EMSとクーリエは何が違うんですか?
こんにちは!貿易女子1年生、ゆにです。今週は、私にしては珍しくバタバタせず落ち着いて仕事をしています(^0^)vこういう余裕のあるときにしっかり勉強を進めなきゃ!(自分でも、貿易事務の勉強を始めたんです!)今日は、貿易のことでふと気になったことがあって、喫茶カイコクへ♪ マスターは、コーヒー豆の輸入に関わるお仕事をされていた元商社マンなので、貿易の仕事に詳しく、私はしょっちゅうご相談させていただいているんです。
こんにちは。今日は、カフェラテとチーズケーキをお願いします。
かしこまりました。少々お待ちくださいね。
あのう、マスター。今日も貿易のことで質問があるのですが、今話しても大丈夫ですか?
ええ、大丈夫ですよ。
ありがとうございます。もしご存知だったら…なんですが、EMSとクーリエの違いを教えていただきたいんです。うちの会社では、海外に書類を送るときは郵便局のEMSで送ることが多くて、サンプルや小口貨物を送るときはFedExやUPSなどのクーリエを使うことが多いんです。ただ、どちらも配達状況をウェブ上で確認できるし、実際、ちゃんと取引先まで届いているのに何が違うんだろう…?と、ふと不思議に思いまして。
※関連記事:『国際配送の手段「クーリエ」とは?「EMS」との違いもご紹介!』
なるほど…。確かに、どちらもドア・ツー・ドアで配達されるのは同じですね。でも、EMSとクーリエでは、通関手続きやサービス内容に違いがあるんですよ。その差を大きいと感じられるかどうかはわかりませんが、日本国内での郵便局の「郵便」や「ゆうパック」などのサービスと、輸送業者の「宅配便」の違いのようなもので、利用者にはあまり違いはなくても、サービスや貨物の流れが異なるんです。
なるほど…。では、質問なんですが、通関手続きはどう違うんですか?
そうですね。クーリエは、通常の輸出入と同じように、必ず税関に申告して通関手続きが行われるのに対して、EMSは基本的に税関に申告するわけではなく、郵便交換局と呼ばれる機関で税関検査が行われて配送されます。
えぇ、EMSは税関検査だけだったんですね!?
そうですね。EMSは国際郵便のひとつのサービスで、個人利用が多いですし、一般の輸出入貨物とは違う扱いになるんです。ただ、郵便物(内容物)が高額の場合(日本では20万円を越える場合)は申告が必要になります。この申告は、受取人、もしくは、その代理人(通関業者)が行いますよ。
なるほど~。
一方、クーリエ会社には通関士がいますし、もともと通関業務と輸送業務がセットになったサービスなので、利用者が通関手続きをすることはありません。また、クーリエは、輸送費や関税の支払いについて、発送人、受取人のどちらが支払いを行うかも選ぶことができ、EMSとは異なります。EMSは、発送人が郵送料を支払い、関税は受取人が支払う決まりになっていて選べないですからね。
なるほど。届くまでの流れの違いがよくわかりました。あと、もうひとつ質問なのですが、EMSとクーリエのどちらかを選ぶときに注意した方がいいことはありますか?
そうですね。EMSは、クーリエに比べて料金が安いのですが、通関手続きがセットになっているわけではないので、一般的に関税の納税が必要になったときに時間がかかるといわれます。そのため、企業間では書類や無償サンプルなど、通関の心配をしなくてもよい物品の配送に利用するのがいいでしょうね。
そうですね!今日は、うちの会社が、モノによって使い分けている理由がよくわかりました。マスター、いつも、いろいろ教えていただいてありがとうございます!
どういたしまして。私で良ければいつでもご相談くださいね。
こちら、チーズケーキとカフェラテです。ごゆっくりしていってくださいね。
ありがとうございます。いただきます!