スキル

2019/04/25

経理職のスキルアップって?資格取得、転職etc…自分に合ったスキルアップ方法を知ろう!

著者: パソナ キャリアコーチ(経理担当)

経理職のスキルアップって?資格取得、転職etc…自分に合ったスキルアップ方法を知ろう!

経理として働くなかで、「経理として長く活躍したい!」「今よりも仕事の幅を広げたい!」と考えている方も多いのではないでしょうか?

その想いを実現するには、将来のことを考え、自身のキャリアプランや時代のニーズに合う新しいスキルを身につけることも大切です。

そこで今回は、経理職のキャリアや、ステップアップに役立つオススメ資格などについてご紹介していきます。

目次
経理のSTEP UP MAPとは?
経理にオススメのスキルアップ方法とは
① 専門性を高めるため経理スキルをさらに磨く!
② 仕事の幅を広げるために経理+αのスキルを磨く!
最短でスキルアップするには、プロの手を借りるのが近道!

経理のSTEP UP MAPとは?

経理のSTEP UP MAPとは?

実務レベルがあがるにつれて仕事の幅が広がり、専門性も高まっていく経理のお仕事。経理の実務レベルをイメージしやすいよう、3つのステップに分けて、それぞれのレベルのお仕事内容をご説明します。

【STEP 1】日常経理~月次補助

経理のファーストステップは、経理の基本である日常業務をマスターすること。日々発生する仕訳や伝票の起票、請求書の処理、現預金管理、手形管理、売掛・買掛管理、帳簿への記入などを行います。STEP2に進むためには、実務に必要な経理の基礎を学び、月次業務の補助などにも幅を広げていくことが必要です。

【STEP 2】月次決算に関する一連処理

STEP1のお仕事に加えて、月次決算を一人で担当できる程度のレベルがSTEP2です。そのほかにも、試算表作成、総勘定元帳作成、棚卸表作成、年次決算準備の補助などを任されるように。月次決算業務をマスターすると、会社や部門の経営状況を把握できるようになります。

【STEP 3】年次決算に関する一連処理

月次決算の次は、いよいよ年次決算にチャレンジします。1年の集大成である年次決算を進められるようになれば、経理のプロとして誰からも認められる存在に。ほかにも決算書作成、キャッシュフロー計算書作成、有価証券報告書作成、原価計算、引当金計上、連結決算、税金計算、納税申告などを任されるようになります。会社経営の深い部分に関わるうちに、管理会計を担当するチャンスに恵まれる可能性もあるでしょう。

※関連記事:『気になる経理の将来性は?

経理にオススメのスキルアップ方法とは

経理職の方にオススメのスキルアップ方法は、大きく分けて2つあります。

① 経理を極めたいなら…「専門性を高めるために経理スキルをさらに磨く!」

経理とは、実に奥の深いお仕事です。日常業務、月次業務…と、担当する仕事の幅が広がれば広がるほど、企業経営に密接に関わる存在となり、給与アップも期待できるでしょう。

また、会社規模や業種によっても、一部業務内容が異なるため、ひとつの会社で経理のキャリアを磨いていきたいのか、別の会社でも経験を積んでいきたいのか、キャリアの方向性を考えるのもひとつ。

いずれにしろ、経理としてキャリアを重ねて成長していきたいなら、専門知識や実務スキルの強化に力を入れましょう。

② 経理の経験を活かして新たな方向性を探したいなら…「経理+αのスキルを磨く!」

経理の経験をもとに、+αのスキルを磨いてキャリアアップをしたり、プロフェッショナルとして、より専門性の高い職種にチャレンジしたりすることもできます。場合によっては、経理経験を活かして、他職種へのキャリアチェンジをすることも。

「①専門性を高めて、経理を極める」か「②経理経験や+αのスキルを身につけて、他の分野にチャレンジする」かは、ご自身のキャリアプラン次第。今後進みたい方向を考えながら、自身のスキルアップ方法を検討してみてくださいね。

ここからは、①②それぞれのスキルアップに役立つ資格についてご紹介します。

① 専門性を高めるため経理スキルをさらに磨く!

① 専門性を高めるため経理スキルをさらに磨く!

経理として専門性を高めるには、資格を取得するのも方法のひとつ。ここでは、代表的な資格の中でも特にオススメの資格をご紹介します。

日商簿記

経理が取得すべき資格として、もっともポピュラーな存在といえば、日商簿記。1級・2級・3級・簿記初級の級があり、3級と簿記初級は独学でも取得可能なレベルです。未経験の方なら、まず3級を取得して、経理の基礎知識を身につけ、お仕事をスタートした後に2級取得を目指してみては?日商簿記2級以上を持っていれば、企業からも一定の評価を受けることができるでしょう。

全経簿記

全経簿記は、日商簿記に比べて取得しやすいと言われており、上級・1級・2級・3級・基礎簿記会計の全5段階があります。上級試験に合格すると、日商簿記検定1級と同様に、税理士試験の受験資格が得られるのが大きなポイントです。

IFRS検定(国際会計基準検定)

グローバルスタンダードのIFRS(国際会計基準)に沿った、世界中で高い認知度を誇る会計士資格です。その大きな特徴は、日本語で受検が可能というところ。出題範囲は広いものの、IFRSの基礎知識と、日商簿記2級程度の簿記知識があれば合格可能なレベルです。なお、試験は60問のマークシート形式で行われます。

FASS(経理・財務スキル検定)

近年、企業からの評価も高くなっている、経理・財務分野の実務スキルを証明する資格です。日商簿記だけではカバーしきれない、「税務」「賃金」などの範囲のスキルも測定できます。資産・決算・税務・賃金の4分野から出題され、スコアによってAからEの5段階で評価されます。英語のオプション科目を受験することも可能なので、英文経理を目指す方にもオススメです。

公認会計士・税理士

会計系の資格のなかでも、もっとも難易度が高いと言われており、いずれも合格率は10~15%前後。国家資格のため、相当の努力が必要ですが、取得すれば専門職としてキャリアアップ・独立も可能です。

② 仕事の幅を広げるために経理+αのスキルを磨く!

② 仕事の幅を広げるために経理+αのスキルを磨く!

次にご紹介するのは、経理の実務能力に加えて、得意分野を伸ばしたい方にオススメの資格。語学力、分析力など経理以外のスキルも磨いていけば、経理経験を活かした別の職種への転身も可能になりますよ。

税法に関する知識を増やしたい方にオススメの試験

給与計算実務能力検定

給与計算実務能力検定は、給与計算の際に必要な知識や、実務遂行力を評価する検定です。取得していれば、給与計算業務の実務スキルを、転職時にアピールすることができます。さらに、この知識をもとに、社会保険労務士などの資格取得につなげることも可能です。

所得税法能力検定、法人税法能力検定、消費税法検定試験

もともとは「税務会計能力検定」という1つの検定でしたが、現在は所得税法・法人税法・消費税法の種別ごとに検定が実施されています。税法に関する正確な知識が求められるため、税理士試験を目指す方にとってもオススメの試験です。

英語スキルを伸ばしたい方にオススメの資格

BATIC(国際会計検定)

英文簿記での会計処理や、IFRS(国際会計基準)の知識が問われる会計試験です。英語での受験となるため、英語と会計を同時に学べるのが特徴。東京商工会議所主催の資格のため、日商簿記との親和性も高いと言われており、日商簿記2級以上を持っていれば取得しやすいでしょう。

資格を取得することで、会計知識+英語が堪能な人材として、外資系企業や監査など、幅広いフィールドでの活躍が期待できます。

分析スキルを伸ばしたい方にオススメの資格

ビジネス会計検定試験

財務諸表から企業の現状を把握する「経営分析」スキルを習得する資格です。企業の経営分析スキルを取得できれば、コンサルタントとして活躍することも可能です。

経営、財務管理スキルを伸ばしたい方にオススメの資格

財務報告実務検定

ディスクロージャー(経営実態についての企業の情報開示)に関する実務のスキルを証明する資格です。財務管理分野のスキルを伸ばしていけば、CFO(最高財務責任者)になることも夢ではないかもしれません。

最短でスキルアップするには、プロの手を借りるのが近道!

今回は、経理職の方が着実にスキルアップするために、実務レベルごとの業務内容や、スキルアップにオススメの資格についてご紹介しました。経理は、その道を極めるのもよし、経理の経験を活かして他職種へ転身するもよしと、非常に幅広いキャリアパスが描ける職種です。

経理のスキルは、まさに「手に職」とも言えるもの。専門スキルを身につければ、産休・育休を取得するなど、お仕事のブランクがあっても、長く働き続けることが可能です。

PASONA CARRER COLLAGE」では、経理などの職種に特化し、レベルに合わせたさまざまな研修をご用意しています。ぜひプロから技を学び、憧れの自分へ近づくための第一歩を踏み出してみませんか?

参考サイト:

みんなの仕事ラボ(シゴ・ラボ)は、働くすべての方々に向けたキャリアアップ、スキルアップのためのお役立ちサイトです。
「仕事はずっと続けるつもりだけど、このままでいいの…?」「何かスキルを身に着けたいけど自分には何が向いているか分からない」「職場でこんなことがあったけど、これって普通?」など、お仕事をする上でのお悩みや困ったをお助けするヒントやちょっとしたアイデアをお届けします。