固定資産台帳|経理用語解説

固定資産の管理には必須!「固定資産台帳」

今回の経理用語は「固定資産台帳(こていしさんだいちょう)」。

固定資産台帳は、建物や車などの固定資産を購入する際に必要となる帳簿のことです。固定資産の取得から減価償却計算、売却や除去などの処分に至るまで、その経緯を資産ごとに管理するために、帳簿がつけられます。なお、ここでの「固定資産」とは、主に事業において長期間使用する10万円以上の資産のことです。

固定資産台帳の目的は、大まかに以下の3つに分けられます。

会計処理 貸借対照表や損益計算書ではわからない、各資産の帳簿計上額や減価償却費などの内訳が正しく計上できているかを確認する目的。
税務処理 税金の計算において使用する減価償却費の根拠とする目的。
資産管理 資産の有無、稼働状況などをまとめ、盗難や紛失の早期発見や不要な固定資産の適宜除却することで節税に役立てる目的。

では固定資産台帳はどのように記載すればいいのでしょうか。実は、固定資産台帳には法定のフォームというものが存在しません。そのため、基本的には自由に書くことができるのですが、後に抜けや漏れがあっては一大事。ここで固定資産台帳を記入する際のポイントをご紹介します。

  • 資産の名称
  • 資産の区分
  • 取得年月日
  • 取得価格
  • 耐用年数
  • 償却額
  • 償却率
  • 償却方法
  • 帳簿価格

固定資産台帳にはこれらのポイントを抑えながら用途などに合わせ、わかりやすいように必要な情報を記載していくと良いでしょう。また、最低でも1年に1回は実地確認をして帳簿の更新をするようにするのが理想です。

経理用語ミニミニ豆知識
固定資産は「固定資産管理規定」などのルールに基づいた適切な管理が必要です。ルールが不十分だったり、日常の管理がルールに従って行われていない場合、固定資産台帳と現物の間に差異が生じてしまいます。多額で長期使用となる固定資産の処理ミスは、大きな損害につながる可能性もあるので注意が必要です。

備品を購入する、または売却する、資産の移動があった際には、しっかりとそれらを固定資産台帳に反映させる必要があります。資産管理規定などルールの見直しや、ルールに従うことの徹底、また定期的な実地確認を行い、差異が無いか確認しましょう。

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