【初心者向け】Accessの使い方解説!データベースの基礎を学ぼう

事務職のお仕事を探していると、「Access」というツールの名前をしばしば目にすることがあるのではないでしょうか。これはMicrosoftが提供するデータベースソフト「Access」のこと。
Excelと互換性があり、カンタンな操作でデータベースを構築できるといった利点から、多くの企業が導入しています。
ですが、「一度も使ったことがなくてチャレンジできない」「Excelとの違いがわからない」「転職に役立ちそうだけれどむずかしそう…」そんな苦手意識をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、Access初心者が最低限知っておけば安心な、基本的な操作法についてまとめました。
- 目次
- Accessってどんなツール?何ができるの?
- Accessを使うなら知っておきたい基礎用語「オブジェクト」
- Accessを使うことで業務効率もアップ!
- Accessの知識・スキルは、転職活動でもアピールできます!
- よくあるご質問
Accessってどんなツール?何ができるの?
冒頭で述べた通り、Accessはデータベースの管理や、データの加工・分析・利用を行うことができるソフトウェアです。
データベースというと難しそうに感じるかもしれませんが、実はExcelで作成するような顧客リストや在庫管理表なども、データベースに該当します。データベースとは、簡単に検索や更新ができるよう、決まったルールで蓄積・整理された情報(データ)の集まりのことで、ある程度の規模までならExcelでも作成・管理が可能です。
ただし、本来Excelは表計算ソフトであり、扱える情報の数にも制限があるため、やはりデータベースを作成するなら、Accessの方が向いています。Accessなら100万件を超えるような大量のデータを扱うことができるうえ、データベースを共有したり、Excelなど他のアプリケーションとデータ連携ができたりと、便利な機能が充実しています。
また、「専門知識がなくてもデータベースの構築ができる」という点も、ビジネスの現場で支持されている大きな理由のひとつでしょう。
Accessを使うなら知っておきたい基礎用語「オブジェクト」
Accessを今まで使ったことがないという方も、「テーブル」や「マクロ」といった用語を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
これらはAccessの代表的な「オブジェクト」と呼ばれるもの。オブジェクトとは、データベースを構成するパーツやツールの総称です。それぞれのオブジェクトは、Accessを操作するうえで必ず押さえておくべき要素ですので、名称をチェックしておきましょう。
データベースを構成する4つの「メインオブジェクト」
Accessでは、大規模なデータベースの管理を行うため、さまざまな制約があり、Excelのように1枚のシート上で入力・編集をすることはできません。最初のうちは戸惑うかもしれませんが、基本を覚えればすぐに慣れるので大丈夫!まずは、代表的な4つのメインオブジェクトを押さえておきましょう。
テーブル
データ(レコード)を蓄積・保存する場所です。データベースの基本となるオブジェクトで、「数値入力を設定した列には数値以外の文字は入力できない」などの制限がかかります。
クエリ
テーブル内のデータを条件に合わせて並べ替えたり、抽出したりするのがクエリです。テーブルの結合や、計算、クエリのデータをExcelにエクスポートすることも可能です。
フォーム
テーブルへのデータの追加、編集、削除、表示などを行う入力画面です。
レポート
テーブルに蓄積されたデータの集計結果などを、印刷画面として表示します。テーブルやクエリから取得した情報をもとに、さらにレイアウトやデザインを変更して、目的に合ったレポートに仕上げることができます。
4つのオブジェクトのうち、まずはテーブルとクエリを使ってデータの加工や分析に慣れてきましょう。この2つを使いこなせるだけでも、仕事の幅がぐんと広がりますよ。
操作の自動化に関する「オブジェクト」
Accessには、操作の自動化に関するオブジェクトもあります。それは、「マクロ」と「モジュール」の2つ。Excelでのマクロとは意味合いが異なりますので、しっかり頭を整理しながら読み進めていきましょう。
マクロ
Excelの場合は、「VBA言語を使って書かれた自動化のコード」をマクロと呼ぶのが一般的ですが、本来マクロとは、「記録された操作を自動化するプログラム」のことを指します。Accessでは、マクロツール上でマクロを編集しますが、手打ちでコードを入力する必要はありません。クリック、ドラッグなどの直感的な操作で、プログラムを作成することができます。
※関連記事:『【初心者向け】Excelの「マクロ」を使うと何ができるの?VBAとの違いについても解説!』
モジュール
Accessでは、VBA*を使用して、マクロよりも高度な自動化処理を行うことができます。データベースで使う関数などを格納する際に使うのが、「モジュール」という機能。
*VBA:「Visual Basic for Applications」の略。Microsoft Officeに含まれるアプリケーションソフトの拡張機能。複雑な処理の自動化を行う、プログラミング機能と言語のことを指します。
Accessを使うことで業務効率もアップ!
ここまでご紹介してきた通り、オブジェクトの名称など、独自のカタカナ用語やアルファベットも多いAccess。そんなAccessですが、専門的なコードを打たずにプログラムを作成できたり、「フォームウィザード」と呼ばれるガイドに沿って入力していくと、簡単にデータベースが構築できたりと、慣れさえすれば、初心者にとっても優しい作りになっています。
ここからは、Accessを使うと、いかに業務効率がアップするかをご紹介しましょう。
Accessで効率化できる業務の一例
- 出力帳票やPDFを印刷せずにそのままFAX送信するといった、業務効率を上げるアプリケーションが作成できる
- 商品の在庫数、売上、顧客管理など、複数のデータベースを一括管理できる
- データベースから必要な情報を抽出し、見積もり書を作成できる。また、その出力・印刷もAccess上から実行できる
- データベースからOutlook経由で顧客にメールを送信できる
上記はあくまで一例ですが、Accessでは複数のデータを組み合わせた加工・抽出や、ExcelやOutlookなど異なるアプリケーション間を横断する計算処理も可能に。
Accessの利点を最大限、活かすことで、さまざまな業務の効率化や社内データの活用が実現できるでしょう。まずはぜひ、ご自身の業務でAccessを活かせそうな部分を考えてみてはいかがでしょうか。
※関連記事:『データベースを扱うための基礎の基礎』
Accessの知識・スキルは、転職活動でもアピールできます!
今回は、Accessで作成・管理できるデータベースの基礎知識についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
Accessを使ってデータベースの作成や、データの集計・抽出ができるようになれば、業務の幅も大きく広がることでしょう。また、近年はさまざまな企業において、「データ分析を行えるスペシャリスト」のニーズが高まっているため、Accessのスキルを磨けば、転職活動の際にアピールしたり、「データオペレーション」といった専門職種へのキャリアチェンジを目指したりすることも、可能になるでしょう。
興味のある方は、Accessのデータベース作成について、専門書で勉強したり、研修講座を受けたりしてみてはいかがでしょうか。更なるスキルアップを目指す方は、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)のAccessの資格取得をするのもオススメ。「Accessを使ったお仕事がしてみたい」という方は、パソナにご相談くださいね。
よくあるご質問
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Q.Accessってどんなツール?
A.Accessはデータベースの管理や、データの加工・分析・利用を行うことができるソフトウェアです。 -
Q.「オブジェクト」ってなに?
A.オブジェクトとは、データベースを構成するパーツやツールの総称です。 -
Q.Accessの知識・スキルを身に着けると転職にも有利になる?
A.近年は「データ分析を行えるスペシャリスト」のニーズが高まっているためAccessのスキルを磨けば転職活動の際にアピールできたり、「データオペレーション」といった専門職種へのキャリアチェンジを目指したりすることも可能になるでしょう。