スキル

2017/11/20

第26回:質問をしてチャートを自動作成する

著者: パソナ キャリアコーチ(事務担当)

第26回:質問をしてチャートを自動作成する

このシリーズでは、Power BIを使った基本操作のチュートリアルをご紹介しています。Power BIには、質問文を入力してチャートを作成するQ&A機能があります。現在は英語での利用がメインですが、今回は、簡単な操作をしながらQ&A機能の概要を紹介します。

なお、1回目からのチュートリアル内容は、以下の目次からご覧になれます。
はじめて使う人のためPower BI Desktopチュートリアルまとめ

また、Power BI オンライン版を使ったチュートリアルの過去記事は、以下からご覧になれます。
「チュートリアル第19回:Power BI DesktopデータをPower BIへ発行」
「チュートリアル第20回:Power BIサービスで新規レポートを作成」
「チュートリアル第21回:Power BIでのダッシュボードの作成とピン留め」
「チュートリアル第22回:Power BIダッシュボードのレイアウト」
「チュートリアル第23回:Power BIでのダッシュボードのレイアウト」
「チュートリアル第24回:モバイルからのアクセス①モバイルアプリの紹介」
「チュートリアル第25回:モバイルアプリからのアクセス②アプリでの閲覧」

 

Q&A機能でチャートを作成する

質問をしてチャートを作成する機能は、ダッシュボードのみで利用できます。あらかじめ、これまでPower BIオンライン版に公開したデータを使い、ダッシュボードを作成しておきます。

参考:「第21回:Power BIでのダッシュボードの作成とピン留め」

Q&A機能でチャートを作成する

ダッシュボードを表示すると、左上に「データに関して質問する(英語)」という枠が表示されています。クリックすると同時に「Q&A」コーナーに切り替わり、表示中のダッシュボードに含まれるデータフィールド名が、タグクラウドのようになって表示されます。

Q&A機能でチャートを作成する

文章を英語で書かなくても、基本的な質問の操作はクリックで行うことができます。さっそく使ってみましょう。

1)まず、「都道府県別の人口s」をクリックします。すると、都道府県の人口情報がマトリクスで生成されます。

Q&A機能でチャートを作成する

2)続いて、2つ目の指標がサジェストされます。一覧から「sorted by 2015年(平成27年)」をクリックします。すると、2015年の人口情報に基づいて、人口の多い順に都道府県が並べ替わった棒グラフが作成されました。

Q&A機能でチャートを作成する

黄色い下線が引かれた部分がフィールド名です。その部分をクリックすると、再度候補が表示されるので、別のフィールドを選ぶこともできます。

このように、文章での命令やキーとなるフィールドを指定するだけで、チャートを作成できるだけでなく、質問で求められている情報になるべく相応しいと思われるビジュアライゼーションを自動的に行うのが、Power BIのQ&Aの特長です。

 

自然な話し言葉を入力してチャートが作成できる

普段人間が使っている言葉を「自然言語」と呼びますが、Q&Aは自然言語対応で、喋り言葉や書き言葉を文章として入力しても、その中からキーワードをピックアップしてチャートを作成します。将来的には「昨年同期との売上を比較したい」「関東地区の売上を支店ごとに比較」などを入力したり、話しかけたりすると、自動的にチャートが表示されるようになることが期待できます。

現在は英語版のみの対応なので、以下にサンプルデータを使った例を紹介します。

サンプルは、「セールス部門のデータ(Sales & Marketing Sample)」です。ダッシュボードで「Which product has the highest revenue」(どの「製品」が最も「利益」が高いか)という質問を入力すると、下図のようなグラフが作成されました。

自然な話し言葉を入力してチャートが作成できる

もし必要があれば、「フィールド」ペインを開いて、根拠となったフィールドも確認できますし、黄色の下線部をクリックして、別のフィールドに変更することも可能です。また、「視覚化」ペインでビジュアルをクリックし、見た目を変更することも可能です。

作業が終わったら、画面左上の「Q&Aの終了」をクリックすると、元のダッシュボードへ戻ります。また、Q&Aで作成したレポートをダッシュボードへ追加したい場合は、戻る前に画面右上の「ピン留めする」をクリックすることで反映できます。

AIやディープラーニングによる予測が話題の昨今ですが、Power BIでもこのような自動化が進んでいます。近い将来、会話をしながらビジュアライゼーションの作業が行え、半自動的に知りたい結果をリアルタイムで集計してもらえるようになるかもしれません。

次回も引き続き、ダッシュボードの機能について紹介します。

※ 本チュートリアルコーナーは、「Power BI 自習書」を参考に作成しています。以下からダウンロードが可能です。
https://www.microsoft.com/ja-jp/server-cloud/Solutions-BI-Data-Analytics.aspx

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