用語

2018/01/18

株式会社の英語表現を知ろう!「Co., Ltd.」「 Inc.」「 LLC.」「 K.K.」の違いって?

著者: パソナ キャリアコーチ(貿易担当)

株式会社の英語表現を知ろう!「Co., Ltd.」「 Inc.」「 LLC.」「 K.K.」の違いって?

みなさんは、日本でいうところの「株式会社」が英語でどのように表記されるのかご存知でしょうか?

今回は、英語をはじめ、ドイツ語・フランス語・中国語での「株式会社」の表記についてもご紹介します。

*世界各国で法律が異なるため、日本における株式会社と海外の株式会社のルールが同じということはありません。本記事では、断りのない部分も(株式会社に)相当するものしてご紹介しています。ご了承ください。

参考リンク:急増している「合同会社(LLC)」という会社の形態をご存じですか?|シゴ・ラボ

日本では株式会社を「Co., Ltd.」と記載する企業が多いけれど、他にも表現がある!?

すでに貿易実務に携わっている方は、自分の会社が英語でどのように表記されているのかご存じかと思います。日本では株式会社(または有限会社)を「Co., Ltd.:Company Limited の略」と表現することが多いですよね。

*Limitedは有限責任の意。有限責任については、前回の記事の後半部をご覧ください。

ただ、この「Co., Ltd.」という表現、日本をはじめとしたアジア圏ではよく見られますが、英語を母国語とするアメリカやイギリスでは、あまり採用されていません。

では実際に、アメリカでどのように表現されているかというと「Inc.:Incorporated の略」や「Corporation」が多く、イギリスでは「Ltd.:Limited の略」「PLC:Public Limited Company の略」と表現されることが多くなっています。

ちなみに、日本の株式会社も「Co., Ltd.」とすることが義務づけられているわけではなく、アメリカ式、イギリス式で表記している会社もあります。また、変わったところでは「K.K.:株式会社/Kabushiki-Kaisha※」と表現している会社もあるようです。

*会社法の英訳では、株式会社は「Kabushiki-Gaisha」ではなく「Kabushiki-Kaisha」であることから「K.K.」となっています。

なお、前回ご紹介したアメリカや日本にある「合同会社」という形態は、通常「LLC:Limited Liability Company の略」と表記されています。最近では、両国とも合同会社が増えているため、こちらも覚えておくと良いでしょう。

会社の種類は、ドイツ語・フランス語・中国語だとどのように表記される?

では、ここからは英語表記ではなく、ドイツ語・フランス語・中国語でどのように表記されるか、まとめてご紹介しましょう。なお、この3国に限りませんが、貿易取引で交わされる書類では、母国語で社名を記載していることも多くあります。

普段は共通語として英語を使っている方も、会社名などに垣間見える取引先や相手国の言葉について、ぜひ関心を持っていただければと思います。

ドイツ

株式会社… AG:Aktiengesellschaft
有限会社… GmbH:Gesellschaft mit beschränkter Haftung

フランス

株式会社… SA:société anonyme
簡易株式制会社… SAS:société par action simplifié
有限会社… SARL:société à responsabilité limitée

中国本土

株式会社… 公司
有限会社… 公司

*上記、株式会社、有限会社などの日本語表記は、日本のルールとは異なる場合があり、あくまで相当するものとご理解ください。

みなさん、いかがでしたか?

日本で貿易実務をしている方は、ついつい「株式会社=Co., Ltd.」という表現を思い浮かべるかもしれませんが、世界的に見れば一般的な表現ではないとご理解いただけますでしょうか。

また、企業によっては「母国語を使った表記の企業もある」ということを、覚えていただければと思います。

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