事務職のキャリアプランはどう立てる?面接での答え方を例文とともにご紹介
「事務職のキャリアプランの立て方がわからない」このようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるようです。本コラムでは事務職のキャリアプランの例、立て方、面接時にキャリアプランを聞かれたときの答え方の例文をご紹介します。
事務職からのキャリアプラン
そもそもキャリアプランとは?
キャリアプランとは、理想の働き方を実現するため具体的に立てる行動計画です。必要なスキルや実務経験をリスト化し、今の自分に足りないスキルを身につけるためにはどうすれば良いか逆算してプランを立てます。
キャリアプランに似た言葉に「キャリアパス」がありますが、こちらは企業内でキャリアアップに必要な実務経験やルートを明確にしたものです。そのため、転職や独立を視野に入れたキャリアプランとは少し意味が異なります。
事務職でキャリアプランを立てるメリット
キャリアプランを立てるということは、仕事に対してブレない軸を持つということです。仕事で重視する条件が明確になるので、転職活動の際は自分に合った企業や仕事を見つけやすくなるでしょう。
また、キャリアプランは意欲的に働きたい方だけが立てるものではありません。
「今後も事務職を続けたい」など将来のイメージが具体的に描けていれば、面接時に自信を持って受け答えすることができます。事務職の方はもちろん、すべての人にとってキャリアプランを立てることはメリットがあります。
事務職のキャリアプランの例を紹介
事務職として成長していくためには、どのようなキャリアプランが描けるのでしょうか。これからの時代を見据えた、事務職のキャリアプランを考えてみましょう。
専門的な事務職へのキャリアアップ
事務職の基本的な業務といえば、データ入力や書類作成、電話対応などが挙げられます。しかしこれらの業務は将来的に人間の手を離れ、AIが担っていく可能性も考えられます。
そのため事務職として成長していくキャリアプランを立てるなら、より専門的な事務職種へのキャリアアップを考えるのもひとつの方法です。専門知識やスキルを発揮して活躍の幅を広げられる事務職種をご紹介します。
営業事務
・仕事内容:受発注、見積書や請求書の作成、商品の在庫管理や売掛金管理、問合せ対応など、営業活動に伴う業務を担当する
・活かせるスキル:PCスキル、コミュニケーション能力、臨機応変な対応ができる
・転職に有利な資格:MOS(Word、Excel、PowerPoint)
経理事務
・仕事内容:入出金管理や帳簿作成などの日常的な経理業務から、年次決算に至るまでの経理業務を担当する
・活かせるスキル:PCスキル、事務処理能力、数字が得意、スケジューリング能力
・転職に有利な資格:日商簿記3級以上
金融事務
・仕事内容:証券会社・銀行・保険会社で金融商品の販売や関連するサポート業務、顧客へのアフターフォローなどを行う
・活かせるスキル:事務処理能力、コミュニケーション能力、臨機応変な対応力、数字が得意
・転職に有利な資格:証券外務員資格
英文事務
・仕事内容:英文でのビジネス文書作成や簡単な翻訳、英語での電話対応などを行う
・活かせるスキル:PCスキル、事務処理能力、コミュニケーション能力、英語力
・転職に有利な資格:TOEIC(R)Listening&Reading Test、IFRS検定(国際会計基準検定)、
FASS(経理・財務スキル検定)、BATIC(国際会計検定)
貿易事務
・仕事内容:商品の輸出入取引に必要な受発注や通関手続きなどの事務全般を行う
・活かせるスキル:調整力、スケジュール管理能力、コミュニケーション能力、英語力
・転職に有利な資格:貿易実務検定C級
データオペレーション
・仕事内容:高度なPCスキルを活かし、データ集計や分析、VBA、データベースに関する業務を行う
・活かせるスキル:ExcelのピボットテーブルやVBAなどのデータ集計スキル・分析スキル、Accessの操作スキル
・転職に有利な資格:[集計・分析系]日商PC検定 データ活用2級、
MOS [VBA系orデータベース系]VBAエキスパート
事務職から他の職種へのキャリアプラン
事務職の大きな強みであるPCスキルを活かし、事務職以外の職種へ転職するキャリアプランもあります。例えばITやWeb系の仕事なら、事務職で培ったPCスキルやコミュニケーション能力を発揮して活躍しやすいでしょう。具体的にはヘルプデスク、Webオペレーター などの職種があります。
他には営業、秘書にキャリアチェンジする人もいらっしゃいます。PCスキルに加えて、自分の得意なことや興味のある分野を考えてみるのも良いかもしれません。
事務職のキャリアプランの立て方
キャリアプランの立て方にはコツがあります。自己分析を深め、具体的かつ実現可能なキャリアプランを立てる方法をご紹介します。
① 自己分析を行う
キャリアプラン作成の中で最も重要なプロセスが自己分析です。まずは過去の経歴や経験を振り返り、自分が今まで経験してきたこと、難しい局面をどうやって乗り越えたのか、仕事を通して身についたスキルなどを洗い出してください。しっかり掘り下げることで、キャリアプランの作成がスムーズに進みます。例えば「Excelの関数やVBAを独学で習得し、業務効率がアップした」など、なるべく具体的に書き出してみましょう。
過去の振り返りが終わったら、次は自分にとってのやりがいや強みを分析します。上司や同僚、クライアントなど第三者から評価されたこと、自分が仕事で達成感を得られる場面など、自分は何でモチベーションが上がるのかを整理してみてください。
ここまで書き出せば、おのずとキャリアプランの方向性が見えてくるでしょう。
② 実現可能なプランを考える
自己分析でこれまでの自分の歩み、やりがいを確認出来たら、次は理想の姿を言語化します。
「こんな仕事がしたい」「ここで働きたい」「この職種に就きたい」など、具体的かつ無理のないプランを考えましょう。
③ 自分に足りないことは何かを明確にする
次は、理想の姿と現在の自分のギャップを埋めるためのプランを作ります。
ポイントは、1年、3年、5年など期間を決めて、段階的な目標を立てること。5年後にはこの仕事に就きたいから、1年後に資格を取得し、3年後に転職をし…と、逆算すれば「今やるべきこと」が明確になり、キャリアプラン実現の可能性が高まります。
面接時にキャリアプランを聞かれた時の答え方の例文を紹介
キャリアプランをしっかり立てることができれば、キャリアプランについて質問された時に自信を持って答えられます。面接時の回答例をご紹介します。
事務職未経験の回答例
一つひとつの作業を正確に遂行しながら、スピード感や効率も重視して仕事を進めていきたいと考えています。PCスキルを強化すべく、現在はMOS資格の取得に向けて勉強中です。事務職は未経験ですが、3年後には事務職のプロとして御社に貢献できる人材になれるよう努力してまいります。
事務職経験者の回答例
これまで2年間、一般事務に従事してまいりました。その中で、自分のサポートが誰かの役に立ったり、人から感謝されたりすることに大きなやりがいを感じるようになりました。御社では営業事務が複数の営業メンバーをサポートする体制と伺っております。3年後には営業部の売上に貢献できるようなサポートが行える人材になりたいと考えています。まずは商品理解を深め、業務効率を上げられるようPCスキルの習得にも力を入れていきます。
まとめ
これまで、自身のキャリアプランについて考えたことがなかったという方も、伸ばせるスキルがあることや、経験を活かせる専門職種へのキャリアプランなど、新たな方向性に気づけたかもしれません。
自分の強みを活かしたスキルを身につけていくことで、さらにやりがいのあるお仕事へのステップアップができるでしょう。
パソナでは、今後のキャリアアップにつながる派遣のお仕事のご案内や、一人ひとりに合ったお仕事探しのアドバイス、マンツーマンのキャリアコンサルティングを行っています。
事務職の経験を活かして新たな分野にチャレンジしたいという方や、自分に合ったやりがいのあるお仕事を求めている方、将来的にキャリアアップを目指す方も、ぜひお気軽にご相談ください。