経理職に就くために最低限必要な「PCスキル」って?
現在、販売職や一般事務職などのお仕事をしている方のなかには、「PCスキルや専門知識を学んで、より専門的なお仕事にチャレンジしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
販売職や一般事務職から、事務系専門職種へのキャリアチェンジとして、特に人気なのが「経理」のお仕事。しかし、経理職未経験者が“経理への転職”を検討する際、どの程度のPCスキルが求められるのか気になりますよね。
今回は、これから経理職にチャレンジしたいという方が、最低限どのようなPCスキルが必要か、さらにはどの程度使いこなすことができれば転職を有利に進められるのか、わかりやすくご説明します。
- 目次
- 今すぐチェック!「私のPCスキル、レベルはどのくらい?」
- 経理職志望者が現場で求められる「PCスキル」のレベルとは
- PCスキルを証明!転職に有利な「MOS」ってどんな資格?
- 最低限のPCスキルがあれば経理職へのチャレンジも可能!
- よくあるご質問
今すぐチェック!「私のPCスキル、レベルはどのくらい?」
一般的に「PCスキル」とは、文字入力やメールの送受信などに加えて、Word、Excel、PowerPointといったOfficeソフトの基本操作スキルのことを指します。その中でも、オフィスワークで使用頻度が高いWord、Excelの操作スキルについて、まずは、自分のスキルレベルを客観的に把握しておくことが大切です。
Word、Excelそれぞれについて、初級から上級までの3つのレベルの目安をご紹介しますので、自分がどれに当てはまるかをチェックしてみましょう。
<Word>
■初級
・キーボードを見ずに文字を入力し(タッチタイピング)、文書作成ができる
・文字サイズや色、太字、フォントなどの書式設定が変更できる
・余白調整やページ設定などの印刷設定が変更できる
■中級
・表作成を行い、セルの結合や分割ができる
・クリップアートや写真などの画像挿入ができる
・段組みやインデント(行頭の字下げ)ができる
■上級
・差し込み印刷が設定できる
・アウトラインの設定ができる(スタイル設定、目次作成など)
・他のソフトとの連携操作ができる(Excelの名簿を使った差し込み印刷など)
・変更履歴の操作ができる
<Excel>
■初級
・数値や文字の入力ができる
・四則計算ができる
・基本的な関数(SUM、AVERAGEなど)を使える
・各種書式設定ができる(罫線、文字サイズ・色、太字・斜体、フォントなど)
■中級
・細かい印刷設定ができる
・文書の保護設定(編集権限の設定)ができる
・応用関数(IF、VLOOKUPなど)を使える
・関数を組み合わせて使える
・複数のシートをまたいだデータ集計やソート(一定の規則で整列)などの操作ができる
・目的に応じたグラフを作成できる
・ピボットテーブルを使ってデータ分析ができる
■上級
・分析資料を作成できる
・マクロ操作ができる
・VBA(Visual Basic Editor)を使える
経理職志望者が現場で求められる「PCスキル」のレベルとは
「私って、意外とPCスキルが低いかも!?大丈夫かな…」と思った方もご安心ください。
実は、経理の仕事に就く上で必要最低限のPCスキルは、Excel・Wordともに初級程度でOK。経理はExcelやWordのほかに、企業の指定する会計ソフトを日常的に使用しますが、こちらは実務につきながら使い方をマスターしていけば大丈夫です。
もちろんPCスキルがあれば、その分、業務を効率的に進めることができるため、業務を通してスキルを身につけ、中級・上級を目指していくと良いでしょう。
一方で、最低限のITリテラシーは、どんな業務においても必須と言えるでしょう。ITリテラシーとは、情報技術を利用して、適切に情報を活用できる能力のこと。具体的には、こんなものが挙げられます。
タッチタイピング
キーボードの文字を見ずに文字入力を行うことを、タッチタイピングと言います。これができればタイピングのスピードと入力の精度が格段にアップします。キーを見ずに文字入力をするのが苦手という方は、無料のタイピングソフトなどで練習を重ね、徐々に感覚をつかみましょう。
ショートカット
近道(ショートカット)という名の通り、特定のキーを使ってPC上の操作を簡単に行う機能を「ショートカット」と呼びます。代表的なものには、コピー[Ctrl+C]、ペースト[Ctrl+V]、ファイルの保存[Ctrl+S]などがありますが、これらのショートカットキーを知っておくと、業務効率アップに役立ちます。
メール操作
誰しもが日常的に使っているメールですが、ビジネスメールにはルールや定型があります。たとえば、宛先の使い分け。適切にTO/CC/BCCを使い分けないと、誤送信や情報漏えいといった事故につながってしまう可能性もあります。
また、「メールに添付するデータの容量は何MBまでOKか」「ファイルにパスワードを設定する方法は?」など、いざ聞かれると自信がないという方は、この機会におさらいしておきましょう。
※関連記事:『現代人にとって必須の知識!ITリテラシーを身につけよう』『検索の上手い人は知りたい情報がすぐに見つかる!「検索力」トレーニングのススメ』
PCスキルを証明!転職に有利な「MOS」ってどんな資格?
PCのスキルアップに取り組むなら、WordやExcelのスキルを証明できる資格「MOS」を取得するのもオススメです。MOSとは、「マイクロソフト オフィス スペシャリスト」の略で、Word、Excel、PowerPointといったMicrosoft製品の利用スキルを証明するMicrosoft社公認の資格です。
転職の際には、PCスキルを保証する肩書きになるうえ、資格取得を目指して努力することで、実績を評価されるケースも。また、MOSを取得すれば、我流ではない正しい知識・スキルが身につくこともメリットと言えるでしょう。
MOSは、現在までに累計受験者数420万人を超える人気資格(2019年1月時点)。「PCの基本スキルを学びたい」「PCスキルを客観的に証明したい」という方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
<試験概要>
試験科目
「Word」「Excel」「PowerPoint」「Access」「Outlook」の5つで「スペシャリスト(一般)レベル」があり、WordとExcelの2科目だけは「エキスパート(上級)レベル」があります。
受験資格
年齢・国籍を問わずどなたでも受検できます。
受験方法
オンラインや郵送で申し込みができる「全国一斉試験」(毎月1~2回実施)と、最寄りの試験会場で受験できる「随時試験」(会場が設定した日程で実施)の2種類の受験方法があります。
受験料(MOS2016の場合)
スペシャリスト:1科目あたり9,800円(税別)、エキスパート:11,800円(税別)
※関連記事:『【資格】経理・会計畑で役に立つ資格「MOS」の正体とは?』
最低限のPCスキルがあれば経理職へのチャレンジも可能!
今や、どんな仕事をするうえでも、最低限のITリテラシーやPCスキルは必要。今回ご紹介した内容をふまえて、まずは基本的なことをしっかり押さえておきましょう。
それができるようになったら、次にワンランク上のPCスキルや経理関係の知識を身に付ける研修にチャレンジしてはいかがでしょうか。
パソナでは、経理未経験の方がチャレンジできる研修制度や、スキルアップに向けた講座が充実しています。「独学で学んでいる」という方も、ぜひ一度、ベネフィット・ステーションのeラーニング講座で、経理関連の研修や講座をチェックしてみてはいかがでしょうか。
参考サイト:
- 経理職に就くための志望動機の書き方ポイント4つ│シゴ・ラボ
- 経理へ転職・復帰したい!これだけはおさえておきたいポイント│シゴ・ラボ
- 【資格】経理・会計畑で役に立つ資格「MOS」の正体とは?│シゴ・ラボ
よくあるご質問
-
Q.「PCスキル」とはどんなスキル?
A.一般的に「PCスキル」とは、文字入力やメールの送受信などに加えて、Word、Excel、PowerPointといったOfficeソフトの基本操作スキルのことを指します。 -
Q.経理職志望者が現場で求められる「PCスキル」のレベルとは?
A.経理の仕事に就く上で必要最低限のPCスキルは、Excel・Wordともに初級程度でOKです。一方で最低限のITリテラシーとしてはタッチタイピング、ショートカット、メール操作などが挙げられます。 -
Q.転職に有利な「MOS」ってどんな資格?
A.MOSとはWord、Excel、PowerPointといったMicrosoft製品の利用スキルを証明するMicrosoft社公認の資格です。転職の際には、PCスキルを保証する肩書きになるうえ、資格取得を目指して努力することで実績を評価されるケースもあります。MOSを取得すれば我流ではない正しい知識・スキルが身につくこともメリットと言えるでしょう。