用語

2015/11/30

B/LとSea Waybillの違いを知っていますか?

こんにちは!貿易女子の円(まどか)です。

明日で12月になりますね〜。「師走は何かと慌ただしい」というのは、昔からよく聞きますが、ここ数年、段々とわかるようになってきました。年賀状を書いて、大掃除をして、って今から段取りを整えて、忘年会を楽しみたいな〜と思っています(意気込みだけに終わるかもしれませんが…^o^;)では、今週の「貿易用語」を始めましょう!

(注)初めて「B/L」という言葉を聞いた方、聞いたことはあるけど、あまりよくわかっていないという方は、「船荷証券(B/L)の記載内容はじっくり確認!」をご覧ください。

B/LとSea Waybillの違いは?

B/Lはこれまでご紹介してきましたが、Sea Waybill(シー・ウェイビル / 海上運送状)については、今回が初登場です。Sea Waybillについては、B/Lと比較すると把握しやすいと思いますので、簡単にB/Lの内容をおさらいしながら、ご説明していきますね。

B/Lは輸出地の船会社が発行する書類で、さまざまな顔を持つ貿易に関する書類の中でも重要な書類ですが、以下の4つの性質を持っているのが特徴です。

① 運送契約の証拠:船会社と荷主(通常は輸出者)の間の運送契約を示す
② 貨物の受領書:船会社が輸出者の貨物を受け取ったことを示す
③ 有価証券:裏書きによって転売することが可能
④ 貨物の引取証:貨物の荷揚港で貨物を引き取るときに必要(荷受人は裏書きが必要)

Sea Waybillは、この運送契約書(①)と貨物の受領書(②)を兼ね備えたものですが、B/Lと違って有価証券の性質がなく、裏書きによる譲渡はできません。また、貨物を引き取るときは、Sea Waybillの呈示とは関係なく、貨物の引き取りに行った人がSea Waybillに記載されたConsignee(荷受人)であることが確認できれば※、引き取ることができます。

※船が到着する際には、事前に「Arrival Notice(到着案内)」という書類が届きます。この書類は通常、Sea WaybillのNotify Party(到着送付先)欄に記載された宛先に届くのですが、その届いた「Arrival Notice」の書類上に、Sea WaybillのConsignee(荷受人 ※通常は輸入者)がサインすれば、そのサイン付き「Arrival Notice」が貨物の引き換え証となるのです。

ちなみに、B/Lでは、Consignee(荷受人)やNotify Party(到着送付先)を指定せずに「To Order」として貨物を送ることができますが、Sea Waybillは、どちらも宛先(会社名など)を記名する必要があります。 この点は、B/LとSea Waybillの大きな違いです 。

Sea Waybillはスピードを重視した取引に利用されている

以前、サレンダードB/Lについて、こちらでご紹介したときにも触れましたが、近年はコンテナ船が高速化したことで、「貨物は輸入地に到着しているのに、オリジナルB/Lが届かないために貨物が引き取れない」という自体が発生しています。Sea Waybillは、こうした現状を打破するため、スピードが重視される取引のために使われるようになりました。

では、ここで、B/LとSea Waybillの取引の流れを下図でみていきましょう。

▼オリジナルB/Lを使用した取引とSea Waybillを使用した取引の流れ

◇オリジナルB/Lの取引の流れ
船会社が輸出者にB/Lを発行
輸出者が輸入者に 「クーリエなど」「原本」を送付
輸入者のもとに原本が到着
輸入者がB/Lに裏書き
船会社にB/Lを提出し、
貨物を引き取る
◇Sea Waybillの取引の流れ
船会社が輸出者にSea Waybillを発行
輸出者が輸入者に「メール、またはFax」でSea Waybillを送付
輸入者のもとに届く
到着案内(Arrival Notice)が届いたら署名
船会社にConsignee(荷受人)であることを呈示し、貨物を引き取る

オリジナルB/Lを使用した取引では、発行されたB/Lそのものが荷揚港での貨物の引取証になるため、輸出者は輸入者にクーリエなどでB/L送付する必要がありますが、この過程は日数がかかります。

対して、Sea Waybillでは、その書類に記載されたConsignee(荷受人)に貨物を引き渡すため原本を送る必要がなく、輸出者は船会社から受け取ったらすぐに輸入者にメールやFaxで送ることができます。そのことで、手間や時間が短縮されるのです。

Sea Waybillのメリットとデメリット

ここまでご説明してきたように、Sea Waybillは書類発送の手間が減ること、時間短縮されることがメリットです。ただ、B/Lと違って、有価証券としての機能がないために、信用状(L/C)取引で使用されることはほとんどありません。

※L/C取引についての詳しい流れはこちらをお読みください。

B/Lは、有価証券の性質を持ち、書類自体に財産価値があるため、譲渡することで所有権を移転させられるのが特徴なのでL/Cの担保になり得るのですが、Sea Waybillは有価証券ではないためL/Cの担保にならないのです。

これはSea Waybillの特徴ですので、デメリットと言ってしまうと語弊があるかもしれませんが、B/LとSea Waybillが同じではないことを理解していただければと思います。(ごくたまに、B/LとSea Waybillを同じだと思っている方もいらっしゃるので重ねてお伝えしておきます!)

また、Sea Waybillは、輸入者の代金支払の有無にかかわらず貨物が渡ってしまうため、輸出者にとってリスクが大きい(実質、後払いと変わらない)ということも特徴です。そのため、Sea Waybillは、一般的に、海外現地法人との取引や、長年の取引で信頼関係を築いた会社との間で利用されています。

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