悩み・質問

2019/07/24

派遣のキャリアコンサルティングでよくある「お悩み相談」って?5つの問題解決策をキャリアコーチがお教えします

著者: パソナ キャリアコーチ

派遣のキャリアコンサルティングでよくある「お悩み相談」って?5つの問題解決策をキャリアコーチがお教えします

お仕事や自身のスキル、将来のキャリアに対する不安、ワークライフバランスの取り方など、キャリアに関するさまざまなお悩みを相談することができる「キャリアコンサルティング」。

95%が高評価!話題のパソナ「キャリアコンサルティング」の中身を、現役コンサルタントに聞きました』でもご紹介したように、経験豊富なプロのキャリアコーチに相談することで、自分自身の強みを再確認し、理想のキャリアに向かって進むための具体策やそのヒントを得ることができます。

キャリアコンサルティングに訪れる方々のキャリアや人生観はそれぞれ違っていても、派遣として働くなかでのお悩みには、共通点が多いもの。

今回は、パソナのキャリアコンサルティングで多いお悩み相談の上位5つの例をご紹介します。5つの相談例に合わせ、解決に向けたアプローチ方法や具体的なアドバイスを、キャリアコーチとして活躍中の松野礼奈さんに伺いました。

目次
Q1 今後やりたいことや方向性が決められず、漠然とした不安がある
Q2 自分に合った仕事や適職が知りたい
Q3 自分には強みがないし、自信もない
Q4キャリアチェンジやキャリアアップの方法が分からない
Q5 家庭と仕事など、大事なことの優先順位が決められない

未来を思い描けないときは、まずは過去のキャリアを振り返ってみよう これまでの経験で得た「大切なこと」が未来につながる!

Q1 現在の職場や仕事内容に不満はないけれど、今後やりたいことや方向性が決められず、漠然とした不安があります。

Q1 現在の職場や仕事内容に不満はないけれど、今後やりたいことや方向性が決められず、漠然とした不安があります。

「やりたいことを見つけられない」「将来に向けて漠然とした不安がある」というご相談は、特に多いものです。労働市場の変化に伴って、「長く働くためには何かスキルを身につけないといけないのでは」と頭では分かっているものの、気持ちだけが焦ってしまい、自分の考えをうまく整理できていない状態かもしれません。

そんな時は、一度、ゆっくり自分自身と向き合ってみましょう。まずは、自身のキャリアにおける「大切なこと」をひとつ見つけて、その大切なことを軸に、これからのキャリアの目標や計画を立ててみてはいかがでしょうか。「何をどうすれば良いか分からない」という状況を解消することで、おのずと不安な気持ちも薄れていくはず。

大切なことを見つけるアプローチ方法として、いきなり未来を思い描くのではなく、まずは過去のキャリアを振り返るところからはじめましょう。これまでのお仕事のなかで、満足感や充実感を得られた瞬間、逆に得られなかったときの状況や理由を思い出し、それぞれについてライフラインチャートや文章で書き出して整理します。

■ライフラインチャートの例
Q1 現在の職場や仕事内容に不満はないけれど、今後やりたいことや方向性が決められず、漠然とした不安があります。

それぞれの答えを、さらに「なぜ満足できたのか」「逆になぜ満足できなかったのか」「(満足できなかった場合)もっと良い結果にするにはどうすれば良かったか」と深掘りすることで、自身の「満足できるポイント」や「絶対にゆずれないこと」など、仕事において大切にしている価値観がだんだんと分かってくるでしょう。

「大切なこと」を中心に考えることで、キャリアの道筋もおのずと見えてくるはずです。

これまでの経験から「自分らしく取り組めるもの」を見つけ、自分に合った適職を選択しよう!

Q2自分に合ったお仕事や適職が分からない

Q2自分に合ったお仕事や適職が分からない

「今のお仕事って私に合っているの?」という悩みは、誰しもが一度は考えたことがあるのではないでしょうか。前提として、自分らしく楽しんで取り組めるお仕事が、その方に「向いているお仕事」「適職」だという捉え方があります。

自分の適性を知るためには、まず経験の棚卸し(たなおろし)を行いましょう。

まずは、これまで経験した仕事内容や身につけた「テクニカルスキル(能力・知識・技術)」、協調性や判断力などの「ヒューマンスキル(人間力・思考・自分らしさ)」を書き出して、「この仕事は好きだからずっと集中して行うことができた」「周囲から高い評価をもらえて嬉しかった」など、仕事を通して感じたことや想いを振り返っていきます。

経験の棚卸しで見つけた「やりがいや楽しさを感じた仕事・分野」が、その方に合ったお仕事に近いと言えるでしょう。

これまでの経験を棚卸ししてみてはじめて、「今の仕事って実は私に合っていたのかも」「もっと経験を活かせる別のお仕事にチャレンジしてみたい」といったことに気づけるのではないでしょうか。

やりがいを感じるお仕事を選ぶことで、スキルアップやキャリアアップにも意欲的に取り組めるはずですよ。

「そのスキル、あなたの強みです!」客観的にキャリアを見つめ直すことで、今まで気づいていなかった「強み」を発見!

Q3 自分には特別な強みやスキルはないし、自分にも仕事にも自信が持てません

Q3 自分には特別な強みやスキルはないし、自分にも仕事にも自信が持てません

「自分に自信がない」というお悩みも多く聞かれますが、ご自身の強みを見つけるときも、これまでのキャリアのなかで身につけた「テクニカルスキル(能力・知識・技術)」や、協調性や判断力などの「ヒューマンスキル(人間力・思考・自分らしさ)」をまとめ、経験の棚卸しを行うと良いでしょう。

書き出していただいた経験・スキルを拝見し、キャリアコーチが現在の市場の状況を含めて、ご自身の強みに関する客観的な意見やアドバイスをさせていただきます。ご本人は「当たり前」と思っていたことが、実は「強みとなる知識・スキル」だった、というのはよくあること。客観的な視点を取り入れることで、気づく「強み」があるはずです。

さらに、強みを自信に変えるためには、「強みをさらに伸ばしていく」または「弱みを克服する」という2パターンがあり、将来の展望やキャリアビジョンに合わせて選んでいくと良いでしょう。自信をつけるためには、達成可能な目標を設定し、一つひとつ成功体験を積み重ねていくのもひとつ。

例えば、客観的なスキルの証明にもつながるため、資格取得の勉強をしたり、足りない知識を補うためにセミナーに参加したりする方法もオススメです。「強みをさらに伸ばしていく」「弱みを克服する」のどちらを選んでも、目指す場所に向かって行動し、着実に経験を積み重ねていくことが、自信にもつながっていきます。

理想的な働き方の実現に向けて、できることを一歩ずつ!具体的なスケジュールを組んで、無理なく成長しよう

Q4 目指したい目標はあるけれど、キャリアアップやキャリアチェンジのやり方が分かりません

Q4 目指したい目標はあるけれど、キャリアアップやキャリアチェンジのやり方が分かりません

目指したい目的地が見えているなら、何年後にその場所にたどり着きたいか、そのために必要なことや時間を逆算して考えてみましょう。

例えば、「今は日常会話レベルの英語しかできないけれど、読み・書きのスキルを向上させて、3年後までに、英語を使ったお仕事に就きたい」と目標を設定したとします。

お仕事に就くための英語スキルを「TOEIC(R)800点」と仮定すると、「2年後のTOEIC(R)Listening & Reading Testでは800点のスコアを目指す」→「そのために1年後には、より難易度の高い英語講座を受講する」→「それなら明日からすべきことは…?」といったように、いつ、なにを、どこまで達成する必要があるのかが見えてきます。

最終的な目標に向けて、マイルストーン(経過点、中間目標点)を置きながら、具体的に計画していくことが大切です。

その際、最終目標の設定は、できれば3年以内にすると良いでしょう。もちろん、「10年後にこうなる」という明確な目標とアクションプランがあるのであれば良いのですが、あまりにも先に目標を設定しすぎると、環境やライフステージにも変化があるかもしれませんし、行動するタイミングの先延ばしにつながってしまい、行動を持続しづらいからです。

自身の価値観とじっくり向き合い、将来を見据えて自分らしい働き方を

Q5 家庭や趣味の時間も大切にしたいが、お仕事にも全力で向き合いたい!優先順位を決められないときはどうしたら良いの?

Q5 家庭や趣味の時間も大切にしたいが、お仕事にも全力で向き合いたい!優先順位を決められないときはどうしたら良いの?

ワークライフバランスに関するご相談は、ライフステージの転換期を迎える30~40代の方に多く、特に子育てをしているワーキングマザーにとっては切っても切れないお悩みです。中には、「お仕事のほかに叶えたい夢があって、その活動とお仕事のバランスに悩んでいる」という方もいらっしゃいます。

パソナのキャリアコンサルティングでは「キャリアデザインノート」を活用して、相談者の方々のプライベートな生活とお仕事、それぞれで大切にしている価値観を導き出します。

その価値観には「どんな意味があるのか」「なぜ大切なのか」をさらに考えていくことで、どれが自分にとってより重要な価値観なのか、優先順位が分かってくるはずです。自身の価値観や優先順位が明確になれば、納得できるワークライフバランスの取れた働き方を検討できるでしょう。

例えば、子育てのために家庭中心の生活を選んだ場合に、「これまで築いてきたキャリアが中断されてしまうのでは…」と悩まれる方もいらっしゃいます。

しかし、子育てとお仕事「どちらも大事」という前提のもと、「そのバランスの比重を、環境や状況に合わせて、少しずつ変えていく」という発想が大切なのです。

例えば、お子さんが小さいうちは子育てに比重を置いて、働くボリュームを少し減らし、小学校に入ったら、少しずつ働く時間を増やしていくという方法もあります。また、子育て中にチャレンジしたい分野の資格を取得しておいて、お仕事復帰のときにその職種にチャレンジするというのも方法のひとつ。

0か100かという考えになり過ぎずに、変化する状況を見据えて、将来のキャリアや働き方を考えてみてはいかがでしょうか。

キャリアコンサルティングを活用して過去のキャリアを振り返り、新しい「気づき」と未来への「道しるべ」を見つける機会に!

パソナのキャリアコーチの元には、これまで相談対応をした方々から、「半年かけて勉強して、資格取得ができました!」「キャリアチェンジに成功したので、次はキャリアアップの相談がしたい」などの嬉しいお声もたくさん届きます。

今回ご紹介したように、キャリアコンサルティングは今抱えている不安やお悩みを解消するだけではなく、これからどうしたいか、どうするべきかを見つける場所でもあり、自身が何を考えて、どんな行動をしたかによって、未来のキャリアは大きく変わってきます。

まずは、一歩踏み出すこと、行動に移すことが大切です。自身の将来やキャリアについて、少しでもモヤモヤした気持ちをお持ちなら、まずは「キャリアコンサルティングを受けてみる」という行動を起こしてみてくださいね!

その先にきっとあなたらしい働き方を見つけるためのヒントがあるはず。パソナのキャリアコーチが全力で皆さんのキャリアづくりをサポートします。


 

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。