社は申込書に書かれた勤務先に電話をして、実際に契約者が在籍しているのかを調査します。
在籍確認でチェックされるのは、主に「契約者と雇用関係があるかどうか」です。そのため、申込書の勤務先欄には、派遣社員として雇用契約を結んだ「派遣元」の社名を記載するようにしましょう。
そうすれば、在籍確認の際に派遣会社から「○○さん(契約者)は弊社(派遣会社)に在籍しています」と証明してもらえます。
パソナでは、クレジットカード会社から在籍確認の電話がきたら、まずは本人に連絡して情報開示の了承を得たうえで、審査に応じるようにしています。クレジットカード会社によっては、勤務先欄に「派遣先の社名を記載ください」「派遣先と派遣元の両方をお書きください」と指定している場合もあります。その際は、申込書や入力フォームの指示に従って、勤務先を記載しましょう。
2.賃貸契約は「派遣元(派遣会社)」
アパートやマンションなどの賃貸住宅を契約するときには、居住審査があります。居住審査とは、「居住者が家賃の支払い能力を持っているか」を確かめるため、大家さんや管理会社が実施する審査のことをいいます。
居住審査でチェックされるのは、クレジットカード会社の在籍確認と同様、「雇用の有無」です。
そのため、契約書の勤務先には、雇用関係を証明できる「派遣元」の社名を書くようにしましょう。
3.保育園の緊急連絡先は「派遣先(就業先企業)」
保育園で緊急連絡先を聞かれた際、勤務先の電話番号を記入することもあると思います。この場合、派遣元である派遣会社の番号を書くと、連絡が遅れてしまうかもしれません。
そのため、緊急連絡先として勤務先を書く場合は「派遣先」が望ましいでしょう。派遣先は実際に就業している場所なので、スムーズに連絡を受けられます。
ただし、緊急連絡先について事前に派遣先の了承を得ていないと、連絡の受け渡しがうまくいかない可能性もあります。そのため、できるだけ就業前に派遣会社に相談して、「派遣先の電話番号を緊急連絡先にしたい」と伝えておくことも大切です。そうすることで、派遣会社を通じて派遣先の企業へ協力を依頼できるので、緊急時の連絡も届きやすくなるでしょう。
4.ジムや習い事の入会申込書は「派遣元(派遣会社)」
フィットネスジムや英会話教室、料理教室、資格・スキル取得のための講座などの入会申込書に、勤務先を記載する項目が設けられていることもあります。
入会申し込みの際に勤務先の記入を求める目的は、支払い遅延時やケガをしたときに連絡を取ることが多いので、身元連絡がつきやすい「派遣元」の情報を記入すると良いでしょう。
※関連ページ:研修・スキルアップ | パソナ
5.履歴書・職務経歴書には両方を記載
履歴書、職務経歴書には、「派遣元」と「派遣先」の両方を書くようにしましょう。
履歴書・職務経歴書は、自分の経験してきた業界や仕事内容を説明するための書類です。これまでどのような職務経験を積んできたのかが伝わるように、派遣元の社名だけではなく、派遣先の社名や部署名、実際に担当した業務を記載しましょう。
履歴書・職務経歴書に「勤務先」を記入するポイント
履歴書・職務経歴書に派遣の勤務先を書く際のポイントについて、さらに詳しく紹介します。
「派遣元への登録」と「派遣先での就業」は分けて書く
派遣元の会社名・登録年月を記入して、次の行に派遣先の会社名・就業開始年月を記入します。
派遣元への登録は「〇〇株式会社に派遣登録」と記載するのが一般的です。一方で派遣先での就業は、「〇〇株式会社に就業」と表記します。なお、派遣先と機密保持契約書を結んでいた場合は、「大手通信会社」「飲料メーカー」など社名を伏せて抽象的な表現で記載するようにしましょう。
派遣先でのお仕事内容を簡潔に記載
派遣先の企業名を書いたら、次の行に部署名・職位を正式名称で記入し、業務内容を簡潔に記載しましょう。例えば、営業事務の場合は「見積書・請求書作成、受発注業務」、経理の場合は「出納管理、起票、月次・年次決算業務」など、お仕事を具体的にイメージできるように記載するのがポイントです。
入社・退社は使わない
派遣社員としての職歴は、派遣元に対しても派遣先に対しても「入社」「退社」は使いません。
派遣先の退社は、企業名と同じ行に(〇〇〇〇年◯月 派遣契約満了)という形で記載します。
派遣元や勤務先の書き方に関するQ&A
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Q.派遣会社に登録しただけで「勤務先」として書ける?
A.派遣会社に登録したが「就業はしていない」という状態の方もいると思います。その場合、クレジットカード会社や賃貸住宅の契約で、勤務先に「派遣元」の社名を書いても良いのか迷いますよね。派遣登録だけの状態ではなく、実際にお仕事に「就業」していれば書くことができます。雇用関係の確認が目的なので、勤務先として記載するには、実際に就業していることが必須となります。
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Q.派遣元の住所を記入するときは、本社と支社のどっちを書くの?
A.派遣会社が全国展開していて、登録を行ったのが支社の場合、どこの住所を書けばいいのか迷ってしまう方もいるでしょう。派遣元の住所を記入するよう求められている場合は、基本的に所属する会社を問われています。そのため、クレジットカードや賃貸契約、ジムの入会時といった今回紹介したケースの場合、勤務先の住所として派遣会社の本社の情報を記載するとよいでしょう。
※関連ページ:ご登録拠点一覧 | パソナ
派遣元と派遣先の書き分けに迷ったら派遣会社に相談
派遣社員にとって、「派遣先」は働く職場、「派遣元」は雇用関係を結んだ派遣会社となります。
クレジットカードや賃貸住宅の契約書に勤務先を書くときは、雇用関係を証明できる「派遣元」の社名を記載するようにしましょう。
また、保育園の緊急連絡先には「派遣先」の電話番号を書くことによって、連絡がつきやすくなる場合もあります。入園の際に勤務先を聞かれたら、事前に派遣会社へ相談することをおススメします。
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