経理・会計なら知っておきたい「経営企画」の仕事
みなさんは「経営企画」という部署についてご存知ですか? 社内にはあるけれど、何をしている所なのかピンときていない方が多いかもしれません。
そこで今回は、経理・会計としてキャリアアップを考える方ならぜひ知っておきたい、「経営企画」の業務内容や役割について詳しくご紹介します。
経営陣を陰で支える「経営企画」の正体
経営企画は、会社の経営をプランニング(企画)する部署です。営業実績や財務状況をさまざまな観点から調査し、その上で経営戦略を立案・実行する役割を担います。
ある程度の企業規模をもつ会社なら、「経営企画」「財務企画」「事業企画」といった名前を擁した部署が設置されているかもしれません。
経営企画の業務内容とは
業務は多岐に渡ります。事業計画の推進や見直し、新規事業の開発、既存事業の拡大、採用計画の策定、コーポレートガバナンスの実行、子会社の設立、IPO…。
細かい部分は会社によって異なりますが、経営企画の役割とは、「企業経営に関するあらゆる動きに介入する存在」と言えるでしょう。
“デキる経営企画”はニーズも価値も高まる一方!
経理は、会社の損益や資産と負債のバランス、キャッシュフローなどを正確に把握し、決算書(財務諸表)というアウトプットで経営陣に伝えるのが役割です。財務は、資金の調達・管理や金融機関との調整などを行い、経営の安定化を担う部署。
この2つの部門と連携し、より上流から会社の未来を作っているのが経営企画と言えるでしょう。
現在は、新たな収益源を確保するために海外展開や新規事業立ち上げなどに取り組む会社も増えています。そうした状況では、極めて迅速で正確な経営判断が不可欠に。そこで、“デキる経営企画”は、ニーズも価値も高まる一方なのです。
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ステップアップするために必要な3つのスキル
経営企画の人間は、経理・会計・財務とは求められるスキルも異なります。経営企画で特に求められるスキルについてご紹介します。
経営指標の分析力
「何の指標があればどのような傾向が見えるか」「分析結果によって如何なる手を打てば良いか」を考え、問題があれば経営陣に改善を訴える仕事です。
経理・会計がまとめた資料を正しく分析できない方に経営企画は務まりません。高いレベルで管理会計スキルを習得することが必須です。
コミュニケーション能力
経営企画のミッションは全社に影響があるものばかりですから、社内の協力は不可欠です。
利害を調整する折衝力や、取り組む価値があると思わせるプレゼン力といった、コミュニケーション力全般が重要であり、「誰にどのように相談すればベストか」を的確に判断できる社内理解力も求められます。
コンセプチュアルスキル
“物事の本質を捉える”力、つまり、複雑な事象を細分化して問題を見出し、改善すべきポイントを見極め、その解決法を提案するスキルが求められます。論理的思考力や問題解決力はこの一種で、管理職に広く求められるスキルです。
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